以前
幽霊とお化けの違いで使った
「幽霊」と「お化け」って、どこが違うの? 2010年08月14日 R25.jpという記事では、「恐怖=涼しい」という感覚は日本人以外にはあまり理解されないものだとありました。
これによると、「確かに、人間は恐怖を感じると毛穴が収縮したり冷や汗をかいたりする」ものの、「この恐怖感を『涼しい』とする感覚は、特に西洋ではほとんど例がない」ものだとか。
なぜ日本人が「恐怖」と「涼しい」を結びつけたのかと言うと、幽霊とお化けの違い同様様々な説が唱えられているそうです。R25で紹介があったのは、占いなどで有名な「陰陽思想」に由来するという説。
「陽」の気が過剰になる夏に、心身のバランスを整えるためには、「陰」の気をもつ墓場や死者に接するとよいとする考え方から、夏に肝試しや怪談に親しむ習慣が生まれたという説だそうです。
ところで、「恐怖=涼しい」は、本当に日本人独特のものなのでしょうか?
他の国の人は刷り込まれたように「恐怖=涼しい」とは確かに感じないものかもしれませんが、「言われてみれば」くらいならもわかるような気もします。
英語だけの話になりますが、私がパッと思いついたのは「chill」という単語です。
まず、これを
エキサイト辞書で調べます。
「chill」は「冷え、冷たさ、(身震いを伴う)寒け、冷やす、 寒がらせる」という意味ですが、「悪寒、ぞっとさせる」という意味があります。
「ぞっと」は国語辞典で見ると、「寒さや恐ろしさのために、全身の毛が逆立つように感じるさま」。これは日本での意味ですから、もしかすると英語では「恐ろしさ」に該当する部分がないのかもしれませんが、近いものを感じているんではないでしょうか?
さらに「chill」を
スペースアルクで調べると、ズバリ「突然の恐怖、ゾッとする気持ち、戦慄」とありました。
また次のような表現を見ても、「chill」という語を通して「寒さ」と「恐怖」は近いところにいるような気がします。
When the earthquake broke out, I felt a chill going down my spine.
地震が起こったとき、ゾクっとした。
chill someone's blood
(人)をゾッとさせる、血も凍る思いをさせる
chilled with fear
《be ~》恐怖のあまりゾッとする
あと、スペースアルクの「chiller」を見ると、もっとあからさまでした。
1. 冷たくするもの、冷却装置、冷蔵室、冷凍係、冷却機
2. ゾッとさせるもの、
怖い話、スリラー、怪奇小説
少なくとも英語圏の方には理解してもらえそうな気がしつつ、今日はここで終わりにします。
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