2014/11/24:
●年収が高いほど幸福度が高いわけではない?研究結果によると…
●年収が増えるほど満足感も増すが、同時にストレスも増して相殺してしまう
●「人生に満足している」は限界なし 金があればあるほど満足感が高く
●幸福度最大年収は、アメリカの世帯平均年収とどれくらい違う?
●やっぱり世の中金なのか?低所得者と高所得者の残酷な違い
●年収が高いほど幸福度が高いわけではない?研究結果によると…
2014/11/24:もちろん実際にどの年収で最大の幸福度を得られるかは人それぞれなんですが、ある意味「幸福感の最大化に必要な年収は650万円」だということができる研究がありました。タイトルを見れば大体内容がわかるんですけど、これは
稼げば稼ぐほどハッピーになれるのは年収650万円まで、それ以上だと幸福感は収入に比例しない - GIGAZINE(2010年09月07日 12時33分44秒)という記事に書かれています。
記事で紹介されていたのは、プリンストン大学のAngus Deaton教授の調査。タイトルは650万円になっていましたが、もう少し正確に言うと、当時のレートで大体630万円ほどだったようです。以下の2つが研究で判明しました。
・世帯年収が7万5000ドル(約631万円)以下の人では収入と「喜び」や「満足感」といった感情は比例する。
・世帯年収が7万5000ドルを超えると「稼げば稼ぐほどハッピーになれる」というわけではなくなってしまう。
●年収が増えるほど満足感も増すが、同時にストレスも増して相殺してしまう
記事では"7万5000ドルという額がどうやら「仕事のストレスや仕事につぎ込む時間の長さ」と「稼いだお金で買える物や体験」が相殺しあうようになるしきい値となっている"としていました。たぶん減っていくという意味ではなく、一定になってそれ以上上がらないということでしょう。
ですから、幸せを最大化するには年収1000万円もいらないんです。650万円でいいよ…という話だと思われます。
「650万円でいいよ」と言われたって、十分すぎるほどの高給取りですね。ただ、タイトルは年収になっていましたが、よく見ると世帯年収です。これなら少しマシになりますが、いずれにせよかなりお金持ちの家庭。たぶん多くのの人が達成できないレベルじゃないでしょうか。
以上のようにこの研究は、全く「お金と幸せは関係ない」という結果にはなっていません。やはりお金持ちの方が幸福な人が多いという残酷な結果になっています。
●「人生に満足している」は限界なし 金があればあるほど満足感が高く
しかも、この研究はこれで終わりではありませんでした。さらに追い打ちを掛けるように、650万円で止まってしまうのは"あくまで「日々感じる生活に対する満足感や幸福感」の話"だと書いています。
実は、自分の人生全体を自己評価したときには、年収が高ければ高いほど「人生に満足している」と答えるそうです。人生全体の満足度は上限なく、お金を稼げば稼ぐほど上がっていくようです。
最初にも書いたようにもちろん個人差があり、例外はいくらでもあるんですが、「人生に満足している」と答える人の割合は年収と比例するよ…ということですね。
●幸福度最大年収は、アメリカの世帯平均年収とどれくらい違う?
なお、記事には、アメリカに限らず「収入は、一定の額に達するまでは幸福度に影響するが、ある額を境にそれ以上稼いでも幸福度は上がらなくなる」という傾向がさまざまなデータから示唆されている、とありました。ただし、具体的な研究の記載はなく、素直に信用していいものかはわかりません。
また、私の書いた多くの人が達成できないレベルじゃないですかね?に関しては、アメリカの目安が出ています。"2008年のアメリカの世帯年収の平均は7万1500ドル"で、"中央値は5万2000ドルだった"とのこと。
"ごく一部の億万長者が平均値を押し上げている"ことがわかっているので、庶民の感覚的には中央値(ちょうど真ん中の人の世帯年収)の方を見るべきです。この5万2000ドルと比較すると、幸福度を最大化するという世帯年収7万5000ドルというのは高く、やはり多くの家庭が到達していません。平均レベルよりかなり高めの家庭で幸福度が最大化するという庶民には残酷なデータになっています。
●幸福感の最大化に必要な年収は650万円 じゃあ日本の平均年収は?
一方でおもしろいと思ったのが、世帯年収の平均は7万1500ドルとしきい値の7万5000ドルが近いということですね。幸せの感覚と相関しそうなのは中央値の方であり偶然っぽい気がしますが、平均値と相関性があれば日本など他の国でも当てはめて考えられそうです。
調べてみよう…と思ったら元記事で書いていましたわ。"日本では2008年の世帯所得の平均は556万2000円、全世帯の中央値は448万円"とのこと。さらに"中央値との比から計算すると、アメリカでいう年収7万5000ドルというのは日本でいう年収646万円程度となりそうです"とありました。あっ、650万円ってのはここから取ったのか!
それ以外に"生活に困ることなく比較的裕福な暮らしができる収入、例えば子どもを私立の学校に入れることができたり、ローンを組んで住宅を購入することができる収入、といったイメージ"とも書いていました。わかりやすいですね。
●やっぱり世の中金なのか?低所得者と高所得者の残酷な違い
結局、お金と幸福は関係ない…というほのぼのした話ではなく、かなりの部分でお金と幸福は関係するという切ない研究でした。そして、この研究、他にもきっついことに言及しています。これもトドメ刺すようなものですよ? 覚悟して読んでくださいね。
・「病気」や「離婚」といったネガティブな出来事…所得が低い人の方が高所得者と比べダメージが大きい。
一応これはまだ想定の範囲内という人も多いところでしょう。私は
放射能が怖い人、文系・低所得・非正規・無職に多い 原発事故のアンケート調査を思い出しましたが、低所得者の方がネガティブイベントの経済的な打撃が大きいためと説明できそうです。
でも、もう1個はそうなの!?と、こちらは本当に驚きました。
・週末のレジャーなどの「気分転換」や「ちょっといいこと」は、高所得者の方が低所得者より多くの幸福感を得られる。
これは予想外だなぁ…。ちょっとした「いいこと」は普段良いことが少ない(と言うと失礼ですが)低所得者の方が、大きなギャップがあって嬉しいものになるのだと想像していました。こちらまで高所得者の方が幸福に感じる度合いが大きいとは…。
うーん、やっぱり世の中カネなのか? 本当、たいへん残酷な研究でした。
【本文中でリンクした投稿】
■
放射能が怖い人、文系・低所得・非正規・無職に多い 原発事故のアンケート調査【関連投稿】
■
お金と幸福は比例しない? カネに執着するほど不幸という調査結果 ■
金持ちはブランドもの長財布・二つ折りは出世できない…はステマ? ■
プチ富裕層は成金趣味で浪費、本当のお金持ちは質素で地味消費 ■
貯金好きはケチで投資が下手 お金持ちにはなれる人は金払いが良い ■
人生・生活についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|