放送禁止用語はそのまんま紹介してもおもしろくないということで、意外な放送禁止用語について。OL,ハーフ,エチゼンクラゲ、レントゲン技師、足切りがベスト5になっていました。(2015/2/7)
2017/11/12追記:放送禁止用語関連で特殊なのは「菊タブー」
●意外な放送禁止用語・放送自粛用語一覧 ランキング1位はOL!
2015/2/7:以下は、マイナビウーマンが読者にアンケートした「なんで!?」と意外に思う放送禁止・自粛用語ランキングです。
Q.「なんで!?」と意外に思う放送禁止・自粛用語を教えてください(複数回答)
1位 OL→女子社員 38.4%
2位 エチゼンクラゲ→大型クラゲ 29.6%
3位 ハーフ→ダブル 24.8%
4位 レントゲン技師→診療放射線技師 23.4%
5位 足切り→予備選抜、二段階選抜 22.3%
「なんで! 」と意外に思う放送禁止・自粛用語1位「OL→女子社員」 | 「マイナビウーマン」 2015.02.04 (文・OFFICE-SANGA 丸田十五)
1位 OL→女子社員 38.4%
「普通に使われていなかったの?気付かなかった!」と不思議なOL。「OLってそもそも何の略だっけ?あっ、Old Ladyか、そりゃいかんわ」と思ったのですけど、「Old Lady」じゃありませんでした。「Office Lady」だそうです。うん、そうだよね、「Old Lady」なわけないよね。
OLは女性用ですが、男性はありません。「Lady」の対応なら「Gentleman」でしょうが、「Office Gentleman」とも「OG」とも呼びません。…ああ、これで思い出しました。私が「Old Lady」だと思ったのは、「OB・OG(old boy・old girl)」と混ざったんですね。
この「Office Lady」は和製英語。"欧米ではOffice Workerなどの語が用いられ"るようです。これだと、"男女の区別はありません"。さっき男性を「OG」とは呼ばないと書きましたが、どうもこれが放送禁止の理由と関係ありそうです。"OLという言葉自体が性差別につながるとの意見"があるとのことでした。
今ではスチュワーデス、看護婦とも言われず、客室乗務員(フライトアテンダント他多数)、看護師などと呼ばれます。それと似たようなものでしょう。
●エチゼンクラゲが放送禁止用語なのは福井県からのクレーム
2位 エチゼンクラゲ→大型クラゲ 29.6%
意外性としてはこっちの方が上かも。なぜエチゼンクラゲがダメなのか?と思うと、以下のような理由。
福井県で採集された標本が新種であると認定されたことから、この名がついたといわれています。でも、エチゼンクラゲは大量発生による被害が報道されるなど、印象がよくないですよね。それが福井県産海産物のイメージダウンにもつながるとして、福井県が報道各社に「大型クラゲ」と言い換えるよう要望したそうです。
んー、でも、これは何か妙な理由ですね。エチゼンクラゲの人気が高まったら、またエチゼンクラゲと呼ぶように依頼し直すんでしょうか?
ちなみにイザリウオという魚は今カエルアンコウと呼ばれています。これは「いざり」という単語が足の動かない人を指す差別用語だとされたためです。エチゼンクラゲよりは理解できるものでしょう。
この流れで、身体的差別のせいかな?と思って、先に5位の足切りの話を。しかし、「マイナビウーマン」の説明では、"語感が強すぎる"ためと短く触れられているのみでした。
5位 足切り→予備選抜、二段階選抜 22.3%
ちなみに手に関する似たような単語では、「片手落ち」という言葉もあります。これは「片」+「手落ち」なので身体的なものとは無関係とされています。とはいえ、個人的にはちょっと使うのをためらってしまう単語です。
●「レントゲン技師」はそもそも意味として正しくない
3位 ハーフ→ダブル 24.8%
「ハーフ」はなぜダメなのかな?と思うと、"「半人前」という意味も含んでいることから、差別的であるとの指摘もあります"とのこと。この理由なら「セミハーフ」はどうなっちゃうんでしょう?
4位 レントゲン技師→診療放射線技師 23.4%
一方、「レントゲン技師」は差別とは関係なさげな"「診療放射線技師」の俗称となるため報道では使われません"という説明でした。単に俗語だからということみたいですね。じゃあ、マイナスイオンとか脳科学とかもやめればいいのに…。
まあ、レントゲン撮影自体がX線撮影の俗語のようですし、診療放射線技師は放射線を利用するX線撮影以外の検査もするので、俗称としても不適切で誤解を招くということかもしれません。そう考えると、妥当な訂正ですね。
ちなみに診療放射線技師は、放射線を利用しない検査を行うこともあるとのこと。
こういう放送禁止用語の話は結構いくらでも書けます。過去にも実は書いてみようかな?と思ったことがありました。ただ、よそでもやっている人が多く、そのまんまやるのではおもしろくありません。今回のものは意外な放送禁止用語ランキングという観点だったので、いいなと思って紹介しました。
他にも良さそうな形があれば、またやってみるかもしれません。
●放送禁止用語関連で特殊なのは「菊タブー」
2017/11/12:またやりたいと書きつつ、全くやっていませんでした。とりあえず、代表的な放送禁止用語について少しだけ追記しておこうと思います。
放送禁止用語 (ほうそうきんしようご)とは【ピクシブ百科事典】は、放送禁止用語を以下の4種類に分類していました。
1.差別用語 主な例:キチガイ めくら
2.卑猥な表現
3.人種差別的表現 主な例:黒人、朝鮮人関連
4.政治的、歴史的タブー 主な例:菊タブー
この中では菊タブーが最も知られていないかもしれません。菊タブーというのは、日本の天皇・皇室に対する批判やパロディーに対する禁忌。皇室の紋章が菊(菊花紋章)であることから、婉曲的にこう呼ばれており、もうこの呼称からして、タブー感が溢れ出しています。
(
菊タブー - Wikipediaより)
菊タブーは用語そのものが禁止ではなく、他の放送禁止用語とちょっと雰囲気が違いますね。また、右翼団体やその構成員が、暴力的な手段を用いてこれを封殺しようとする事件をたびたび起こったということで、禁止の理由も特殊。さらに、他のものと違って、「放送禁止にするのはおかしい」という声が、ネットでも盛り上がらないどころか、逆に叩かれるであろうという点でも特殊でしょう。
Wikipediaでは、テレビ局を中心としたマスコミ報道では、大統領や他国の君主の日本における行動の表現は常体なのに、日本の皇族についてのみ最高敬語を用い、敬称は「陛下」「さま」といった表現が用いられることも指摘されていました。放送禁止用語とはちょっと違う感じの話でしたが、こっちの方が強烈な内容でした。
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