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ヘイトスピーチやデマも表現の自由・言論の自由として守るべき?


2015/1/15:
●フランス紙襲撃テロ事件とソニーへの大規模なサイバー攻撃
●「シャルリー・エブド」や金正恩書記長暗殺映画はくだらない!
●ヘイトスピーチやデマも表現の自由・言論の自由として守るべき?
2019/02/27:
●デマを流す自由・差別する自由・いじめをする自由はあるのか?
2014/10/14:
●産経新聞の訴える言論の自由に大義はない 韓国起訴問題でOBが批判
●命懸けで守りぬく「言論の自由」と産経新聞の「言論の自由」は違う!
●産経新聞が捏造デマを報じていたとしても守らなくてはいけない理由


●フランス紙襲撃テロ事件とソニーへの大規模なサイバー攻撃

2015/1/15: 2014年から2015年にかけて表現の自由に関するセンシティブな事件が続きました。フランスの「シャルリー・エブド」への銃撃事件は、真っ先に皆さん思いつくところでしょう。
フランス紙襲撃テロ事件 - Wikipedia 最終更新 2015年1月14日 (水) 22:58

フランス紙襲撃テロ事件は、2015年1月7日午前11時半、フランス・パリ11区にある風刺週刊誌を発行している「シャルリー・エブド」本社に覆面をした複数の武装した犯人が押し入り職員を襲撃、警官2人、編集長、風刺漫画の担当記者ら合わせて、12人が死亡した事件。襲撃後逃走した犯人2名は人質をとって印刷工場に立てこもり、続いて別の実行者によるモンルージュ警官襲撃事件、パリ郊外のユダヤ食品スーパー襲撃事件が起こり、多発的なテロ事件に発展したが、特殊部隊により計3名の犯人が射殺された。

事件の後に、現場を視察したフランスのフランソワ・オランド大統領は「異常な蛮行だ」と非難した上で、「テロ攻撃」だと明言。

 私がこの事件と「表現の自由」という観点で重なったのが、金正恩書記長暗殺映画です。
ザ・インタビュー - Wikipedia 最終更新 2015年1月14日 (水) 20:23

『ザ・インタビュー』は、2014年のアメリカ合衆国のコメディ映画。(中略)

 公開を巡る問題

朝鮮労働党第一書記金正恩を揶揄する内容であることから、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)祖国平和統一委員会公式ウェブサイト「わが民族同士」は、2014年11月28日、「完全なる現実の歪曲とおかしな想像でつくられた謀略映画の上映は、尊厳高いわが共和国に対する極悪な挑発行為であり、正義の人民に対する耐え難い冒瀆」と非難するとともに、製作者側に対し「われわれの断固たる懲罰を受ける必要がある」と警告した。

2014年12月25日の全米公開を皮切りに世界各国で公開される予定だったが、配給元であるソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(SPE)に対して大規模なサイバー攻撃を行なったとされる集団が上映予定の劇場を脅迫したことから、SPEは同年12月17日にビデオ・オン・デマンドを含めた一切の公開を中止すると発表した。その後、同社のCEOであるマイケル・リントン(英語版)は、公開に向けて新たな手段を探っていることを明らかにし、同年12月23日には米国内の一部の映画館で当初の予定通りに12月25日から上映されること、また翌24日には劇場公開に先行してネット配信されることになった。

●「シャルリー・エブド」や金正恩書記長暗殺映画はくだらない!

 『ザ・インタビュー』は非常にくだらない映画だそうです。映画としての価値は最低と見ていいのでしょう。そういうくだらない映画ですので、この公開のために戦うというのもくだらない、守る必要がないという意見がありました。

 同様に「シャルリー・エブド」の風刺画は笑えない、おもしろくない、理解できない…、だから、守られるべき表現の自由ではない…という主張もあります。

 しかし、これらはかなり危うい意見です。守るべき表現の自由・守られるべき表現の自由という区分けを安易に作ってはいけません。思想の選別によって特定の主張を排除することに繋がり、とても危険です。

 "産経新聞の訴える言論の自由に大義はない 韓国起訴問題でOBが批判"(後半にまとめました)でもタイトルの通り、産経新聞の主張はくだらないから守られるべきではないという話が出ていましたが、私は支持しませんでした。たとえ産経新聞がくだらなかったとしても、表現の自由は守られるべきです。

 この産経新聞の件に関しては韓国批判が圧倒的で心配はないんですが、朝日新聞への脅迫文に見る日本民族精神 美しい日本人のあり方とは?などで書いた朝日新聞へのテロ予告には甘いというのは気にかかっています。思想の選別が始まっているという兆候でしょうか?


●ヘイトスピーチやデマも表現の自由・言論の自由として守るべき?

 とはいえ、私はすべての報道や表現を「表現の自由」と支持するかというと、そうではありません。許されないと思うケースは、大きく2つあると考えています。

(1)誤報、捏造、デマ

 最近は朝日新聞の誤報が話題になりましたが、間違いなどは当然「表現の自由」とは言えません。もっと最近だと産経新聞が江川紹子さんのコメントを創作した(無断使用と言われていますが、実際にはほぼ捏造という内容)というものなどがあります。これらは非難されて当然です。
(関連:日本の言論統制?自民党がマスコミに出したお願い文書報道で誤報)

(2)他人に迷惑をかけるもの(差別、ヘイトスピーチなど)

 もう一つについては「他人に迷惑をかけるもの」という大雑把な言い方ですけど、差別助長的なものなんかがそうです。最近すっかり定着した言葉であるヘイトスピーチなんかが好例でしょう。

 また、報道の価値がないのに個人攻撃のために報道する…みたいなものもダメです。たとえば、政治家の不倫報道は一般的に許されますが、仲の悪い隣人の不倫を報道することは許されません。

 2014年に問題になった『美味しんぼ』の鼻血描写なんかは、これら2つの合わせ技でしょうか?

 なお、「シャルリー・エブド」の風刺に関しては、「あれは風刺ではなくヘイトスピーチだ」という後半のケースに該当しそうな批判もあります。この批判は前半のものとは違い、成立する余地があると思われます。


●デマを流す自由・差別する自由・いじめをする自由はあるのか?

2019/02/27:表現の自由・言論の自由とは言えないというケースに関して、わかりやすいたとえをしている方がいました。

 EU離脱派、480億円浮くというデマを投票直後に撤回 デマCMも繰り返し流していたに追記したように、EU離脱派は事実ではないCMを繰り返し流して、視聴者を洗脳するようなことをしていました。また、ここで問題となったのは、彼らがフェイスブックが悪用し、なおかつフェイスブックが対処せずそれを黙認していたことです。

 超党派議員11人で作られた、デジタル・文化・メディア・スポーツ(DCMS)特別委員会のデーミアン・コリンズ委員長はこれについて、以下のような言い方をしていました。

"英国には言論の自由が存在しますが、混雑した劇場で「火事だ!」と叫ぶ権利は誰にもありません"
(フェイスブックが「偽情報拡散」のツケを払う日:日経ビジネス電子版 2018年11月2日より)

 言論の自由があってもデマを流す自由があるわけではないということ。「いじめをするのも自由だろう」といじめっ子もこういう自由を免罪符にした物言いをしますよね。

 大人もこのいじめっ子と似たようなもので、右派はLGBT差別に関して「差別する自由がある」かのような主張をすることがあります。例えば、LGBT法案に対して、自民党内からは「差別解消を強要する内容となれば、息苦しい社会になる」と反対意見が出たそうです。
(LGBT法案反対の理由 差別解消で息苦しい社会に・納税者にも不公平より)

 なんでも自由だと言えば通るわけじゃない…という世界にしていかなくてはいけません。


●産経新聞の訴える言論の自由に大義はない 韓国起訴問題でOBが批判

2020/02/02:最初の投稿のところで書いていた<産経新聞の訴える言論の自由に大義はない 韓国起訴問題でOBが批判>をここにまとめています。これは右派にとってプラスになるケースです。

2014/10/14:韓国での産経新聞記者起訴による「言論の自由」問題。これについて、産経新聞とマララさん 平和賞と憲法9条があぶりだした精神の視野狭窄(木村正人 2014年10月13日 04:22)は、産経新聞が悪いかのように書いていました。

 左派陣営が書いてるんでしたら、「そんなわけねーだろ、バーカ」と軽くスルーしたのですが、作者の木村正人さんって産経新聞社出身=OBなんですよね。どうしてこうなった?と不思議に思いました。


●命懸けで守りぬく「言論の自由」と産経新聞の「言論の自由」は違う!

 とりあえず、木村正人さんがどう言っているのか?という話。産経新聞の訴える「言論の自由」とノーベル平和賞を受賞したマララさんの「言論の自由」を比較しています。マララさんが英バーミンガムの図書館で読み上げた声明では、「言論の自由」について次のように語っていたそうです。

「世界には教育を受けていない子供たちが5700万人もいます。私は他の誰かを待っていることはできませんでした。私には2つの選択肢しか残されていませんでした。自分の意見を言わず、殺されるのを待つか。それとも自分の意見を述べてから殺されるか。私は2番目の道を選びました」

 "マララさんは命懸けで守りぬいた「言論の自由」を使って、子供たちに平等に教育を受けさせることで貧困問題を解決したいという普遍的な理念とパキスタンとインドの友好を訴え"ました。自分のためではない他人のための訴えです。

 "一方、前ソウル支局長の在宅起訴という代償を払ってまで貫いた「言論の自由」で産経新聞は何を達成しようとしているのだろう"と、木村さんはここで産経新聞の件を持ち出します。「産経新聞の訴える言論の自由に大義はない」という主張です。
同じ「言論の自由」という言葉であっても、その質や意味するところは天と地ほどの開きがある。マララさんの「言論の自由」はすべての子供たちに教育をという理想を建設しようとしている。産経新聞の「言論の自由」は自己の正当性を主張するために使われている。記事の根拠となったウワサ話は後にウソだったことがわかっている。

「歴史戦争」というワケのわからない産経新聞と朴大統領の不毛な争いに巻き込まれることを涼とする人は日韓両国にどれだけいるのだろう。

●産経新聞が捏造デマを報じていたとしても守らなくてはいけない理由

 ネットは産経新聞よりの人が多いですので、案の定この記事は批判を浴びています。特に"ウワサ話は後にウソだった"については、まだ確認されていない!という反論がなされています。

 ただ、私はこのウワサ話が本当だったかどうか・記事の内容が正確だったかどうかというのは、今回の問題ではさほど重要な話ではないと考えています。もちろん報道機関としては、誤報・捏造は避けるべきことであり、批判されるべきことではあります。そこを擁護しているわけではありません。

 しかし、産経新聞が書いたことが誤報であろうが、捏造であろうが、「言論の自由」は守られるべきです。それは記事内容の正確性とは独立した話です。特定の報道機関に対して政府が圧力をかけるようなことはあってはいけません(直接的には民間団体からですが、間接的に政府が圧力を与えています)。この点は特に私は迷うことがなく、明確に言えます。

(下書き終えてから思いましたが、一政治家がマスメディアを名誉毀損で訴えるというのは日本でもよくあります。欧米ではそれも批判対象なんですかね? ここらへんはよくわかりません。私は韓国検察による日本産経新聞前ソウル支局長起訴といった形での、公権力の関わるものを想定しています)

2020/02/02:読み直してみると、ここではたとえ産経新聞の捏造であっても言論の自由は守るべきとしていました。一方で捏造は駄目ともしており、わかりづらいですね。たぶん当然捏造デマは大いに叩いて良いが、その記事を理由にして、その他の主張まで潰そうとするのが駄目だと書きたかったのだと思われます。これは、日本では右派が朝日新聞に対してやっていることですので、韓国と似た人々だとも言えるでしょう。


【本文中でリンクした投稿】
  ■EU離脱派、480億円浮くというデマを投票直後に撤回 デマCMも繰り返し流していた
  ■LGBT法案反対の理由 差別解消で息苦しい社会に・納税者にも不公平

【関連投稿】
  ■マスコミが隠蔽する世界のタブーまとめ・陰謀論一覧・ネットde真実系
  ■読売新聞、慰安婦強制連行肯定の永井和論文を誤読 結論ありきのせい?
  ■社会・時事問題・マスコミについての投稿まとめ

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