<「一つのミスで全部ダメと言うのか?」まるか食品ペヤング擁護>、<ゴキブリペヤングのまるか食品の対応が最悪 責任転嫁や嘘の繰り返し>など、まるか食品のペヤングゴキブリ問題について書いています。
●「一つのミスで全部ダメと言うのか?」まるか食品ペヤング擁護
2014/12/13:書こうかどうか迷っていたのと、忙しかったのもあって、だいぶ出遅れていますが、ゴキブリペヤングの件について。この件でのまるか食品への批判について、「一つのミスで全部ダメと言うのか?」みたいな反論が出ていましたが、ミスは一つじゃなかったんですよね。
まるか食品が本当にマズかったのは、混入そのものよりも、判明後の対応の悪さ。事後対応というところでもミスをしているんです。これは以前書いた
石屋製菓と船場吉兆と赤福の賞味期限偽装で、過去の同様の不祥事での悪かった社長の方の対応とよく似ています。
そのうち、誰か専門の方がわかりやすく指摘してくれるものと思いますが、隠蔽工作をした上で、責任転嫁や嘘を繰り返しながら小出しに問題があったこを認めていく…というのがたいへんにマズいのです。(専門家の話は
マクドナルドで異物混入相次ぐ 不祥事対応で禁忌なのは隠蔽と謝罪不足で書きました)
●初手からして普通に最悪 被害者にツイートを削除させて隠蔽を図る
逆に良い対応は?と言うと、最初に最悪ラインの可能性を認めてまず陳謝、そこから事実関係の把握に務めるといった形。ペヤングのまるか食品はそういう対応ではありませんでした。というか、まるか食品の対応、本当ひどいですけどね。よくこれ見て擁護できるな、というレベル。最初から最悪ですよ。
(1)被害者に対し、「お互いのため」とツイートを削除させて隠蔽を図る
いきなり隠蔽&恫喝的な入りです。
ペヤングの中にゴキブリが埋まっているとツイッターで報告 メーカーが「お互いのため」とツイートを削除させる _ ゴゴ通信(GoGo通信)(14年12月03日13時43分)では、"まるか食品との話し合いで相手側(まるか食品)からツイートを消してほしいという要望があった"とのこと。ただ、<「お互いのため」と言って削除させ>といった文言もあります。削除要請はともかく、「お互いのため」とは不可解です。
「お互いのため」とまるか食品は言うけれど、被害者側にデメリットはないのではないか?という指摘もありました。デメリットがあるように錯覚させて、削除を促したのかもしれません。また、「お前のイタズラだろ?」と暗に言っているのかな?と思いました。イタズラならあなたに損害賠償請求が行きますよ?消しておいた方が身のためですよ?というニュアンスです。
以前、
自演・捏造による企業への風評被害とSLAPP訴訟 チロルチョコ芋虫事件で考えるというものを書きました。ペヤングの件はかなり特定が進んでいますが、こういう混入の真偽が特定できないというのは、お互いに不幸なことになります。
メーカーは非がないのに風評被害に遭う可能性、被疑者は実際に被害を受けているのにイタズラだとして損害賠償を受ける可能性…どちらも不幸になる可能性があるでしょう。ということで、企業側も風評被害を受ける可能性があるわけですが、企業の取るべき態度として今回のまるか食品の応対はあり得ません。どちらの可能性もあるうちから、被害者側に非があるかのような対応はクズです。
●ゴキブリペヤングのまるか食品の対応が最悪 責任転嫁や嘘の繰り返し
(2)「このような虫の混入は考えられないし初めて」と否定し、嘘が判明すると言い訳して責任転嫁する
「ペヤング」虫混入の苦情初めてではなかった 「小さな虫の苦情は過去にも複数あった」 J-CASTニュース(2014/12/ 4 18:29)によると、まるか食品はペヤングの自主回収を決定。ここだけ読むと、良い対応をしているように見えます。しかし、この後すぐ紹介するように、その前の対応が良い不祥事対応をする企業と違っていて、よくありませんでした。
<「ペヤング ソースやきそば」に虫が混入していたとする画像がツイッターに投稿された問題で、製造販売元のまるか食品(群馬県)は2014年12月4日に自主回収を発表した。「
通常の製造工程上、このような混入は考えられないこと」としながらも、「食品の安心、安全の観点から万全を期すため」と説明している>
J-CASTニュースによると、 広報担当者は前日の3日、J-CASTニュースの取材に対して
「製造過程で混入した可能性は考えられない」と説明し、
虫が混入していたという苦情も「初めて」だと話していました。ところが、実際には以前から虫混入の苦情があったとのこと。結果的に嘘をついた形です。
<すると記事公開後、当サイトには複数の消費者から「過去に同様の苦情を入れたことがある」という意見が届いた。真偽は不明だが、ある男性は4年ほど前に本件と同じような虫が混入しているのを開封後に発見したという。苦情を入れたそうだが「あり得ないの一言で片付けられてしまいました。現に虫の入った商品を送りましたが言い分は変わりませんでした」と振り返る>
ただ、以下のように、嘘を指摘されてももまだ言い訳しているんですよ。言い訳の中身も以下を読んでわかるようにかなり幼稚で、まるで嘘を指摘された小学生のような反論。さらに言い訳するだけでなく、虫が混入していたという苦情を「初めて」だと報じたマスコミこそが悪いと責任転嫁するような言い方です。
<そのため4日、同社に再度取材したところ、同じ担当者は「『初めて』というのは虫の混入全般を指したものではないので、訂正してもらいたい。今回のような大きな虫が麺に混入しているという苦情は初めてということで、小さな虫の苦情は過去にも何件かあった」と説明した。なお、これまでの「小さな虫」が商品のどの部分に混入していたかについては「お話する必要はない」とした>
●「第三者が加熱で死んだゴキブリを意図的に混入した」とも言い訳
(3)第三者が加熱で死んだゴキブリを意図的に混入した可能性だってあると、責任を逃れられるケースを強調する
ペヤング「混入の原因不明」 虫に加熱された跡- 産経ニュース(2014年12月12日07時59分)によると、"外部機関が行った「カタラーゼ試験」と呼ばれる検査で、加熱処理されていないゴキブリだと出るはずの化学反応が確認されなかったことが判明"しています。つまり、ゴキブリが加熱処理されていたということです。
もうここまで来たらさすがに最悪の可能性を認めそうなものなのですが、まるか食品はこの期に及んでまだ言い訳がましいことを言っているのです。何と担当者は「油まで一致すれば製造過程ということになるが、分からない以上は断定できない。第三者が加熱で死んだゴキブリを(商品製造後に)意図的に混入した可能性だってある」と話したといいます。
もちろんその可能性はゼロではありません。ただ、不祥事対応としては、否定してから小出し、小出しに問題が判明していくのが一番悪いんですよ。一旦最悪の可能性を認めて、事実が判明した分だけ発表していくべきで、こちらだとむしろ好感すらもられることがあるんです。ことごとく最もマズい選択肢を選んでいます。
あと、最後の件の「第三者」って一瞬被害者のことを指していて、「イタズラだ」と示唆しているのかな?と思いましたが、違いますね。本来でしたら、被害者・ペヤング以外の二者以外が第三者ですので、この場合のゴキブリを混入した「第三者」は被害者以外の人ということになります。
ただ、包装後にゴキブリを入れるのは難しいでしょう。
ペヤング:虫に加熱の跡 一部、麺に入った状態(毎日新聞 2014年12月12日 11時35分(最終更新 12月12日 12時55分))では、"ゴキブリの体の一部は麺に入り込んだ状態で発見された"、"消費者から容器や包装フィルムも回収したが、穴は開いていなかった"と書かれていました。
包装前であれば、たとえ人為的なものであったとしても、ペヤングの社内の人間による可能性が高いです。その場合は第三者とは言わないでしょう。ここで「第三者」などと言い出すこと自体が理解できません。この最後の点は抜きにしても全体におかしいところだらけですよ。まるか食品の対応は悪すぎです。
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