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全く意味がない誰得ゲームとゲーム実況動画が流行した理由


 ゲーム関係の話をまとめ。<全く意味がない誰得ゲームがなぜか世界800万DLというヒット>、<なぜゲーム実況動画を見る人がいるの?よりわかりやすい類似例>、<完走が無理っぽい半端なく難しい100メートル走ゲーム>、<浮気をゲームにするという発想…浮気するゲームと思いきや違う>などをまとめています。

2022/08/19まとめ:
●浮気をゲームにするという発想…浮気するゲームと思いきや違う 【NEW】
●そもそも浮気は悪いこと?よく考えると好意的な描写が多い浮気 【NEW】


●全く意味がない誰得ゲームがなぜか世界800万DLというヒット

2015/1/25:最初に取り上げるのは、「誰もやりたくないアプリ」を3日でつくったら、広告収益3,500万円超え。800万ダウンロードの無駄タップアプリ「100万のタマゴ」が世界各国でヒットするまで。 | アプリマーケティング研究所(2014年12月17日)という記事。はてなブックマークはネガティブなコメントが人気でしたが、大事な話が多いと感じたものです。

 記事は、世界800万ダウンロード「100万のタマゴ」を作ったバイバイ 大杉友哉代表にインタビューしたものです。「100万のタマゴ」のネタバレもありますので注意してください。このネタバレの前に「100万のタマゴ」をなぜ作ったか?という話を紹介しておきます。

大杉友哉バイバイ代表
<「3日でおもしろいアプリをつくる」って無理だと思ったので、逆に「誰もやりたくないアプリ」をつくろうと考えました。それで「延々と画面をタップする」という苦痛な作業と、タップから連想して数字を数える「カウンター」を組み合わせたんです。
 あと、数字が増えていく形は終わりがないので、ゼロに向かっていく形式にしたんです。「ゼロになると何かが起こる」と直感的にわかるように。タマゴにしたのは「何かがでてくるはずだ」と気になるから、例えば石や水晶玉だと「中から何か出てくる」とイメージがしにくいですよね>


●ネタバレ!100万回タップを達成した後に起きることとは?

 この「誰もやりたくないアプリ」。基本的に若い子に人気みたいですね。時間の無駄だと思うのである程度大人な人には向かないでしょう。これもはてなブックマークで不評だった理由の一つかもしれません。アイデアはすごい!と思いますが、正直言って、全然意味がないゲームです。

 そして、ネタバレである100万回タップした後も、またナンセンスさ抜群。なんと<100万回タップが終わると「ワレルトオモウナヨ」ってでてくるだけ。海外だと「So What?(だから?)」>だというのです。いいセンスしているな~と私は感心しますけどね。割れると思わせて割れない…見事です。

 アプリの評価は★5「この面白さがわからないのか?」と★1「このアプリはクソだ」できっぱり半々となっているんだそうな。韓国のレビューでは「このようなアプリをつくって、あなた方は生きている価値があるのか」なんてコメントまであったそうです。

 はてなブックマークでは、「こういうのが荒稼ぎしてるのを横目にユーザーにちゃんと対価払ってもらうゲーム作ってたら虚しくなっちゃうかもしれないね」というコメントも。前述の通り、基本的に不評なコメントばかり人気していました。


●パチもん商法みたい…スペインでヒットした理由は勘違いで偶然

 「100万のタマゴ」は日本だけでも最初結構ヒットしました。一月で3万ダウンロードされたのです。「Android版を日本だけでリリース」されたものでしたが、なぜかその後スペインで大ヒット。ここからさらに拡散されます。

 好意的に見られていないのは、この売れ方もあるかもしれません。意図せずにしてパチもん商法になりました。
大谷:実はスペインでは「たまごっち」が流行っていたらしく、「たまご(TAMAGO)」という言葉が認識されていたんですね。海外版「100万のタマゴ」は「TAMAGO」というアプリ名にしてたんです。

なので、アプリストアで「たまごっち」「たまご」などで、検索されていたのかなと推測しています。アプリ名を「Egg」にしていたらダメだったかもしれない。

●パクリや海賊版は悪くない?パクられたせいでヒットする可能性も

 さらに海外ではこのゲームを真似たという、正真正銘のパクリアプリがたくさん登場。ドイツでは偽物にも負けます。ただ、"でもある意味、「パクリが大量にでたおかげで、違う国にも広まった」という効果もあったかも"という前向きな捉え方もしていました。

 パクリというよりは海賊版の話ですが、海賊版がない場合よりある場合の方が正式版も売れるというケースはあるようです。ただ、一般的にはパクリや海賊版は目の敵にされることが多いです。なかなかこういうことは言えません。

 ただ、アプリは広告で収益を上げていたため、ユーザー数に反して海外での収益は小さく、日本が主体だったようです。これは普通に困ってしまいますね。収益化できていません。

 あと、ヒットしていてもAppleStoreの審査は落ちまくりでした。「もっとちゃんとしたアプリつくれ」って言われて、タマゴを叩く音」をつけて「音を選べる機能」もつけたら審査が通ったとのこと。アップルにはちゃんとしたゲームに見えなかったようです。

 意味不明なゲームのため、アップルの判断もわらかないではないところ。ただ、これは見る目のなさを示していますよね。今までにないものを作ることが売りだったアップルが、従来の概念に縛られてヒット作に駄目出しってのは何となくアップルの行く末が心配になるエピソードです。


●マスメディアや宣伝を打たないとなかなかヒットしない現実

 はてなブックマークでは、「バズらせたもの勝ちなんだよなぁ。宣伝命だな」というネガティブコメントもありました。

 これはおそらく「日本は約10万ダウンロードで止まっていたのですが、『全世界500万ダウンロードを突破』というプレスリリースをうったら、ネットメディアで話題になりました」あたりを踏まえているんだと思います。

 「きのこガーリー」というあまり売れていない別のアプリについても、「ねとらぼさんが取り上げてくれて話題になったくらい」とありました。これなんかもメディアの取り上げが左右させることを感じさせるものであり、ネガティブコメントに繋がったのかもしれません。

 バイバイで2番目にうまくいっているアプリは、「笑う聖者の行進」というホームレスを育てる放置ゲーム。これまたおもしろさがわからないと批判されていました。そして、これがまた、結局宣伝効果かよ?という話なのです。
大杉:iOS版でブーストを1回打ったんですよ。GAMEFEATのブースト(1ダウンロード20円)をつかって2万5000ダウンロード分のブーストを実施して、Appstore総合23位までいけました。

ランキングからの自然流入も結構あって、ブースト広告の費用は3日ぐらいで回収できましたね。

 はてなブックマークでは、「昔実験でSEOだけ尖らせたクソコンテンツのWebサイトを作ったら広告収益がそこそこ高かったのを思い出した。検索エンジンの改良でアクセス来なくなって閉鎖。結局ユーザーを騙してるに過ぎない手法は長続きしない」というのも、宣伝命というのを感じさせる話です。

 ただ、記事では「放置ゲームは稼ぎやすい」というヒントはありました。


●ゲームプレイ動画サイトをAmazonが買収…ゲーム実況動画流行の理由

 もう一つ、全然関係ないんですけど、かろうじてゲーム繋がりということでゲーム実況プレイ動画の話を。ゲーム実況動画が流行るのは当たり前だよねという話 : けんすう日記(2014年12月26日)で書かれていた話です。

 2014年の話題のうちの一つが、Twitchというゲームプレイ動画サイトをAmazonが買収したこと。つまり、ゲームのプレイ動画が、ビジネスとして成り立っているということだと指摘されていました。

 一方で、このことに違和感ある人にはあるだろうと前置きした上で、その人気の理由について以下のような解説していました。
多くのゲームにおいて、「実際にプレイする」人よりも「そのプレイを見て楽しむ」ほうが人数が多いのです。当たり前ですね。

感覚的にもわかってもらえると思いますが、例えば野球やサッカーは非常に多くの人がファンです。(中略)

スポーツだけじゃなくて、囲碁や将棋の知的スポーツも同じです。

当たり前なんですが、ゲームをプレイして楽しむより、上手な人のを見るほうが敷居が低いので、当然の結果なのではないかなぁと。

●なぜゲーム実況動画を見る人がいるの?よりわかりやすい類似例

 最初は上記を読んでなるほどと思っていたんですが、だいぶ経ってからちょっと疑問になることも。ゲーム実況プレイ動画って、うまくない人の動画も多いんですよね。これはスポーツ・囲碁・将棋とは異なると思いますが、どうでしょう?

 ただ、今読み直してみると、その後この私の疑問に答えるような説明もありました。スポーツ以外でも以下のような例があるということ。こちらの説明の方がよりわかりやすいかもしれません。

・2chは見ているだけの人が99%(まとめサイトも含めるともっと多いのでは)
・クックパッドは見ている人だけがほとんど?
・食べログも調べているだけの人がほとんど

 ゲーム動画に限らず、ニコニコ動画の生放送や素人の動画全般なんかは、素人が参加しているということでよりイメージが近いでしょう。また、作者はこの傾向がさらに今後広がるのではないか?といった話もしていました。


●不思議生物をただグネグネウネウネさせる意味なしゲーム

2017/10/16:ゲームアイデア系の話ということで、ブログ初期に書いた投稿をこちらに追加しました。

2009/6/7:発想がおもしろいなぁと思ったゲームを2つ紹介。一つ目は、「のびのびBOY」というもの。バンダイナムコが発売したプレイステーション3のゲームで、「塊魂」等の開発者・高橋慶太が2年前から暖めていた企画だそうです。(※1より)

 ピンク色の不思議な生き物「BOY」の体を引っ張って、グネグネウネウネさせるゲームで、クリアやゲームオーバーもないという意味なし系。モノや生き物を飲み込んだり、体に文字を書いたりといろんなことができるが、基本的には何をしようがプレイヤーの自由だそうです。(※2より)

 また、この各プレーヤーのBOYの伸びた長さを「GIRL」というこれまたわけのわからない生物に分け与えることで、GIRLが伸びて行き、月や他の惑星まで伸びると行き来できるようになるとか。(※2より)

 文章を読んでいても何がおもしろいのかサッパリわかりませんので、動画を見ました。それでもなおサッパリですが、わけのわからなさと強烈な個性、バカらしさなどは伝わってきます。すごいです。

 

※1 のびのびBOY(Wikipedia)
※2 のびのびするだけで楽しい……けどやっぱり意味不明な「のびのびBOY」で遊ぶ(池谷勇人,ITmedia)


●完走が無理っぽい半端なく難しい100メートル走ゲーム

 もう1つはQWOPというもの。海外サイト「foddy.net」にて公開中のFLASHゲームで100メートルを完走するのが目的なのですが、半端なく操作が難しいようです。

 キーボードの「Q」「W」が左右の太もも、「O」「P」が左右のふくらはぎ。これらをうまく組み合わせて押していくことで走り、バランスを崩し、上半身が地面についてしまったらアウト---とこれだけなのですが、やってみると異常に難しいとのこと。

 「多くの人は最初の一歩を踏み出すのにさえ相当な苦労を強いられる」上、二歩目はもっと難しく「後ろ足を前に出しながら、重心を前足から後ろ足へと移し替えるという作業」で「バランスが崩れていると、体はたちまち前か後ろに倒れてしまう」んだとか。(※3より)

 これも動画をどうぞ。



 記事では「普段は特に意識することもなく、息をするように行っている『二足歩行』ですが、実はこれってかなりスゴいことなのかもしれません」とか「『走れないもどかしさ』と『走れた時のうれしさ』を味わい、人体の奇跡をあらためて発見してみてはいかがでしょうか」などと書いています。(※3より)

 ちょっと大袈裟な書き方ですが、二足歩行ロボットが技術的に相当難しかったことを考えれば、やはりすごいことなのかもしれません。

※3 ひたすら走るだけ――なのに人体の神秘を再発見できるゲーム「QWOP」(ITmedia)


●浮気をゲームにするという発想…浮気するゲームと思いきや違う

2010/4/1:「浮気ゲーム」なるものがあるそうです。タイトルが本当にそのまま「浮気ゲーム」みたいですね。「アラサー(30歳前後の)女性の間で妙な携帯ゲームが流行している」と記事にありましたが、大体こうした記事は大げさで、本当に人気しているのかは不明。ただ、とにかくインパクトのあるタイトルです。

 「浮気ゲーム」と聞くと、浮気をするゲームなのかな?と思いますが違います。「イケメンの60人以上の男性キャラが彼氏として登場し、その彼から浮気の証拠を見つけ、じわじわと問いつめた末に見事に自白→破局を迎えたらハッピーエンド」。浮気されてしまう方が主役ですし、破綻でクリア。すごい発想です。

 彼氏は浮気を簡単には認めないので、ロックされた携帯や長い髪の毛、わずかに口紅のついたたばこなどの複数の証拠を集めて行き、追いつめるのだとか…。この追い詰めていく感じが楽しいんですかね? サディスティックな感じ。まあ、浮気野郎なので、自業自得なんですけど…。
(以上、目的は「破局」って…女子がハマる“浮気”の衝撃度 ZAKZAK 2010/03/10より)

 よくもまあ、こんなのをゲームにしようと思ったなという謎発想。ただ、着眼点はすばらしいと思います。最初読んだとき少し嫌悪感もあったものの、よくよく考えてみるとそれもおかしな話。浮気をするゲームなら倫理的に問題があるでしょう。でも、逆に浮気を問い詰める話ですからね。むしろ倫理的に望ましい(?)ゲームかもしれません。

 探偵ゲームと言うのか、推理ゲームと言うのか、ああいうゲームの浮気版といったところでしょうか。現実の探偵さんは映画や小説とは違い浮気調査が多いそうなので、浮気の証拠を見つける浮気ゲームの方がある意味本物の探偵さんに近いのかもしれません。


●そもそも浮気は悪いこと?よく考えると好意的な描写が多い浮気

 そう言えば、「浮気をするゲームなら倫理的に問題がある」といったことを書きましたが、いわゆるギャルゲー(ギャルゲーム)には浮気をするようなゲームはあるかもしれません。きちんと付き合う前でもあちこちの女の子と遊んだり、いわゆるハーレム状態といった状態になったりします。あと、調べてみると、人妻が出てくるゲームもあるようですので、正真正銘の浮気を取り扱っているものもありそうでした。

 この調べて出てきたというのは、"人妻コスプレ喫茶 2"というゲーム。検索するとちゃんとWikipediaがあって、登場人物紹介を見ると、「喫茶サクライ」の隣にある香月青果商店の若妻、イトウリゾートの社長夫人で秘書、商店街振興会長、西園寺藤兵衛のもとに嫁いできた後妻などとと書かれていますので、おそらく浮気なのでしょうね。やはり浮気をするゲームはあるようです。

 …以上で今日は終わりにしようと思っていたのですが、何もゲームに限って考える必要もないと気づきました。文学、映像作品では、浮気(不倫)に肯定的、あるいはそこまで行かなくても、必ずしも否定しないというものであれば、かなりあるのではないでしょうか。むしろ珍しくない気がします。

 試しに検索してみると、不倫映画として認知されているものに、マディソン郡の橋失楽園などがあるようです。

 それぞれアマゾンの紹介を見てみましたが、マディソン郡の橋は「片田舎に住む主婦と橋を撮りに訪れた中年カメラマンとの4日間という短くも燃えるような恋を描いた、メリル・ストリープ&クリント・イーストウッド共演で贈る美しくも切ない大人のラブストーリー」とあり、悲壮感は感じさせません。

 一方、失楽園は、はっきりと「不倫をテーマ」にしているようで、「分別のある中年が互いにのめり込んでいく」ものだそうです。また、失楽園には「決して新しい素材とはいえない不倫物語に、新たなページを開いている」とありましたので、やっぱり不倫がテーマってのは珍しくないのでしょう。特にタブーではなさそうでした。


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