2020/08/11:
●福井県小浜市にキュウリ・カボチャ・スイカがタブーの集落がある!
●「罰が当たったらかなわん」…過去には罰が当たった人もいると主張
●福井県の小浜湾地域は先祖を祀る特別な地域?百科事典でも言及あり
●福井県小浜市にキュウリ・カボチャ・スイカがタブーの集落がある!
2020/08/11:キュウリ、カボチャ、スイカが例示されていましたが、それだけでなく、つる性の作物全般を育ててはいけない集落があり、住民は未だに固く守り続けているという話がありました。食べてはいけないってことではなくて、育てるのだけがダメみたいですね。このタブーがある集落というのは、福井県小浜市犬熊だそうです。
こうした話があったのは、
カボチャ育てては絶対ダメな集落 小浜市犬熊、つる性の作物タブー | 社会 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE(2019年5月12日)という記事。つるものの作物を育てることだけが禁じられている理由は、その昔、氏神が足を引っかけて転んだという言い伝えがあるためだそうです。ドジな氏神さんですね。
ここで出てきた「氏神」については補足しておきましょう。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典によると、一般的には居住地の守護神という意味。本来、「うじ」とは共同の祖神をもつ同族意識によって結合した生活共同体であり、地縁ではなく血縁が重要なのですが、混同されてこうなりました。つまり、本来は間違いなんですね。「伝統」でこういうことはよくあります。
●「罰が当たったらかなわん」…過去には罰が当たった人もいると主張
記事の話に戻ります。住民や、犬熊を含む内外海地区の伝説をまとめた書籍「内外海の記憶」(2013年発刊)によると、氏神が夜に出かけたとき、つるに足を引っかけて転倒。転んだ先には収穫を終えたトウモロコシ畑があり、とがった茎で目を突いてけがをしたとのこと。かなりやばいことになっていました。
この教えはいつからあるか定かではありません。「この集落ができてからやろうから、江戸よりもっと前からじゃないか」といった声も出ており、一説には数百年前からということなります。畑では大根やネギは育てても、つるが生えた野菜は今も作られていない…といいますが、厳密に言うとそうではありません。
サツマイモは栽培しても大丈夫という例外があるとのこと。飢饉で食べ物がなくなったとき、神様におまじないでお伺いを立てたところ許されたとされていました。じゃあ、他の植物もいいじゃない?と思ったら、太平洋戦争時にカボチャを作らせてほしいと願ったが、こちらは許してもらえなかったといいます。
住民の男性(76)によると、過去にこの教えを破ろうとした人もいたが、「その住民は病気になった」と主張。「たたりがある」って理解なんでしょうね。別の住民の男性(79)は、自分で育てた方が安くつくのは分かっているものの、「罰が当たったらかなわんもんなあ」と話していました。
●福井県の小浜湾地域は先祖を祀る特別な地域?百科事典でも言及あり
なお、前述の氏神の説明で本来地縁は間違いで、血縁による神様という話を紹介しましたが、小浜市の場合は血縁が生きている可能性もあります。
日本大百科全書(ニッポニカ)の説明を見ていると、ちょうど小浜湾地方の話が出ており、以下のような説明がありました。
<従来からよく知られているものに若狭(わかさ)のニソの杜(もり)信仰がある。福井県の小浜(おばま)湾を形成する大島半島で営まれているもので、ニソとかモリとかとよばれている祭場が30か所ほど点在する。そこは自生林が生い茂り、うっそうとした森になっている。森の木は切ってはならないという言い伝えがあり、それを守らないと祟(たた)るなどという。森は大小さまざまであるが、中央には古木があり、多くはその近くに祠が祀られている。同族によって祭祀を営む典型的な事例をみてみることにする。このグループは本家とその分家5軒、それに昔から分家扱いにされてきたという家の7軒によって構成されている。(中略)このグループは先祖を祀っているという意識が非常に強い。と同時に本家の権威も絶大である>
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