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企業はもっと値上げしろ!インフレ・物価上昇望むリフレ派が怒り


 「くいもんみんな小さくなっていませんか日本」というテーマで、ツイッターが盛り上がっていると聞いて見てみました。私の方からは、カルビーポテトチップスと明治おいしい牛乳の例を挙げています。

 その前に、このお値段据え置きで容量減と物価上昇・インフレとの関係の話をやりました。ここは読み飛ばしていってくれて構いませんが、完全に間違った理解をされている方が、ちらほらいたので気になったところです。

2024/01/17追記:
●着実に成長してきた家庭用チーズ市場、値上げで異例の市場縮小 【NEW】



●企業はもっと値上げしろ!インフレ・物価上昇望むリフレ派が怒り

2017/11/24:後で具体例を紹介するのですが、ツイッター上で「くいもんみんな小さくなっていませんか日本」というハッシュタグで盛り上がっていると聞いて、おもしろそうだと思いました。ただ、この反応を見ていて、気になったことがあります。食べ物が小さくなっていることと、インフレ・物価上昇の関係が誤解されているようなのです。

 私が目にした主張というのは、「こうやって値上げせずに容量が小さくなるからインフレが起きない」とか、「食べ物が小さくなっているのはデフレのせいだ」とかいった要旨のものです。たぶん企業の値上げによってインフレを起こしてデフレを脱却し日本が良くなる…と信じているリフレ派的な人たちなのだと思います。

 しかし、価格据え置きで容量を少なくするということが、物価上昇につながっていないというのは大きな誤解。実際にはこれらは政府が定義した物価上昇の一形態であり、立派なインフレ方向の動きの一つなんですよ。ですので、インフレが良いことだと思っている彼らは、こうした「価格据え置きで容量減」の動きを喜ばなくてはいけません。


●リフレ派が喜ぶ値上げ インフレ・デフレ・物価上昇を見る指標のしくみ

 物価上昇を見る場合の代表的な指標に、国が算出している消費者物価指数(CPI) というものがあります。これに関するQ&Aでは、容量に関する説明もいくつか出ていました。そのうち、「製品の機能向上など品質の変化があった場合、消費者物価指数には適切に反映されているのですか」が、今回のケースに該当します。以下のような回答でした。

<消費者物価指数は、品質の変化による影響を含まない純粋な価格の動きを測定することを目的としていることから、価格の調査対象となっていた商品の新商品への入替えなどがあった場合、新旧両製品の機能、特性、容量等の違いを吟味した上、品質の違いによる価格差が指数に入り込まないようにするための品質調整を行っています>
(統計局ホームページ/消費者物価指数に関するQ&A(回答)より)

 また、別のところで国は、「お値段据え置きで容量が増えた」という、リフレ派がデフレで悪いことだと嫌い、逆にリフレ派以外の庶民にとって嬉しいパターンの具体例についても説明していました。ポテトチップスを例にした具体的なものですから、こちらの方がもっとわかりやすいでしょう。

<例えば、ポテトチップスは1袋の価格を100g当たりに換算した価格を採用しているが、1袋70gで販売していたものを、内容量を80gに増量した上で1袋の価格を据え置いた場合は、単位重量当たり価格が下落することになり、これを反映して価格指数も下落する>
((PDF)比較時価格の算出時における品質調整より)

 今回は上記の逆で、「内容量を減量した上で1袋の価格を据え置いた場合」ですので、価格指数は上昇する方向に働いているわけです。なので、さっき書いたような「インフレで世の中が良くなる」と考えていそうな方たちは、インフレに繋がるこの動きを歓迎して良いということ。彼らの考えに従えば、日本は今すごく良くなっているようです。


●「くいもんみんな小さくなっていませんか日本」の具体例

 さて、メインである「くいもんみんな小さくなっていませんか日本」のハッシュタグのツイートの話へ。ただ、思ったほど数は見つからず、がっかりしました。うーん、ツイッターの検索機能が貧弱なのかなぁ…。










●減る値上げの代表例はカルビーポテトチップスと明治おいしい牛乳

 うちではポテトチップスに関して、カルビーのポテトチップスが少ない!北海道土産じゃがポックルも半分をやっています。これはだいぶ昔から見ているものですが、70年代初期のポテトチップスは90グラムで100円だったのが、2014年のポテトチップスは90円前後で60グラムが多いとのこと。

 今回の最初にもちょうどポテトチップスの例が出ていましたので、消費者物価指数にならって、100g当たりに換算した価格を見てみましょう。すると、1970年代が、100g当たり111円で現在が150円になりました。1.35倍に上昇したようです。

 あと、値段230円とバカ高い明治おいしい牛乳、シェアNO.1で2位に大差 明治おいしい牛乳が900mLになった理由でやった明治おいしい牛乳も容量を減らしていました。この明治おいしい牛乳の場合、それでもダントツなシェアを取っており、消費者に受け入れられた感じです。

 長期的に見て、食べ物関係の価格の上昇傾向は続くと思われますので、こうした選択は今後いっそう増えていくと考えられます。


●「減量インフレ」で食べ物の価格が上昇!実質11%も高くなってた

2020/11/20:このページと似たような話じゃないかな?と思った縮む食品、実は値上がり 8年で実質11%高 日本経済新聞(2020年11月15日 2:00)を読んでみました。やはりタイトルからわかるように、「食料品の価格が見た目以上に上がっている」という話で、もともと書いていた話と同じケースについての記事です。

<店頭価格の上昇幅は(引用者注:安倍晋三政のアベノミクス権が始まってからの)この8年で4%だが、内容量を加味して計算し直すと11%になる。世帯を構成する人数が減るにつれて小容量の商品のニーズが増え、メーカーが量を減らしても消費者は受け入れてきた。ただ今後は世帯数そのものが減少に転じる見通しだ。これまで実質値上げを支えてきたバランスが崩れる可能性がある>

 記事では、「減量インフレ」という言葉も使っていました。この「減量インフレ」は今回の調査で広く見られたとのこと。例えば、バターは容量が8.6%減り、実質価格は12.1%上昇しています。インスタントコーヒーも容量が22.8%減り、実質価格が26.4%上がりました。インフレが起きまくっているようです。

 データではなく信頼性の低いイメージ論になりますが、ある小売り現場の責任者は「(1人で食事をする)孤食が広がり、小容量はすべての食品に共通するニーズだ」と話していました。高齢者世帯や若者の単身世帯が増え、食べきれる小容量食品の需要が高まり、メーカーは小分け包装などでコストは上がるが実質値上げで収益を維持…と今のところはうまいこと行っているとしています。

 ただし、この記事でも、未来までこうした良い状態が続くとまでは言っていませんでした。国立社会保障・人口問題研究所は国内の世帯数が2023年に頭打ちとなり、2024年に減少に転じると予想しています。人口だけでなく世帯数まで減り始めれば小容量食品も需要が縮小し、メーカーは一転、値崩れに見舞われかねない…としていました。


●円安も影響し企業物価が40年ぶりの伸び!リフレ派の反応は?

2021/11/12追記:企業物価40年ぶり伸び 原材料急騰、収益を圧迫: 日本経済新聞(2021年11月11日)といったニュースが出ています。リフレ派の反応が知りたいとも思ったのですが、喜びの声が上げているということはないですし、リフレ派批判への反論も見られません。全くの無反応な感じでした。普段、物価上昇、物価上昇言っているのに興味ないんですかね。

<資源や原材料などの価格が急上昇し、日本企業の収益を圧迫する構図が強まってきた。日銀が11日発表した10月の企業物価指数は前年同月比8.0%上がり、約40年ぶりの伸び率になった。世界的な供給制約や原油高で輸入物価が高騰している影響が大きい>

 一方で、最終財では値上げの動きが鈍いことが指摘されています。リフレ派が良いことだとしている、企業向けサービス価格指数や消費者物価指数(CPI)の上昇圧力は弱いと言えるでしょう。リフレ派的にはもっともっと価格を上げるべき!と言うべきなのですが、これはそもそも日本人にお金がないというのが問題のようです。

 記事では、<米国との差は需要の弱さだ。米国では強力な経済対策などもあって個人消費が持ち直している>と指摘。別記事の解説で、 永濱利廣・第一生命経済研究所首席エコノミストも以下のように似た指摘をしていました。日経新聞では強調されていませんでしたが、そもそも自民党政権では物価の割に賃金が上がってませんからね。

<逆に企業物価がここまで上がっているのに、携帯通信料除いても消費者物価がそこまで上がってないことに国内最終需要の弱さが現れています。ここが海外との違いであり、結果として欧米は金融政策の出口に向かってますが、日本では金融政策の出口に向かえない理由です>
(企業物価が40年ぶり高い伸び、前年比8.0%上昇-10月 11/11(木) 9:14配信 Bloombergより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/0c3111e74440279127957cba5a225f7982914414

 日経新聞では、<円安の恩恵は弱まり、むしろ原油高と相まって輸入企業や家計への負の影響が広がる>とも指摘。ただ、リフレ派は「円安は悪いと言うのはマスコミの誤解であり、円安は良いことだ」という主張です。ここらへんの反論も聞きたいところでしたが、前述の通り、リフレ派は今回だんまりで反応が見つかりませんでした。


●着実に成長してきた家庭用チーズ市場、値上げで異例の市場縮小

2024/01/17追記:どこもかしこも値上がりしているために、最近は「仕方ない」といった感じで、企業の値上げは消費者に受け入れられている印象でした。ただ、うまくいっていない業界はあるようです。

 私がそう感じたのは、<家庭用チーズ市場 3度値上げで消費減退 コスト環境も厳しさ続く>(食品新聞 / 2023年12月22日 10時58分)といった記事を読んだため。チーズ市場は<成長と踊り場(引用者注:景気が上昇する局面で横ばいの状態にあること)を繰り返してきた>とあったので、縮小するというのは異例のようです。

<2023年度上期(4~9月)の家庭用チーズ市場は、売上高が前年を上回って推移した一方で、昨年の春以降3度にわたる価格改定(容量変更含む)を実施した結果、物量ベースでは二ケタ減と大きく落ち込んだ。>
<3度の値上げを実施したが、相次ぐ食品値上げや物価上昇を背景に、チーズの購入数は減少。さらに内容量変更を含む価格改定の影響もあって、日々口にされているチーズの量は着実に減っている。
 売上ベースでは二ケタ伸長したシュレッドチーズについても、容量ベースでは二ケタ以上落ち込んでいることから、今後は「新しい需要を創造して、物量を引き上げていく、チーズ自体の需要を拡大していくことをやっていかないといけない」(雪印メグミルク)というように、消費回復が業界共通の課題となっている。>
https://news.infoseek.co.jp/article/shokuhin_89836/


【本文中でリンクした投稿】
  ■カルビーのポテトチップスが少ない!北海道土産じゃがポックルも半分
  ■値段230円とバカ高い明治おいしい牛乳、シェアNO.1で2位に大差 明治おいしい牛乳が900mLになった理由

【関連投稿】
  ■柿の種の由来はうっかりミスから 最初に作ったのは亀田製菓ではない
  ■ゼリーのたらみ、長崎県にあった多良見町が社名の由来だった
  ■アメリカで有名なフォーチュンクッキーは日本を代表する菓子?
  ■仮面ライダーフィギュア、岐阜提灯、溶けないソフトクリーム
  ■食べ物・飲み物・嗜好品についての投稿まとめ

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