●なぜ幽霊には美人が多い?江戸時代の円山応挙の幽霊画も美人ばかり
2010/10/10:
幽霊とお化けの違い3説 美人だと幽霊…って、幽霊はみんな女性なの?で幽霊とお化けの見分け方の1つとして、「美人だと幽霊、ブサイクだとお化け」説という説を紹介しました。ただ、これは正直胡散臭いと思った説。信用しない方が良いと思われます。
ただ、、美人の幽霊が出てくる話はけっこうありますし、私自身、幽霊は美人が多いというイメージがありました。では、他の人はどうなのだろう?と気になった…というのが、今回の話です。
まず、検索して出てきた
ファンキー中村の“おっかねえかも知んない”話では、有名な幽霊画の円山応挙の幽霊画を紹介していますが、コメント欄で美人の話が出ていました。「モデルさんは美しい方だったんですね」というコメントに対して、「僕もまったくそう思います。やはり当時は、幽霊=美人という図式が成り立っていたのでしょう」とありますので、幽霊=美人という印象が江戸時代にはあったようです。
●幽霊は美人ばかりなんて嘘!四谷怪談のお岩さんのように醜い幽霊も…
また、
美人の幽霊と不美人の幽霊はどちらが恐怖 OKWaveでは、「『牡丹灯篭』では、新三郎は美人の幽霊お露に惚れてしまい自分の命を縮めます」と書かれていました。ここだけ読むと、やはり江戸時代に、幽霊は美人というイメージがあったことを思わせるものでした。
ただし、この話では直後に「『四谷怪談』では、醜いお岩の幽霊に恐怖を覚えた伊右衛門は錯乱し、その後お岩の義弟に殺されてしまいます」と続き、美人ではない幽霊の例も載っていました。江戸時代でも、幽霊は必ず美人だった…というわけではない模様。アンサーを見ても、美人2票、不美人2票、差がない1票で全くの五分だったようです。
…という話を書いていたら、「お岩さんは毒薬で醜くなっただけで不美人だというのはひどい」といったコメントをいただいて叱られました。これは幽霊となった後のお岩さんの話であり、毒薬のために顔半分が醜く腫れ上がる前のお岩さんのことを不美人枠に入れたつもりはなかったんですが、申し訳ありません。お岩さんは確かにかわいそうな話ではありますよね。
●中国でも幽霊は美人?妻が美人だと思ったら幽霊だった…などの話
もう少し他の話も見てみましょう。
「幽霊・妖怪」がよくわかる本 (PHP文庫)
という書籍の目次を見てみると、美人幽霊の話が2つありました。名前を見る限り、中国でのお話みたいですね。中国でも幽霊は美人というイメージがある程度定着しているのかもしれません。
・美人幽霊と青年のラブロマンス 聶小倩(じょうしょうせん)
・美人の妻をもらったと思ったら、じつは幽霊 李楽娘(りがくじょう)
中国関係で言うと、チャイニーズ・ゴースト・ストーリーという美女幽霊が出る映画もあるようです。この他にもインドの美人幽霊の話も見つけましたし、おそらく探せば西洋でも美人幽霊は見つかるだろうと思います。
ちなみにこの映画は、リウ・イーフェイ(劉亦菲、ミュージシャンではイーフェイという名で活動)という女優さんがリメイクするという記事もありました。この方は「神秘美女優」なんて枕詞がついていましたので、やはり美人さんなんだと思います。
先の質問サイトでは五分でしたが、このように幽霊は美人が多い感じです。私なりにこの理由を想像すると、映画だと美人の方が映える、話題性があるということ、怪談でも美人の幽霊の方が大衆の興味を引くということがあるんじゃないかと…。ヒロインが美人であるのと同じで、要するに創作の都合ですね。
このように書いてしまうと、かなり台無しな感じになってしまいました。なので、フォロー的な意味で、別の幽霊に美人が多い理由も想像しておきましょうか。「美人薄命」といった言葉があるように、美人には儚いイメージがあります。なので、こうした儚さが幽霊のイメージと相性が良いのかもしれません。
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