仏像の話の詰め合わせといった感じに。「仏像の価格はどれくらい? 中国製・日本製の違い」「光るクリスタル仏像も」「いつ現れたのか不明の謎の仏像・石像」「謎の石像、ついに作者判明!」「スリランカは仏像を侮辱すると逮捕される」「ナチス発見の仏像がすごい」といったものをやっています。(2015/2/11)
2017/12/19追加:仏像ブームが起きた理由は不景気だった!
●仏像の価格はどれくらい? 中国製・日本製の違い
2015/2/11:
仏像の適正価格 | 仏像ワールドでは、株式会社MORITA 森田滋代表取締役が仏像の価格について説明されています。
価格は、例えば高さ30cm仏壇用仏像なら、以下のような感じだそうです。
<高さ30cm仏壇用仏像>
中国製 10万円以下
中国製一点もの 20~30万円
日本製 仏師 30~100万円 (仏師とは、仏像職人のこと)
日本製 有名仏師 100~200万円
当然ながら中国製の方が安いですね。ただ、中国製の仏像を「心のこもっていない、粗悪品」と言ったり、「心のこもった仏像は、高額」と言ったりする日本人仏師には批判的です。
"日本製の仏像は、一般のサラリーマン世帯が購入できる価格では無く、「心のこもった仏像」と言ってしまうことは、「貧乏人は中国製の心のこもっていない粗悪な仏像でも拝んでいなさい」と言わんばかりに聞こえてしまう"とのことです。
●光るクリスタル仏像も
実際に楽天市場で値段を見てみようと思いました。ただ、サイズは30cmってのが見つかりません。そもそも寸表記ですわ。多く見つかったのは、30cmよりもっと小さいところです。(1尺=10寸で30.3cmくらい)
人気っぽいのがクリスタル! でも、高さ120mm(12cm)で小さいせいか、1万円を切ります。安いです。
商品説明ページを見ると、"最新のレーザー光線技術を使用し、(中略)付属されているLEDスタンドを使えば虹色に輝くクリスタルガラの幻想的な空間が現れます"とのこと。いいのか、これ?
ちなみに楽天市場で一番高いのは以下。
「高さ245」とあったのでたぶん245cm(24.5cm)。あまり大きくないです。それなのになぜ3000万円と思ったら、純金製。確かにそうなると高くなるかもしれません。
(関連:
楽天で今一番高い商品・冬のボーナス編 10位でも2600万円、仏壇・宝石が高価格)
●日本各地にある謎の仏像・石像
仏像の話を書いたのは、朝日新聞で仏像・石像に関するニュースがあって気になったためです。以下は昨年末の記事。
謎の仏像、なぜ?誰が? 頭部だけ紅葉の名所に 奈良:朝日新聞デジタル 塚本和人 2014年12月28日05時45分
奈良県明日香村で、川辺の岩の上に観音菩薩(ぼさつ)のような仏像の頭部が固定され、謎が深まっている。(中略)住民らは「なぜ、仏様が現れたのか」と頭を悩ます。景観を損なうとの指摘もあり、県も対策に乗り出している。
美しい棚田が広がる風景で知られる村南部の稲渕地区を流れる飛鳥川。飛鳥(あすかの)川上坐宇須多岐比売命(かわかみにいますうすたきひめのみこと)神社の近くの岩の上に、モルタルで接着されている。(中略)
飛鳥川を管理する県桜井土木事務所によると、大理石とみられる白い石材に彫刻され、高さ約45センチ、幅約28センチ。河川法は河川区域内に許可無く工作物を設置することを禁じており、同事務所は15日付で、来年1月31日までに撤去し、原状回復を求める警告文を現場周辺に掲げた。
いつ、誰が、何の目的で仏像を固定したのかは不明だ。住民によると、昨年の紅葉シーズンには確認されなかったが、今年5月には気付いた人がいたという。見知らぬ人が拝みに来ているといううわさもあり、信仰の対象の可能性もある。
「信仰なのか、アートなのか、それともいたずらなのか」「何とかしたいが、仏様だから手を出しにくい……」と戸惑っています。仏様に対してこんなこと言っちゃあれですが、気持ち悪い出来事ですね。
私はこのニュースだけでも気になっていたんですが、驚いたことに今年に入っても別の謎の石像のニュースが出てきたのです。ただ、今年登場したのではなく、以前からあったようです。
河川敷に石像、いったい誰が 制作中?「法に触れる」:朝日新聞デジタル 鈴木基顕 2015年1月27日09時45分
長野県上田市の千曲川河川敷に、制作中らしい石像がある。高さ約2・3メートル、顔の直径は約1・2メートルもある「大作」。(中略)
石像は、アユなどの季節に川魚料理を出す、つけば小屋の近くに出現した。経営者の男性(49)によると、像が現れたのは「3年ほど前」という。「最初、顔のような形が出来て、だんだん大きくなっていった」。像は石とセメントで作られ、下部の肩の付近にはどくろや竜の図柄も。(中略)
作者は誰なのか。経営者の男性は「近くに住んでいた男性ではないか」と推測するが、作っているところを目撃したことはなく、作者は特定できない。「誰かが少しずつ、人目に触れず、深夜に作っているのか」といぶかる。
国土交通省千曲川河川事務所戸倉出張所によると、「河川法に触れる」とのこと。しかし、面倒くさいことに、"財産権などの問題もあり、独自に撤去するのも難しい"としていました。
●謎の石像、ついに作者判明!
二つのうち、千曲川河川敷の方の石像の続報がありました。
河川敷の謎の石像、撤去要請へ…ついに作者判明 2015年04月18日 16時57分
長野県上田市の千曲川河川敷に現れて話題となった謎の石像。
制作者が突き止められていたことが分かった。近くに住む男性とみられ、上田署が河川法違反の容疑で事情を聞いているという。
(中略)国土交通省千曲川河川事務所によると、最後に加工されたのは3月1日で、石段に手が加えられたことを確認。その後、制作者が見つかった。
河川法では、河川敷の無断使用や、工作物の無許可設置を禁じている。石像は無許可工作物にあたる。このため、河川事務所は男性に撤去を求める方針だ。
市内から家族で訪れていた女性(59)は「友人との話題にもよく上り、市の『名物』になっていただけに、なくなるのはちょっと寂しい。完成度も高く、どこかに移して展示しても良いと思う」とのんきなことを言っていました。(以降、また最初の投稿時の話)
●スリランカは仏像を侮辱すると逮捕される
ついでに他の仏像に関する話も。さっき気持ち悪いなんて書いちゃいましたが、国によっては問題になるかもしれません。最近はイスラム教の事件もあったように、デリケートなところです。
仏像との記念写真が侮辱的だとフランス人が逮捕される…スリランカ 2012年08月24日 23:10
フランス人グループがスリランカに旅行した際に、仏像の前で写真撮影したのですが、宗教を侮辱したとして逮捕されました。(中略)
写真をスリランカの写真館で印刷を依頼したことから警察に通報され、逮捕されるに至りました。
3人は観光でキャンディ(Kandy)という町の寺巡りしていたと言い、写真には仏像とキスしているところなどが撮影されています。
これはさすがにふざけすぎ…とわかるものです。ただ、"スリランカでは仏像のイメージや彫刻などに対してぞんざいな扱いをすることは宗教への冒涜であり、タブーとしてみなされる"とのことですので、十分気をつけた方が良さそうです。
今回の件は最初に「裁判所から6ヶ月の禁固刑と重労働」。その後軽減されて、「5年の執行猶予と罰金刑」(1500ルピー=約2100円)となりました。
●ナチス・ドイツの探検隊発見の1000年前の仏像がすごい!宇宙から飛来した隕石を彫刻して制作
もう一つ、仏像に関する話をストックから。
ナチス発見の仏像、隕石だった- 時事通信(2012年9月27日09時19分)
第2次世界大戦勃発前夜の1938年、チベットでナチス・ドイツの探検隊が発見した約1000年前の仏像は、宇宙から飛来した隕石(いんせき)を彫刻して制作された極めて異色の作品だったことが分かった。
リンク切れ http://news.infoseek.co.jp/article/20120927jiji3370017
短い文章の中に、「第2次世界大戦勃発前夜」「ナチス・ドイツの探検隊が発見」「約1000年前の仏像」「宇宙から飛来した隕石」という興味をそそるキーワードが目白押し。濃密ですね。
この隕石を仏像にしたというのは、隕石そのものの不思議さと信仰心がマッチしたのかなと思います。
今回の投稿では「仏像の価格」を導入に使いました。ただ、仏像への関心というテーマとも少し迷いました。最後の隕石の話だけでなく、今日選んだ話はいずれも仏像への関心の高さを感じさせるものであり、そういうテーマでも良かったかなと思います。
●仏像ブームが起きた理由は不景気だった!
2009/7/1、2017/12/19:「そういえば、仏像ブームの話を初期に書いています」としていたのをここにまとめ。リンク切れしていますが、"異様な仏像ブーム 生みの親は不景気だった(ゲンダイネット)"という記事からでした。
http://news.livedoor.com/article/detail/4182039/
当時開催されていた東京国立博物館で開催中の「国宝阿修羅展」。連日1万7000人が詰め掛け、入場者数は73万人を突破、平日閉館時間を2時間延長するほどの人気となっています。雑誌が出されたり、あちこちの寺院を仏像目当ての見学客が訪れ、見学の順番待ちまで出ていたり。
「世の中は立派な仏像ブーム」なのだそうです。以下のように解説していますが、本当なんでしょうか。いずれにしろ、おもしろいもんだなぁと思います。
「以前は仏像ファンは年配者が中心でしたが、いまは20代から60代まで均等に存在しています。阿修羅展では阿修羅像のフィギュアが3日で完売するなど、人気のすごさを見せつけました。仏像が世界に通用する芸術品だということに日本人が気づいたのでしょう」(「日本の仏像」(講談社)編集部次長の秋元賢一氏)
「革命期のような人が未来に期待しているとき、人々は新しいものを求め過去の文化を破壊したがるもの。現代はその逆で、人は不景気や年金問題などの『予期不安』におびえている。そのため過去の芸術品に目を向け、“昔はよかった……”と思うことで安心感を得るのです。最近の戦国武将ブームも同じ心理。仏像も武将も厳しい世の中をたくましくかいくぐってきたという現実が心の不安感を取り除いてくれます」(明大講師の関修氏(心理学))
芸術品という観点であれば、確かに私も興味を持てるような気がします。欧米のキリスト教美術もそうですけど、芸術家にとっては「宗教ありき」というよりは、芸術家の才能発揮の場が当時はたまたま宗教の場だったのかなぁとも思っています。
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