目の中にレンズ、新しい近視矯正手術が登場 :日本経済新聞(2014/9/21 6:30)が"近視矯正手術のレーシックは問題点の指摘も少なくない"と書いていたように、最近、レーシックにまつわるトラブルの多さが知られてきました。
そのレーシックの"問題点を解消する治療法として登場したのが、眼内コンタクトレンズ(ICL)挿入手術"というものだそうです。北里大学病院眼科の清水公也主任教授は次のように説明しています。
「眼内コンタクト挿入術は、点眼麻酔をした後、角膜の縁を3ミリほど切開し、茶目(虹彩)と水晶体の間にソフトコンタクトレンズのような眼内レンズを移植して近視・乱視を矯正する手術。手術時間は5~10分と短く、痛みもほとんどない」
とはいえ、「眼内コンタクト」となると怖い感じもしますね。さらに"従来のICLは眼圧が高まったり白内障になりやすいという問題点"もあったそうです。
しかし、この欠点も実は克服できそうな感じです。2014年4月に、眼圧が高まったり白内障になりやすいという問題点の"克服も期待できる新レンズ「穴あきICL」が医療機器として承認された"のです。
清水主任教授はレーシックについて、以下のように問題点をいくつも挙げていました。
・レーザーで角膜を削るので元に戻せない(不可逆的)
・将来的に白内障手術が必要になったときに正確なレンズ厚の計算がでない
・うまくいかない恐れがある
・レーシックはフラップがめくれて視力が低下したり、見えにくくなるなどトラブルが施術後何年たっても発生する
・ドライアイになりやすい
一方、ICLは「移植した眼内コンタクトレンズをはずしたり、入れ替えたりできる(可逆的である)」というのが、一番の魅力みたいです。レーシックは"効果が得られるのは老眼が始まる45歳ごろまでだ"とされていましたが、年齢によって見え方が変わってきます。その際に、変更可能だというのは非常に大きいためです。
それ以外にも「乱視はレーシックでは矯正できない場合があるがICLではほぼ100%矯正できる」とも言っていました。最大の利点として推していたのは先の可逆性でしたが、こちらも大きいですね。
ただ、本当に欠点はないの?と疑わしく思いません? 私は「そんなうまい話があるだろうか?」とすぐに疑ってしまいます。
とりあえず、記事で出ていた"難点は、ICLはオーダーメードのレンズを使うため比較的費用が高いこと"だそうです。"北里大学病院では両眼で50万円(保険は使えず自費)"とのこと。
レーシックの場合は安いところはもっと安いですからね。日経新聞の図では15~50万円程度としていました。まあ、そこらへんの安かろう悪かろうで問題あるところも出てきたわけですし、逆に競争されるようになるとICLも値下がりするかもと言えそうです。
私はまだデメリットがあるはずだ!と思ったのでもう少し検索。
「穴あきICL」については触れられていませんでしたので、おそらく従来型だと思いますが、
渡部眼科 有水晶体眼内レンズ ICLでは、欠点を以下のようにまとめていました。
欠点 (眼の中にレンズを移植する”手術”ゆえの欠点)
1,眼内炎などの炎症が生じる可能性
2,軽度な近視など微細な矯正には適していない
3,移植するレンズが高いため、費用が高価になってしまう
なお、2で適していないとされた軽度な近視についても、清水主任教授は今後はICLの方が良くなると勧めていました。レーシックの問題についても後から有名になったわけですし、ここらへんは議論が進むのを待ちたいと思います。
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