2015/2/10:
●韓国企業開発の4DXが日本の映画館でブームに…
●ブームの理由とは?シネコン増加やDVDで業界停滞のため
●DVDのせいでわざわざ映画館で見なくなってるという予測も
●根本的にはテレビと若者の映画離れが問題になってる?
●韓国企業開発の4DXが日本の映画館でブームに…
2015/2/10:
映画に合わせて座席が揺れる!体感型映画館が全国に続々誕生|inside Enterprise|ダイヤモンド・オンライン(週刊ダイヤモンド編集部 2015年1月6日 )によると、「4DX」という最新の体感型上映システムを導入する映画館が増えているそうです。
4DXは韓国企業が開発し、現在、全世界330スクリーンに導入されています。激しいカーチェイスのシーンに合わせて、座席が前後左右、上下にも揺れるといった映画のシーンに合わせた動きができるとのこと。
それ以外にも、劇場中を本物の水や風や煙が吹き付けたり、すがすがしい木々の匂いがしたりと、さまざまな特殊効果によって映画の世界観が、臨場感を持って観客に伝わるようになっていました。
ただし、映画館への4DX導入は当然ながらお金がかかります。東京都江東区のユナイテッド・シネマ豊洲の場合は世界初のシステムということもありますが、1億5000万円もかかりました。
●ブームの理由とは?シネコン増加やDVDで業界停滞のため
なぜそこまでして4DX映画館を増やすのか?と言うと、当然ながら好評のため。4DXの映画の料金は通常より1000円高いものの、業界内でも話題になるほど集客が良いようです。
ただ、4DX導入に走らせる理由は他にもありました。まず映画業界の飽和です。映画館数は1990年代には1700に落ち込んだのですが、シネマコンプレックスの台頭で現在は3300とほぼ倍増。一方で、興行収入はこの10年間、2000億円前後でほぼ横ばい、入場者数も1億5000万~1億7000万人の間で推移しています。つまり、映画館は増えども入場者数や売上は増えずという状態なのです。
記事では、限られたパイを映画館同士で奪い合っている状況というお馴染みの表現をしていましたが、本当にそれがピッタリな状況。普通に映画を見せているだけでは、少ない映画人口を食い合っているだけです。
新たな映画人口を増やすにしても、他の映画館から奪うにしても、いずれにせよ今までと違うことをしなくてはいけません。そして、その答えの一つが4DX映画館ということのようです。
●DVDのせいでわざわざ映画館で見なくなってるという予測も
また、もう一つDVDの問題もあるようです。私は映画もDVDも見ないのでよく知りませんでしたが、最近公開後あまり時間を空けずにDVD化されたり、インターネットで鑑賞できたりといった具合に映画を見る選択肢が増えているとのこと。
記事では、映画館関係者はこれを危惧していると書いているだけで、具体的な話は書いていませんでした。ただ、たぶんわざわざ映画館で見るという理由が減ってきているということでしょうね。こうなると、限られたパイを奪い合うどころか、映画人口は減少に進みかねないと言えるでしょう。
そもそも日本の人口自体が減っているという状況。しかも、特に映画を今まで見る層だった若い人の減り方が激しいのですから、映画館関係者が危機感を持って当然かもしれません。
●根本的にはテレビと若者の映画離れが問題になってる?
そういえば、単に数が減っているだけでなく、若い人が映画を見なくなっているという話を以前やりましたね。
この国では誰も靴を履いてません!ジョークで学ぶマーケティングで紹介した町山智浩さんの話です。
町山さんによれば、洋画が日本で見られなくなった理由のひとつは、テレビ洋画劇場がほとんど全滅したので観客が育たなくなったから"だとしています。"偶然テレビで映画を観てしまって映画ファンに自然になっていくというのがより大きいと思われます。
DVDや有料放送は「入口」にはなりません。それはもともと見る意志がないと見ないもの、ハードルが高いものだからだと思われます。何となくテレビをつけていて見てしまったという気軽なものじゃないと、入り口としての効果と言えません。
(
町山智浩さんによる洋画ファンを育てる方法と、邦題は意味不明でいいという解説。 - Togetterまとめより)
それから、昔映画好きだった若者、つまり、高齢者層の取り込みというのも大事でしょう。その後さっぱり話題を聞かないのですけど、若者以外を呼び込むという意味で、
地方文化破壊と批判のイオンモールがお客様第一すぎて「やりすぎ」と驚きの声で書いたイオンシネマの名作旧作映画を定額で見放題という取り組みには注目していました。
やっぱり座して死を待つのではなく、いろいろとチャレンジしなくちゃいかんよね…という話でしたが、4DX映画館の場合は普及し過ぎると、他の映画館との差別化という利点は薄まってしまいそうです。
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