信州大学の話をまとめ。<信州大・鈴木俊太郎准教授がカラ出張で架空請求 スクールカウンセラー出身の研究者>、<信州大学の教員が補助金200万円を不正利用 悪質性ないとの判断>などをまとめています。
冒頭に追記
2022/11/03追記:
●信州大学の教員が補助金200万円を不正利用 悪質性ないとの判断 【NEW】
●信州大学の教員が補助金200万円を不正利用 悪質性ないとの判断
2022/11/03追記:信州大学で別の問題があったのでこちらに追記。
信州大の研究者、補助金200万円を不正利用 私的流用なく「対象外」に使用|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト(2022/11/02 14:00)によると、学内の研究者2人が公益財団法人から受けた補助金200万円を「不正利用」していたと発表したそうです。
「不正利用があったのは2020年度の補助金」で、<対象外の研究や消耗品の購入に充てたといい、私的流用はなく、悪質性は低いと判断した。返還手続きを取るとともに2人の処分を検討する>としています。また、<信州大で助成金不正使用 教員と研究責任者の処分検討>(NHK 11月02日 16時05分)では、以下のように書いていました。
<申請書に記載していた研究内容とは異なる研究や備品の購入に使っていたということです。
去年、大学の通報窓口に助成金を不正に使用しているという情報が寄せられ、大学が調査を行っていました。
大学は、この教員と研究責任者、あわせて2人の処分を検討することにしていますが、助成金の私的な利用は確認されなかったとして、被害届の提出は見送る方針です>
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20221102/1010024545.html
●信州大・鈴木俊太郎准教授がカラ出張で架空請求 スクールカウンセラー出身の研究者
2018/10/18:信州大学で研究費の不正使用があったとのこと。研究不正というよりは、不正経理ですね。いわゆるカラ出張を行っていたようです。調査の対象者は、信州大学学術研究院(教育学系)鈴木俊太郎准教授。調査は平成30年9月12日まで行われており、架空請求(カラ出張)と認定されました。処分の方はまだ決定されていません。
出張の必要がない旅費申請の他、出張の必要がある場合にも、宿泊数を水増しした 事実と異なる旅費申請を行い、申 請どおりに 実施した旨の虚偽の旅行完了報告を提出し、不正に 旅費 を取得していた、とされています。不正に支出された研究費の総額は、2,835,742円。およそ300万円ですね。思ったより金額が大きくてびっくりです。
((PDF)
本学教員による研究費の
不正使用について 信州大学より)
まだ辞めていないということで、大学のプロフィールは残されています。研究分野は、臨床心理学や社会心理学。特に子供に関しての心理教育を研究していた感じでした。民間出身で、スクールカウンセラーなどをやっていたようです。また、日本ブリーフサイコセラピー学会では、 常任理事を務めているといった情報もありました。
<学歴>
2000 , 東北大学 , 人文社会学部 , 社会学専攻
2005 , 東北福祉大学 , 総合福祉学科 , 福祉心理学専攻
2009 , 東北大学 , 情報科学研究科 , 人間社会情報科学専攻
<取得学位>
博士(情報科学) , 東北大学
修士(福祉心理学) , 東北福祉大学
<職歴>
2003-2004 , 宮城県仙台市こころの教室相談員
2004-2006 , 東北学院大学榴ヶ岡高校 スクールカウンセラー
2005-2006 , 東北福祉大学附属臨床心理相談室 研修生
2005-2006 , 東北福祉大学福祉心理学科 兼任講師
2006-2009 , 宮城県教育委員会スクールカウンセラー
2006-2009 , 仙台医療福祉専門学校 非常勤講師
2009-2012 , 信州大学教育学部附属教育総合実践センター 助教
2012- , 信州大学教育学部附属教育実践総合センター 准教授
(
SOAR 研究者総覧|信州大学学術情報オンラインシステムSOARより)
●信州大学といえば、子宮頸がんワクチン実験の池田修一教授
短い話なので、他に信州大学の話があれば合わせようと思ったものの、ブログ内検索では適当な話はなし。信州大学関連ですと、一応、
池田修一、子宮頸がんワクチン副作用捏造は否定せず名誉毀損で訴訟が出てきたのですけど、こちらはだいぶ内容の違う話でした。そちらの投稿は、不正経理ではなく、研究不正的な内容。池田修一信州大教授らによる子宮頸がんワクチンに問題があるとした実験が、とても科学的とは言えないお粗末なものだったという話です。
決定的にまずいだろうと思われるのが、そもそも科学的な実験ではないという指摘。<調査委は、訂正を公表するとともに、科学的証明ができる方法で検証実験をするよう求めた(朝日新聞)>とあります。以下に"科学的に解明されたかのような印象を与えた"とあるように、非科学的な実験で科学的根拠があるかのように主張をするのは十二分に大問題だと思うのですが…。
<データは予備段階の実験で得たものだったのに発表の際、断定的な表現を使ったためワクチンが原因で異常が起きたことが科学的に解明されたかのような印象を与えたとし、発表内容の修正と再実験を求めた>(信州大「不正認められず」 子宮頸がんワクチン研究 :日本経済新聞 2016/11/16 0:25)
ただ、レベルの低い実験だったと指摘されたものの、子宮頸がんワクチンで副作用が起こるという恐怖はむしろ広く受け入れられており(2022/11/03追記:統一教会が子宮頸がんワクチンに批判的で、統一教会支援の自民党議員も批判的でした)、ワクチンを摂取しないことによる死者などは、今後さらに増えるものと予想されます。
●283万円不正受給で停職2カ月の懲戒処分…甘くない?
2018/12/22:信州大・鈴木俊太郎准教授の件で処分が出ました。
283万円不正受給で停職2カ月の懲戒処分 信州大准教授:社会:中日新聞(CHUNICHI Web)によると、停職2カ月の懲戒処分だとのこと。283万円という金額の大きさと比べるとかなり甘い処分のように感じます。
記事では、"不正に受け取った金も含めて390万円が研究室の金庫に残されており、私的流用は確認できなかった"とありましたので、悪質性は高くないという判断もあるかもしれません。ただ、宿泊数を水増しするなど、内容的にも明らかに意図して行われた不正。ちょっと解せないですね。
過去の例としては、例えば、千葉大准教授がメールで偽装してカラ出張、旅費を不正請求した件。このときの金額はむしろ少なく、139万円で今回のちょうど半分程度でしたが、大学は懲戒解雇という処分を下しています。いつも思うのですけど、こうした処分の重さは大学によってまちまちで驚くほど。もう少し統一感のある基準がないと不公平だと感じます。
【本文中でリンクした投稿】
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