これは本当は
才能があって努力もしても、ビジネス的に成功するとは限らないの『ビッグ・アイズ』の話といっしょに書こうと思っていたものです。
前回の話だけならまだそれほど反発を受けない内容だったと思います。ただ、次の水木しげるさんの言葉は拒否反応を起こす人が多いかもしれません。
名言泉 - 才能と収入は別。努力は人を裏切ると心得よ
才能と収入は別。努力は人を裏切ると心得よ
水木しげる
上の「才能と収入は別」なら、前回の話までと同じです。ところが、水木しげるさんの言葉は「努力は人を裏切ると心得よ」と続いています。
これは下記ブログさんによると、
水木サンの幸福論 (角川文庫)
が出典だそうです。
(
妖怪道五十三次 努力は人を裏切る: 左側のない男)
ブログ作者は前述の言葉を「苦労人らしい名言だ」としています。水木しげるさんが売れなかった時代に、"どんなに努力しても売れずに落伍し、消えていった仲間を多く見ているのだろう"と想像していました。
ただ、これは苦労して成功した人としてはむしろ珍しい言葉だと思います。成功者は「努力すれば願いは必ず叶う」と言うことが多いです。
それがたとえ消えていった仲間を切り捨てることになるとしても、自分の努力は実を結んだのだからいつか叶うはず…という結論にたどり着くことは不思議ではありません。
「努力は人を裏切る」という言葉は一見残酷なようですが、努力が実らなかったと感じる人にとっては「努力は必ず報われる」の方が残酷でしょう。
水木しげるさんの言葉について、ブログの作者は「たとえ、努力が実らなかったとしても悔いが残らないよう、自分の好きなことに打ち込め」という前向きな意味として解釈していました。
ブログでは以下のような話もありました。
生まれ故郷の鳥取県境港市に、この3月、顕彰像が建立された。妖怪像が並ぶ「水木しげるロード」におかれているという。ブロンズ像の下には
「なまけ者になりなさい」
と掘り込まれているという(3月9日付静岡新聞)。
"世に出るまでに、ざっと20年かかっているが、その間、大量の人間観察スケッチ(線画)を書いて"という水木しげるさん自身は非常に努力した人でした。
ですので、これまた意外な言葉です。それとともに水木しげるさんの優しさを感じる言葉でもあります。
この手の話は、攻撃的で人格否定を伴うような激しい論争になりやすいです。
「本当はその努力はその人のためになっていて無駄な努力などない。努力が実らなかったと感じるその人の感じ方が悪いんだ」と言う方もいらっしゃいます。ただ、そう言ってしまうのもまた残酷だと思います。
そういう主張をされる人は自分が過去にした努力、あるいは今している努力が無駄だと言われている気がするため、ひどく反発しているのだと思います。
たとえば、体罰は体罰経験者の方が賛成と主張しやすいなど、人は過去の経験や自分の行動を肯定するバイアスにかかりやすいものです。
性善説と性悪説、どちらも人間は悪という前提 間違った意味が浸透で登場した犯罪をしてしまった人も、はたから見ると何で?と思うような自己正当化をしていました。
ですので、あなたの努力は無駄だった…という言い方をして、あまり強調してしまうのもまた残酷です。難しいですね。
ここらへんについては、まだもう少し書きたいことがありますので、まだ続きます。 →
努力は必ず報われる VS 才能がない人は努力しても無駄・才能が全て 関連
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才能があって努力もしても、ビジネス的に成功するとは限らない ■
性善説と性悪説、どちらも人間は悪という前提 間違った意味が浸透 ■
「夢は叶う」と教えるな 努力しても叶わない夢があることを教えろ ■
幸福感の最大化に必要な年収は650万円 お金と幸せの相関関係の研究 ■
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