●リーダーにしてはいけない人の3つの特徴 ドラッカーの3条件
2015/1/20:タイトルを直しましたが、当初は「リーダーの資質はただ1つ リーダーにしてはいけない人の条件は3つ」というタイトルだった話。この元のタイトルの後半にしていた、「リーダーにしてはいけない人の条件は3つ」の方を先に紹介します。
<リーダーにしてはいけない人の3条件>
(1)「強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない」
(2)「何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者をマネジャーに任命してはならない」
(3)「真摯さよりも頭の良さを重視する者をマネジャーに任命してはならない」
このことについて書かれていた記事は、
リーダーになってはいけない人とは:日経ビジネスオンライン(藤田 勝利 2014年11月17日)というもので、やはり「リーダーにしてはいけない」が中心でした。また、有名なドラッカーさんの「マネジメント」という書籍が元ネタです。
●部下の悪いところばかり探す人はマネージャーに向かない
記事ではさらっと流していて、上記の3つの特徴に関する説明は特にありませんでした。読めばわかるでしょ…という感じでしょうか。確かに読めば何となくわかりそうなものではあります。
たとえば、(1)「強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない」は、悪いところばかり探す人はリーダー・マネージャーに向かないということでしょう。なにかに対して悪いところばかり言う人が上司になれば、やはり部下の悪いところばかり言うに違いありません。
これはこうやって言われると「何を当たり前のことを…」と思うかもしれません。ただ、実際にはかなり現実にはいないタイプなのではないかと思います。というのも、過去にうちでは
先輩・後輩は海外に通用しない日本の文化 上司・部下の関係も注意などをやっているためです。
日本では、部下の問題点の指摘をしたり、失敗を怒ったりするのは常識だと思われていますけど、そういった常識がドラッカーさんのリーダーにしてはいけない人の条件と対立している気がします。
部下を注意して何が悪い?と思う方も多いことでしょう。なので、ドラッカーさんのこの指摘は、日本人にとっては当たり前とは言えないと可能性があります。まあ、結局、「可能性があります」としか言えないんですけどね。補足されていませんでしたので、私の解釈が正しいかどうかは不明です。
●上にペコペコ、下にガミガミ…人によって態度を変えるダメ上司
この(1)「強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない」と比べると、(2)「何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者をマネジャーに任命してはならない」の方がイメージしやすいかもしれません。
上の人にはペコペコ、下の人にはガミガミ…というタイプを想像すれば、いいんじゃないかと。実際には上の人に気に入られて評価されてしまうケースは多々あるとは思うものの、こういう人はどの国でも良いマネージャーだとは言わないでしょう。特に解釈に問題はなさそうです。
ただ、最も問題なのは、最後に残された(3)「真摯さよりも頭の良さを重視する者をマネジャーに任命してはならない」でしょう。「真摯さ」とは何なのかわかりづらいですよね。そして、実はこの「真摯さ」というのが、「リーダーの資質はただ1つ」とされていたリーダーに必要な資質だったのです。
●リーダーの資質はただ1つ真摯さのみ…だが、真摯さとはなにか?
<リーダーに必要な資質>
「根本的な資質が必要である。真摯さである」(ドラッカー「マネジメント」より)
この「真摯さ」ですけど、「誠実とか、善良である」と捉えるとちょっと違うようです。「真摯さ」にあたる部分の元々の英語は「Integrity」でした。これは「一貫性」と作者は訳し直していました。具体的にドラッカーさんが求めている「一貫性」というのは、たとえば、以下のようなものです。
・自身が仕事の中で実現したい目的やイメージが明確にあって、その情熱にしたがって、チームやメンバーの力を純粋に引き出そうとしている一貫性。
・人間として、仕事人として人格が乖離することなく、一貫しているということ。
・向き合う相手によって態度や主張、話す内容を変えない、志を持っている、という意味で一貫しているということ。
●全ての人に好かれること、全員から賛同を得ることは大事?
最後は先程の(2)「何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者をマネジャーに任命してはならない」と裏表になっているように見えます。作者によれば、リーダーにとって、全ての人に好かれているとか、全員から賛同を得ることとかは、大切ではないと言います。これはそんなことは不可能なためでもあります。
そして、「自分は、心の底からこれを実現したい、これを大切にしたいと思っている」と語れる真摯な人は、たとえ内容に100%賛同できない人も、リーダーを個人的には好きでない人であっても、信頼されるはずだとしていました。
これは意見が食い違ったときに安易に否定しないだとか、人格批判をしないだとかということも重要そうだと感じました。相手や相手の意見を否定してしまうと、相手は気分を害します。それより自分の意見について詳細に述べるべきです。
これまたさっき出た(1)「強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない」に通じそうなところでもありますね。あと、この「強みよりも弱みに目を向ける」は私もついやってしまいがちなところだなとも感じました。注意せねばいけませんね。
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