産経新聞、南京事件で虐殺なかったと捏造か 証言使ってミスリードで書いた産経新聞。昔は南京大虐殺で犠牲者が出ていたどころか、30万人~40万人ともいわれると書いていたと知って驚きました。
南京大虐殺の犠牲者は30~40万人 産経新聞 - Togetterまとめ 産経新聞は犠牲者数について「数字コロコロ、信ぴょう性薄く」なんてタイトルに入れた記事を最近出していますが、お前のことじゃねーか?という話。
他にももう一つ。
これらの画像が捏造という可能性も一応あります。ただ、当時の産経新聞がこういうことを書いていても不思議ではないと私は思いました。
というのも、昔の産経新聞はいわゆる売国的・反日的な報道をしていたためです。産経新聞については大の中国嫌いで、日本に都合の良いことばかり報道する新聞という印象があるでしょうが、実は以前は非常に中国寄りの新聞でした。
(関連:
中国嫌いの産経新聞は元祖韓国寄り新聞 反日報道をした過去も)
これは一貫性ないように見えますけど、実はそれなりに一貫性があります。たぶん現在の産経新聞報道を支持している人たちも区別できていないと思われますが、戦争中の中国と現在の中国は異なります。戦時中は中華民国、現在は中華人民共和国です。そして、産経新聞は熱烈な中華民国支持でした。
中華民国の国民党は中国共産党に敗れて、1949年以降は台湾を支配しています。ですので、現在の台湾は今も「中華民国」の名前を使っています。産経新聞が親台湾だというのもこれでわかりますね。
一方の中国共産党や中華人民共和国は産経新聞は大嫌いです。ですから、中華民国に有利なときは南京大虐殺の犠牲者が30万人~40万人だと書き、中華人民共和国に有利になるときは逆に犠牲者など1人もいないかのようなミスリードな記事を書くのです。
一貫性があると言えばあります。まあ、もちろん良いことではなく、露骨なポジショントークであり、南京事件を中心に見ると全く一貫性がないってことにもなるんですけどね。
先ほどの新聞記事には「蒋介石秘録」の名前が見えました。これで検索すると、本になっていることがわかりました。
蒋介石秘録 - Wikipedia 最終更新 2014年10月7日 (火) 10:09
『蒋介石秘録』(しょうかいせきひろく)は、台湾を支配している中華民国総統の蒋介石の米寿を記念して産経新聞が1974年8月15日から1976年12月25日まで紙面で連載した企画記事及びそれをまとめて出版した書籍。
アマゾンでレビューを見てみると、やっぱりマジで30万人~40万人と書いているみたいですね。
蒋介石秘録〈12〉日中全面戦争 (1976年)
南京大虐殺は事実か?
投稿者 nobutyan 投稿日 2014/10/17
内容的には、いまの産経新聞の立ち位置とはぜんぜん違い、中国軍の善戦を褒めちぎる内容や、
南京では30万人から40万人の市民が虐殺され実数は現在も不明との記載も。
虐殺の方法も下半身を地中に生め軍用犬に襲いかからせる、鉄カギで舌を貫いて全身を吊るし上げる、
鉄製のベッドに縛り付けベッドごと炭火の中に放り込む、などという記載。
どこまで信憑性があるのか、はなはだ疑問のある内容だ。
別の感想では蒋介石さんが都合の良いことばかり書いているなどと怒っていましたが、そういった書き方をしたのは産経新聞です。Wikipediaによると、この本は"一人称形式の叙述となっているが自伝ではなく、各種資料をもとにまとめ上げられた伝記"なのだそうです。
元になった資料は中国国民党のものであり、都合の良いことばかり書いているという認識は間違いではないものの、産経新聞がわざわざこのような形式をとったのですから、何らかの意味があります。
Wikipediaでは、"前述のように一人称を採用していることからも窺えるように、蒋介石の生涯を客観的に再構成するというよりは、蒋介石の政治的立場を代弁するという色彩の強い内容となっている"としていました。
私はこれも結局産経新聞が親中華民国だからだと考えていましたが、下記のブログさんでは反共産主義(反共)ゆえといった書き方をしていました。
「蒋介石秘録」に見る南京大虐殺 - 誰かの妄想・はてな版 2012-02-26
反共右翼である産経新聞は"中華人民共和国が中国として世界に認められるのを苦々しく思って"いたといいます。これが出発点です。そして、同じ反共であり、大陸奪還を主張している蒋介石台湾の正当性を訴えるためのプロパガンダが、この『蒋介石秘録』だという見方です。
また、当時、南京大虐殺否定論をしなかったのは、国民党の機嫌を損ねたくなかったからでは?という推察でした。
こちらのブログでは、先の『
蒋介石秘録〈12〉日中全面戦争 (1976年)
』の引用もあります。人数に関する部分は、先ほどの新聞の記述と同じです。
「蒋介石秘録12 日中全面戦争」P69-70
日本軍将校二人が、百人斬り、百五十人斬りを競い合ったというニュースが、日本の新聞に大きく報道された。
虐殺の手段もますます残酷になった。下半身を地中にうめ、軍用犬に襲いかからせる”犬食の刑”、鉄カギで舌を貫いて全身をつるしあげる”鯉釣り”、鉄製のベッドに縛りつけ、ベッドごと炭火のなかに放りこむ”ブタの丸焼き”-など、など、考えられる限りの残忍な殺人方法が実行された。
こうした戦闘員・非戦闘員、老幼男女を問わない大量虐殺は二ヵ月に及んだ。犠牲者は三十万人とも四十万人ともいわれ、いまだにその実数がつかみえないほどである。
これが今は「虐殺はなかった」になっちゃうんですから、いい加減なものです。
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