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減益で株価下落、リブセンスやばい? 祖母忠告の悪い時期来たる


 リブセンスの村上太一社長の話を多数書きすぎて分散しているのである程度まとめ中。ここでは、会社関係ということで、とりあえず、<リブセンスの社内の雰囲気は和気あいあい?大学生サークルのノリ?>を<減益で株価下落、リブセンスやばい? 祖母忠告の悪い時期来たる>をまとめています。

冒頭に追記
2022/08/24追記:
●リブセンスが珍しく株価急騰 転職会議やマッチングサービス好調 【NEW】


●リブセンスが珍しく株価急騰 転職会議やマッチングサービス好調

2022/08/24追記:リブセンスは株価に関してはあまり良いニュースを見かけなかったものの、この株価で珍しく「いいニュース」として話題になっていました。<リブセンスがストップ高カイ気配、差し引き70万株超の買い物>(22/8/15 10:38 配信 モーニングスター)などの記事が出ています。

<リブセンス <6054> が、前週末比50円ストップ高の213円カイ気配となっている。(中略)前週末12日引け後、22年12月期の連結業績予想を修正し、損益が黒字転換見込となり、買い人気を集めた。
 22年12月期業績予想で、売上高を45億円から48億円(前期比14.8%増)に引き上げ、最終損益は1億4000万円の赤字から5億4000万円の黒字(前期は9億4300万円の赤字)に転換する見込み。既存事業の事業成長が期初計画を上回って推移し、特に利益率の高い転職会議の増収が寄与する>
https://finance.yahoo.co.jp/quote/6054.T/history

 急騰した後は反動で急落することも多いですが、執筆時点ではさらに100円以上高い319円まで上がっていてびっくり。2022年8月12日に163円だったのが、2022年8月15日には213円、2022年8月18日には362円まで上がった後反落して、現時点では319円なのでまだ高い株価です。以前の最高値から見ると依然として激安ですけどね。

 上記記事にでは、「特に利益率の高い転職会議の増収が寄与」とされていました。私は転職会議事業は成功しつつもマネタイズはできていないと思いこんでいたのでむしろ利益率の高いと聞いてびっくり。というか、そもそも転職会議事業は他社に売却したと勘違いしていましたので、二度びっくりです。

 別記事<リブセンス---続急伸、12四半期ぶりの黒字転換を評価する流れ継続>(Fisco 2022年08月17日)によると、そもそも12四半期ぶりの黒字。ただ、わざと赤字を出しながら伸びる企業があり、黒字が良いとは限らないんですけどね。リブセンスも成長への投資っぽかったので、ある程度意識して赤字を出している感じがありました。
https://www.excite.co.jp/news/article/Fisco_0009350020220817015/

 Fisco記事によると、転職会議については固定費の削減も奏功。さらに、新規事業でも、提案型マッチングサービス「knew」の有料会員数が継続的に増加し、順調な進捗だといいます。私は「knew」について本当に需要あるのかな?と疑っていたのですが、予想外に成功しているようです。


●リブセンスの社内の雰囲気は和気あいあい?大学生サークルのノリ?

2015/1/14:月1回くらいのペースでやろうと思っていたのに、最近すっかりサボっていたリブセンスの村上太一社長の話。結局、まる1年くらいやっていませんでした。そのサボっている間に、リブセンスの株価はどーんと下がっていました。どこかの記事を読んだときに、確か2014年のワーストの下がり方だと言っていた記憶。それくらいものすごく下がったようです。

 ただ、株価が下がったからやらないという話でもないので、ストックやら新しく読んだ記事やらで少しずつ書いていきます。今日は会社の雰囲気について。「なぜ生きる?」高校時代の悩みが実らせた最年少上場:日経ビジネスオンライン(斎藤 哲也 2012年10月22日)では、「社内では、比較的和気あいあいと協調型でやっているんですか」という姜尚中さんの質問に対して、「そうですね、和気あいあいだと思います」と答えていました。

 一方で、別の記事「かっこいい」から、社長になりたかった:日経ビジネスオンライン(古市 憲寿 2013年11月26日)では、ちょっと違った話も。「平均年齢は若いと思いますが、会社の雰囲気は大学生サークルや部活のノリとは違いますか」という質問には、「そういうノリとは違います」とも答えていたのです。

 このときは、「大学生サークルや部活のノリ」という質問も悪かったですかね。とりあえず、この質問をした古市憲寿さんは以下のようにおっしゃっていました。

「ああ、そうなんですね。いろいろな企業のスタートアップを見ると、その段階でひとつのステップがあるな、と僕は思っています。
 つまり、初めの仲良しや仲間だけでやる段階から、ある程度会社を大きくしてマネジメントをしっかりさせる段階へのステップ。そこでトップの仕事も変わると思うんです」

 村上太一さんももともと仲間内で起業していますので、今はそういう段階を抜けたという理解かもしれません。この話の前に以下のようなやりとりもありました。

古市「これだけ会社の規模が大きくなると違うかもしれませんが、今の社員の皆さんはもともとの仲間や友人が多いんですか」
村上「多くありません。最初の10人くらいまでは友人関係からでしたが、その後は人材紹介会社から採用しましたし、普通の企業と同様です」


●リブセンス村上太一社長、トップダウン型ではなく協調型リーダー

 とりあえず、リブセンスはガツガツした会社やトップダウン型の会社ではなく、自由度のある会社のようです。どこで読んだか忘れましたけど、あまり口出しせずにそれぞれのプロジェクトの報告だけ受けて任せている…という話もしていたはずです。

 関連して、最初の方の記事では、「何か決定する場合は、どういうふうに?」という意思決定の質問が出ています。村上太一社長はまず、以下のように答えていました。

「ディスカッションをしながらも、最後は社長である私が責任を持つという自覚は持っています。ただ、自分の意見だけを強引に押し通すだけの自信はないというか」

 さらに「でも、信頼できる仲間がいれば、自分1人で決めなければ、というプレッシャーはあまり感じなくて済みますね」という質問には、「そうですね。仲間には恵まれていると思います」と答えていました。協調型リーダータイプと考えて良いでしょう。


●協調型は強さか弱さか?仲良し経営といった揶揄が出る場合も

 以前、グリー田中良和社長とリブセンス村上太一社長の共通点という話を書きましたけど、今回の話もやはりグリーの田中良和社長と似ているなと感じました。田中良和社長も村上太一社長同様ワーカホリックではあるものの、トップダウン型のリーダーシップを取るタイプではなく協調型です。

 ただ、これはグリーの弱さでもあると言われていて、仲良し経営といった揶揄も見られました。リブセンスにとっても弱みになり得るかもしれません。

 グリーはすっかり危うい会社になってしまったので、あまりリブセンスと似ていると書くと悪いイメージで、言わない方が良いのかもしれません。でも、冒頭で書いたように、株価を見るとリブセンスもかつてのグリーを思わす滑り落ち方をしています。株価まで似てきちゃいましたね。


●減益で株価下落、リブセンスやばい? 祖母忠告の悪い時期来たる

2015/2/22:前半でリブセンスの株価がめちゃくちゃ下がったと書きました。それに比べるとどうということはないんですが、また最近株価が下がっていました。リブセンス【6054】、前期経常は60%減益で着地・10-12月期(4Q)経常は90%減益、今期業績は非開示 | 決算速報 - 株探ニュース(2015年02月13日15時30分)を見ると、減益のためのようです。

<リブセンス <6054> が2月13日大引け後(15:30)に決算を発表。14年12月期の連結経常利益は前の期非連結比59.7%減の6億3800万円に大きく落ち込んだ。(中略)
 直近3ヵ月の実績である10-12月期(4Q)の連結経常利益は前年同期非連結比89.8%減の3000万円に大きく落ち込み、売上営業利益率は前年同期の27.6%→2.6%に急低下した>

 今回の株価下落のときではなく以前の下落のときの話ですが、リブセンスは広告宣伝費の上昇が利益を圧迫していると言われていました。以前はSEO対策によってグーグルなどの検索からユーザーが流入していたものの、グーグルのアルゴリズム変更で検索でヒットしないようになったみたいです。このユーザー減少た穴を埋めるために、広告による集客に力を入れ、そして、それが利益を圧迫したという流れでした。

 こういう悪い流れの時期ということもありますので、今回は「失敗」というテーマで行ってみましょうか。今のリブセンスにピッタリな話があったんですよ。「将来の不安はありますか」と聞かれて、村上太一社長は以下のような祖母の話を出していました。たぶんこのインタビューのときはまだリブセンスは悪くなかったはず。現在の状況の方が身に染みる言葉でしょうね。

<会社がうまくいかなくなると考える時はあります。順調なまま、ずっと成長し続けるとは限らないから。
 いつだったか祖母に「会社というのは、いい時も悪い時もあるから、いい時にたんまり蓄えておきなさい」と言われました。今も健在の祖父を支えてきた祖母に「おじいちゃんとおばあちゃんの会社は、いい時にちょっと過剰な投資をして苦しんだ」と。調子に乗っていると、悪い時期がやってくるから気をつけなさい、というアドバイスです>
(固定費が低い学生のうちに起業すべきです:日経ビジネスオンライン(古市 憲寿 2013年12月10日)より)


●失敗する企業は良い企業?失敗し続けだったリブセンスのビジネス

 次はストレートに失敗というエピソードを、仕事って何 「会社頼みこそリスク」  (村上太一リブセンス社長) :日本経済新聞(2014/4/19 7:00[日経産業新聞2014年4月3日付]相模真記)という記事から。私も身に覚えがあるような話ですね。

【私のこだわり】 信頼を失う 同じてつは踏まない
<村上社長は「信頼を失うと自分のやりたいこともできなくなる」と説く。きっかけは自身の失敗にある。起業してまもなく、村上社長がアルバイトをしていた企業に求人情報の掲載を依頼した。しかし、担当者との打ち合わせの当日に、村上社長は寝坊した。その後は「担当者とは連絡が取れなくなってしまった」。この失敗を教訓に今では目覚まし時計を枕元に5つも置いている>

 私はしつこく書いているように、小さな失敗をしながらうまくやっていくというのが良い会社経営だと思っています。失敗するのも大切なのです。上場最年少社長の「無料で儲ける秘密」【1】 -対談:リブセンス社長 村上太一×田原総一朗 新しい日本のチカラ:PRESIDENT Online - プレジデントで出ていた、学生時代のビジネスモデルを作っているときの話では、そういったエピソードが見えました。

【田原】無料でどうやって利益を出すのですか。
【村上】最初は、アルバイトの逆求人を考えました。まずアルバイトを探している人が自分の希望を掲載して、それに対して企業が「うちで働きませんか」とオファーを出し、そのオファーに対してお金を取る仕組みです。
【田原】高校生でよくそんな発想ができましたね。
【村上】実際に会社を始めたのは大学1年からです。早稲田大学の「ベンチャー起業家養成基礎講座」という授業で、最後に行われるビジネスプランコンテストに優勝すると、オフィスを1年間タダで使わせてもらえます。そこでアルバイト逆求人の仕組みをプレゼンし、40組の中で1位になりました。
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 しかし、このとき考えたビジネスモデルが今生きているものではありません。創業時は異なるやり方をしています。

【村上】まずは大和総研の企業リサーチチームで1カ月、インターンをしました。その間にいろんな社長さんに説明したのですが、わかりづらいというアドバイスをもらったので、求人広告を無料で載せて、アルバイトを探している人から応募があるたびにお金をもらう仕組みに変更。2006年2月に、仲間4人で創業しました。

 また失敗したのかよ!と思われるかもしれませんが、この新しいシステムもまた今のものとは違うんですよ。もう一度失敗していたのです。この次でやっと今のジョブセンスの成功報酬型モデルにたどり着きました。

【村上】新しい仕組みも反応が悪くて、10月には、応募ではなく採用が決まった後にお金をもらう成功報酬型に変更しました。成功報酬型にしたら、お客さんから「本当にそれでいいの?」と聞かれるくらいに反応があって。いままでお客さんのところに説明に行っても5件に1件くらいしか掲載させてもらえなかったのですが、採用ごとの報酬にしたらほぼ100%、掲載させてもらえるようになりました。

 
●主力事業が1つではなく複数あることは良いこと?悪いこと?

 失敗しながらというのは、社員に対してもそういうところがありそうですね。これもまたすごく良いことだと思います。“新人類”社長の「生きる意味」 | 新世代リーダー50人 | 東洋経済オンライン(伊藤 崇浩 :東洋経済オンライン編集部 2012年11月13日)によると、記事の当時は3つの主力事業と1つの有力新事業がありましたが、自由度が高かったみたいです。

<これら4つの事業については、週に一度の報告は受けるものの、全面的に社員に任せている。「自律的に動いて事業を運営して欲しい」と考えているためだ。事実、育成中の「転職会議」を任されているのは、入社2年目の社員。立ち上げを依頼されたのはまだ入社前のインターンの頃だったというから驚きだ。(中略)
 もちろん、経営者の立場からすれば、あれやこれやと手も口も出したくなるが、ぐっとこらえるようにしている。村上の人材育成はある意味放任にも見えるが、「悩めば悩む程、達成した時の喜びも大きい。追いこまれて、悩み抜いた所から面白いアイディアが生まれてくるのだと思います」。かつて、高田馬場の小さなオフィスで仲間達と苦しみながら「ジョブセンス」を生み出した経験を社員にも味わって欲しいのだという>

 私は主力事業一つに集中させるのではなく、いくつか持つべきという考えも繰り返し紹介しています。これも結局失敗できるようにということですね。そういう意味では、リブセンスは複数の主力事業を持っているのも良いですね。さらにちょこちょこと新しいビジネスを作り出そうとしているのも好感しています。

 ただ、あんまりシナジー効果を発揮していない感じのものが見られるのは、ちょっと気になるところ。別の事業を持った方が良いものの、あまりに繋がりがないともったいない感じ。検索由来のユーザーが主体だったことが仇となったというのも、他の事業からのユーザーの流入がないためでしょうね。

(2021/11/27追記:なお、当時あった事業のいくつかはその後売却されています。複数の事業を持っていたからこそ売れた…と考えられるかもしれません。記事当時は、アルバイト求人情報サイト「ジョブセンス」を進化させた正社員求人サイト「ジョブセンスリンク」と、賃貸情報サイト「DOOR賃貸」と、4番目の柱として育成しているのが「転職会議」という名の転職口コミサイトという説明でした)


●祖母が言う「いい時にちょっと過剰な投資をして苦しんだ」状態?

 以上、リブセンスの失敗に関わるエピソードでした。最初に書いたリブセンスの減益は「小さな失敗」という領域を越えてしまっている感じで、結構たいへんかもしれません。ネット企業なので比較的身軽と思われるものの、実は広告宣伝費以外にも人件費が圧迫しているのではないかと言われていました。

 昔「会社が好調のときはむしろ人を増やすな」ということを言っている方がいたんですよね。当時読んだときはイマイチ納得できなかったんですが、リブセンスも仮に人を増やしすぎていた場合は、負担が大きい可能性もあります。

 これは「いい時にちょっと過剰な投資をして苦しんだ」という村上社長の祖父母の会社の失敗例とは異なりますが、調子に乗っていて悪い時期が来ちゃったのでしょうか。…いずれにせよ、ここからが真価を問われるところ。リブセンスは好感している会社ですので、起業のときのように失敗をうまく成功に持っていけることを願っています。


【本文中でリンクした投稿】
  ■グリー田中良和社長とリブセンス村上太一社長の共通点

【関連投稿】
  ■パクリサイトは次々撤退 リクルートもマッハバイトを作れない…その理由とは?
  ■リブセンス村上太一社長は仕事人間 結婚相手の希望条件まで仕事中心
  ■企業・会社・組織についての投稿まとめ

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