日本でも児童労働 JKビジネス・児童買春以外に工場で少女転落死など

2019/04/02：
●JKビジネス・児童買春や特殊詐欺の受け子も一種の児童労働？
●工場の屋根の上で清掃していた少女が転落死などの児童労働死亡事件


●JKビジネス・児童買春や特殊詐欺の受け子も一種の児童労働？

2019/04/02：「児童労働」というと発展途上国の子どもが農作業などを行っているイメージが強いです。しかし、日本でも工場での児童労働があり、なおかつ死者も出ている！と知って驚きました。あまり大きく報道されていませんね。

　ただ、その話は後で。その前にもう一つ別の話をと思って検索して出てきた日本における児童労働の実態　JKビジネスは買春の温床、詐欺の受け子や出し子に使われる児童も | キャリコネニュース(2018.6.20)から。言われてみると、児童買春も特殊詐欺の受け子というのも一種の児童労働でしょうか。この分野なら日本は多いですよね。

　以下は、NPO法人「ACE(エース)」は参議院議員会館で行った「日本における児童労働調査」の中間報告がベースのようです。

・日本では、児童労働者の数が公表されておらず、実数を把握するのが難しいが、未成年の少なくとも6235人（2015年）は、児童ポルノ禁止法や青少年保護育成条例に違反した犯罪の被害者となっている。
・2016年には、30代の男性が複数の女性をマンションに住まわせ、売春をさせるという事件が起きている。被害女性の中には、17歳や19歳の少女が含まれていた。
・いわゆる”JKビジネス”も児童ポルノや児童買春の温床となっている。2017年には、台東区にある「JKお散歩」店の店長（19歳）が、高校2年生の少女に20代の男性客と性交させたとして逮捕されている。
・日本では詐欺の”出し子”や”受け子”として利用されることがある。

　結局、ここだと詐欺の話はあまりなかったですね。子供に限った話じゃないのですけど、うちでは、特殊詐欺の受け子はリスク高い 逮捕されても起訴されないはデマというのを書いていますので、参考にしてください。


●工場の屋根の上で清掃していた少女が転落死などの児童労働死亡事件

　さて、発展途上国の問題と思うような日本での児童労働の方の話。元ネタは同じNPO法人「ACE(エース)」からですけど、具体的に書かれています。(【緊急声明】 15歳の少女が工場で転落死―日本にもある児童労働の現状把握と対策を！― | 世界の子どもを児童労働から守るNGO ACE（エース）より)

・2017年12月14日午前10時55分ごろ、茨城県古河市の鉄鋼卸売会社、中央鋼材古河工場の屋根から15歳の少女が約13メートル下のコンクリート床に落ち、死亡する事故がありました。少女は事故当時、屋根に設置された太陽光パネルを点検、清掃する仕事をしていました。
・日本では、原則として15歳未満（義務教育期間中）の労働、そして18歳未満の危険有害労働が児童労働。茨城県のケースは、労働基準法第62条「危険有害業務の就業制限」違反となります。また、日本が批准しているILO182号条約において15歳以上でも禁止すべきとされる「最悪の形態の児童労働」にあたります。
・2012年にも、栃木県の中学3年生の男子生徒（14歳）が夏休みのアルバイト中、群馬県の中学校体育館の解体工事現場で崩れた壁の下敷きとなって死亡しています。

　児童労働者の実数は不明であるものの、労働基準監督年報第68回（2015年）によると、平成27年度に違反が報告されている年少者の使用（＝児童労働）だけでも297件あるとのこと。このことは「国も児童労働があることを認めている」と言えるかもしれません。日本にも児童労働があるのは、間違いなさそうでした。


【本文中でリンクした投稿】
　　■特殊詐欺の受け子はリスク高い 逮捕されても起訴されないはデマ

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