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捏造・偏向・情報操作…マスコミ報道に騙されないためには?


2015/1/20:
●マスコミの捏造・偏向報道・情報操作とマスコミを操る広告代理店
●悪者をつくってわかりやすく報じることで偏向報道に!
●取材不足による間違いではなく「捏造」も…記者らは説明放棄
●元凶は広告代理店…絶対逆らえない空気を作り出すことに成功
●マスコミ報道に騙されないためにはどうすれば良いのか?


●マスコミの捏造・偏向報道・情報操作とマスコミを操る広告代理店

2015/1/20:マスコミの捏造・偏向報道・情報操作とマスコミを操る広告代理店…ということで、かなり胡散臭くて頭悪いタイトルで申し訳ありません。

 ただ、怪しいと思っていただけるのはむしろ正常。マスメディアを操る黒幕がいる、電通が暗躍している…みたいな話を簡単に信じる人の方が心配になります。

 でも、今回はそういう簡単には信じられない驚くべき話についての紹介なんですよね。最初に読んだのは、戦争報道 メディアの大罪―ユーゴ内戦でジャーナリストは何をしなかったのかという本について書かれたダイヤモンド・オンラインの記事でした。




●悪者をつくってわかりやすく報じることで偏向報道に!

 ユーゴスラビア紛争(ユーゴスラビア内戦)においては、セルビア人を一方的に加害者として扱う報道が圧倒的に多かったものの、事態はもっと複雑でした。

 ユーゴスラビアはもともと第2次世界大戦の後に、"チトーを指導者とする社会主義政権によって民族・少数民族の平等が認められ、新たな国家と新たな憲法のもとで分権化が推進され"たものだそうです。しかし、ユーゴスラビアは複雑な連邦国家であり、"大統領のチトーが死去すると、経済危機が深刻化するなかで共和国・民族間対立が顕在化"してしまいます。

 "一連の内戦は民族紛争とも宗教紛争とも言われます"が、これだけでは説明できないというのがこの紛争の複雑さのようです。記事では、"内戦の主要因は社会主義が崩壊するなかで、権力や経済基盤を保持しようとする政治エリートが民族や宗教の違いを際立たせ、第2次世界大戦期の戦慄の記憶を煽り立てたことにあった"としていました。

 こうした複雑な状況であったにも関わらず、『戦争報道 メディアの大罪』によると、マスコミは"最低でも四〇対一の割合で反セルビアの傾向"という、単純化して偏向した報道を行ったとのこと。明らかに反セルビアに偏っていたとされています。

 こういった偏向報道の話は、人道援助のNGO団体の商売・寄付ビジネス 四肢切断の経済的合理性でも出てきました。事実確認がきちんと行われていない報道という例は、珍しくないようです。


●取材不足による間違いではなく「捏造」も…記者らは説明放棄

 このような偏向報道が良い…とはもちろん言わないものの、さらに問題となるのが「捏造」でしょう。綿密な取材をしなかったせいで結果として間違えた…ではなく、でっち上げたとなると、その罪が格段に重くなります。

 以下のような不可解な行動を見ると、これは本の著者であるピーター・ブロックさんが「捏造」と言い張っているだけではなさそうです。

<ブロックはまた、93年のピュリッツァー賞共同受賞の対象となった複数の記事を分析し、「捏造」が疑われた2人のジャーナリストに「事実」を突き付けようと何度も接触を試みました。しかし2人ともブロックから逃げ回り、決して回答しようとはしませんでした。あるいは、ようやく本人をつかまえても、自分の記事についてコメントすることを拒んだのです>

 多くは省略しますが、有名なマスメディアが多数の偏向報道を行っていたようでした。特に非難が強かったのが、以下の部分です。

<ブロックが最も注目するのはユーゴ紛争時の米国の報道機関ですが、他の国のジャーナリストたちも著しい偏向、ないし最悪の場合には完全な捏造を行ったと指摘しています。そしてBBCのマーティン・ベル、ガーディアンのエド・バリアミーの2人を、「客観性を放棄した人物」として名指しで糾弾しています>

 『戦争報道 メディアの大罪』はわけあって発刊が遅れましたが、"二〇〇〇年一〇月にNHKで「民族浄化――ユーゴ・情報戦の内幕」(二〇〇二年に『ドキュメント 戦争広告代理店』として書籍化)が放送されたほか、本書と同テーマの本が続々と刊行され、(引用者注:『戦争報道 メディアの大罪』に関わった)江種氏の先見の明が証明されることになった"ということで、こういった指摘は本書に限らないようです。




●元凶は広告代理店…絶対逆らえない空気を作り出すことに成功

 ここで名前の挙がっていたドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)の商品説明には、「世界中に衝撃を与え、セルビア非難に向かわせた「民族浄化」報道は、実はアメリカの凄腕PRマンの情報操作によるものだった」とあります。

 最初の本とは異なり、メディアがなぜ偏向報道をしたのか?という報道に至る前の部分への注目がなされているようです。アマゾンには長文のレビューもあり、この情報操作の様子をうかがい知ることができます。

・本書では欧州の小国ボスニアの外務大臣が、財政難からたった一人でアメリカの広報戦略会社のスタッフ、ハーフ氏と出会うところから始まります。当時ボスニアは隣国のセルビアと紛争を抱えていて窮地に陥っていました。PR会社のハーフ氏は、外務大臣にマスコミ戦略について詳細なレクチャーを施し、アメリカを中心にヨーロッパ、国連、世界の世論を自分サイドに引き寄せるように様々な戦略を実行します。
・その結果、見事に国際世論を動かしてセルビアを国連除名にし、国際的に孤立させて、紛争をボスニアに有利な方向に導くことに成功します。
・本書で見る限り非は双方にあり、また国力はセルビアの方が上だったにも関わらず、本来なら負けるはずの戦争を有利に導く、そのハーフ氏の手際は鮮やかで、まるで一流スポーツ選手のパフォーマンスを見るようでした。
・読んでいて戦慄させられたのが、このPR会社の起こす演出です。日本では「空気」と呼ばれますが、これを非合法スレスレな手段を用いて自身に有利な流れに誘導すれば反対派がこの流れを逆らうのはほとんど不可能で、時に社会的に抹殺される危機すらあります。
・それは戦時中の日本で国民が戦争反対を唱えること、また小泉旋風時にエコノミストが郵政民営化反対を唱えるようなものなのでしょう。実際に紛争当事者とは無関係で中立的な立場のカナダ軍人が、この人特有の誠実さでボスニアに不利な発言を行い、ハーフ氏に「流れを変える危険性がある人物」と判断されて政治的な抹殺に追い込まれています。
(広報という名の武器 投稿者 edge walker投稿日 2010/6/24より)


●マスコミ報道に騙されないためにはどうすれば良いのか?

 自分たちに有利な報道をさせるようにマスコミを操作する…という話は、そういえば、STAP細胞も大塚家具も結局美人で注目?小保方晴子と大塚久美子社長でも書いています。

 内容的には今回のものとはだいぶ違うかもしれませんけど、いずれにせよマスコミの情報を受け取る我々としては、困った話であることには違いありません。そして、こういった情報操作された報道を見抜くことが難しいであろうというのも、非常に困った点です。どうしていいかわかりません。

 …うーん、どちらの問題にも共通する対処法として思いつくのは、異なる見方・否定的な見方などがちゃんと掲載されているかどうかというところでしょうか? ユーゴスラビア紛争においてはセルビア側の意見、STAP細胞問題においては現時点でどれくらい確かなものかなど、異なる見方に対しても十分に文量を割いているかどうか?という点です。

 マスコミ自身にしっかりしてもらわないと読者だけではどうしようもないとは思うものの、異なる意見も載せている可能性の高い特集や長文の記事を読むようにするといった感じで、少しは自衛可能かもしれません。

2019/06/24:読み直していて思ったのですけど、読者はそもそも長文記事が嫌いであり、単純化されて一方的で偏ったものが好きですよね。日本での調査ではありませんが、フェイスブックでシェアされた上位の記事はほとんど非マスコミ系のフェイクニュースだったという話もありました。マスコミがひどいのは確かですけど、非マスコミ情報の方がさらにずっとひどいという話でもあります。


【本文中でリンクした投稿】
  ■人道援助のNGO団体の商売・寄付ビジネス 四肢切断の経済的合理性
  ■STAP細胞も大塚家具も結局美人で注目?小保方晴子と大塚久美子社長

【関連投稿】
  ■マスコミが隠蔽する世界のタブーまとめ・陰謀論一覧・ネットde真実系
  ■「ドント・コリア(インチキするな)」はレコードチャイナの捏造か?
  ■日本の言論統制?自民党がマスコミに出したお願い文書報道で誤報
  ■社会・時事問題・マスコミについての投稿まとめ

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