2015/3/4:
●朝日新聞 VS 産経新聞 誤報・虚報・捏造・飛ばし記事対決の軍配は?
●フィリピンで旧日本兵2人保護の誤報…実際にはそんな日本人はおらず
●スカトロ批判は許せない!と激怒、矛盾する見出しで配信も
●誤報ランキング上位は古い記事ばかり…1950年代の記事が複数
●反日朝日新聞は「『地上の楽園』は北朝鮮」と報道していた?
●「〇〇新聞は捏造」と叩く記事がまた捏造くさいという地獄
2019/10/25:
●個人ブログの翻訳をパクリ、指摘されると「不適切な引用」と言い訳
●朝日新聞 VS 産経新聞 誤報・虚報・捏造・飛ばし記事対決の軍配は?
2015/3/4:残念ながら報道に誤報はつきものであり、朝日新聞や産経新聞に限らず他紙もよくやっています。ただ、朝日新聞は最近誤報ネタでやたらと叩かれている新聞社ですし、産経新聞も誤報に定評のある新聞社です。
また、何かと対比されがちな2社であるってのもありますね。うちでは似たような感じで、以前も
朝日新聞 VS 産経新聞 どっちがすごい?ニコニコ大百科での扱いというのを書いていますが、このとき見たニコニコ大百科の記述でも2社の絡みが多かったです。
全国五大紙、三大紙 全国紙は読売、朝日とあとはどこ?毎日・日経・産経・中日・東京新聞で書いているように、発行部数では全然相手にならないんですが、一種のライバル的なところがあります。
●フィリピンで旧日本兵2人保護の誤報…実際にはそんな日本人はおらず
どっちを先に書くか迷いましたが、この前は朝日新聞から書いていましたので、今回は産経新聞からにしましょう。以下の記事からです。元ネタは、
ブッチNEWS - 朝日新聞を叩く産経新聞の飛ばし・誤報史(2014.12.04(木))という記事です。
<2011年7月 中国の江沢民元国家主席の死去と誤報>
これは過去にもやっているので説明は省略。今は、
産経新聞の誤報・捏造まとめ 安倍首相の靖国参拝発言で会場に賛同の拍手などにまとめています。
<2012年10月4日 「皇室典範改正を断念」と誤報>
朝刊一面トップで「皇室典範改正を断念」と大見出しを打ち、政府が「女性宮家」創設に関する皇室典範など関連法の改正を断念する方針を固めた、と報道。しかし、翌日の政府の発表では、女性宮家創設案について「検討を進めるべきだ」となっており、実際には断念はしておらず誤報とされていました。
<2005年5月27日 「旧日本兵2人 フィリピンで生存」「戦後60年の『奇跡』」と報じたものの誤報>
フィリピンのミンダナオ島で日本兵の生き残りとみられる日本人男性二人が現地当局に保護され、帰国を希望しているというものでした。ところが、そのような事実はなかったとのこと。これ、どういう経緯で誤報したんでしょうね? ちょっと考えられません。
●スカトロ批判は許せない!と激怒、矛盾する見出しで配信も
有名なネタは江沢民さんだけ。他に有名なものがあり、もっと重要なものもあるんですけどね。
産経新聞の誤報・捏造まとめ 安倍首相の靖国参拝発言で会場に賛同の拍手などなどを参考にしてください。
ひょっとしたら重大性はあまり考えた選出ではないのかも。この記事では、笑えるネタもありました。
<2007年の10月25日には、ネットのMSN産経ニュースで「スカトロ批判は『個人的な嫌悪』 キューバ外相非難」と配信>
うん、スカトロも立派な趣味だよね、差別しちゃいけないね…と思ったら、"キューバのカストロ議長を「スカトロ」と書き間違えた"のだそう。
この投稿は相当前に書いてアップしていなかったものです。で、その間に産経新聞が新たな誤字ネタを提供してくれました。
富山大で論文二重投稿、教授ら3人に懲戒処分 出勤停止・減給などで書いたように、「富山大院ミャンマーら、論文二重投稿で出勤停止」という意味不明の記事が配信されています。
<2008年の北京五輪時にレスリング女子55キロ級で二連覇を達成した吉田沙保里について「強すぎる、吉田V2 吉田『神話崩壊』、連覇逃す」と配信>
ネットでは予定原稿をそのまま流す…というミスはときどきあります。ただ、こういう両方の見出しをミックスってのは初めて見ました。このときのミスがすごいのは、タイトルだけでなく「記事自体も吉田が勝った場合と負けた場合の予定原稿」だったということ。どうしてこんなミスしたんですかね? 不思議です。
●誤報ランキング上位は古い記事ばかり…1950年代の記事が複数
では、お待ちかねの朝日新聞。こちらは別記事で、ランキング形式でした。
サンゴ事件だけじゃない 朝日新聞の誤報・虚報歴代ベスト5- NEWSポストセブン(2013年12月18日07時00分)(SAPIO2014年1月号)という右派雑誌の記事です。
<1位 1989年4月20日付夕刊 「サンゴ汚したK・Yってだれだ」>
"西表島近海でサンゴに「KY」と傷があったことを写真付きで報じた"ものの、朝日記者の自作自演だったというもの。これは有名ですね。かなり昔の話になったものの、未だに朝日新聞批判とともに言及されることがあります。
<2位 1950年9月27日付朝刊 「宝塚山中に伊藤律氏 不精ヒゲ、鋭い眼光 ”潜入の目的は言えぬ”」>
"団体等規正令違反で捜査当局が行方を捜していた共産党幹部・伊藤律と数分間会見したという”大スクープ”だったが、まったくの作り話"。
古い!古いですね! サンゴ事件もえらい昔だなと思いましたが、それどころじゃない古さ。まさか戦後まもなくのネタを持ってくるとは思いませんでした。どうしてこうなったのか?と思います。
●反日朝日新聞は「『地上の楽園』は北朝鮮」と報道していた?
4位も古かったので、先にそちらを紹介します。
<4位 1959年12月~60年1月 北朝鮮帰還運動に関する一連の報道>
"〈帰還者にわく平壌 身ぎれいな町の人 立ち並ぶアパート〉や〈働けば食える 浸透する政治〉などと題する特派リポートを立て続けに掲載"。"北朝鮮を〝地上の楽園〟として紹介し続けた"ものの、今はそうではないということで誤報扱いのようです。
これは以前、
1977年の日本のマスコミ「韓国は『地上の地獄』。『地上の楽園』は北朝鮮」で書いた話です。しかし、そのときは朝日新聞が名指しされているわけではなく、日本のマスコミ全体といった言い方でした。
違和感を覚えたので検索すると、これ自体がSAPIOの捏造に近い感じがします。良くないですね。以下のようにやはり産経新聞など、朝日新聞以外も北朝鮮を好意的に報道していた模様。あと、今回の話とは関係ないのですけど、韓国のイメージが悪かったのは自業自得だなと、これを読んで思いました。
在日朝鮮人の帰還事業 - Wikipedia(最終更新 2014年12月18日 (木) 01:58)
日本のマスコミ
当時は、北朝鮮の実情について現地取材に乏しく、ソ連の援助もあって急成長する北朝鮮と、日本国内に密航して日本赤十字社、列車、船舶を爆破しようとする韓国政府によるテロ工作員の摘発事件が明らかになり(新潟日赤センター爆破未遂事件)テロ国家の韓国というイメージがあった。吉永小百合主演の映画『キューポラのある街』で知り合いの帰国を喜ぶ場面があるように、一般の日本人も帰国事業に概ね好意的だった。このため、日本のマスコミは左右を問わず帰国事業を人道的な事業と捉え、新聞各紙はこぞって帰国事業を歓迎し賛同する記事を書き連ねた。1959年12月24日付産経新聞の「暖かい宿舎や出迎え/第二次帰国船雪の清津入港/細かい心づかいの受け入れ」、1960年1月9日付読売新聞の「北朝鮮へ帰った日本人妻たち「夢のような正月」ほんとうに来てよかった」、さらに1960年2月26日付朝日新聞に、次のような記事が掲載されている。
“ 帰還希望者が増えたのはなんといっても『完全就職、生活保障』と伝えられた北朝鮮の魅力らしい。各地の在日朝鮮人の多くは帰還実施まで、将来に希望の少ない日本の生活に愛想を尽かしながらも、二度と戻れぬ日本を去って“未知の故国”へ渡るフンギリをつけかねていたらしい。ところが、第一船で帰った人たちに対する歓迎振りや、完備した受け入れ態勢、目覚しい復興振り、などが報道され、さらに『明るい毎日の生活』を伝える帰還者たちの手紙が届いたため、帰還へ踏み切ったようだ。
●「〇〇新聞は捏造」と叩く記事がまた捏造くさいという地獄
ということで、SAPIOのこの記事自体が「朝日新聞のこと言えなくない?」という内容だったものの、ランキングの残りを見てみましょう。3位はやっとやっと21世紀のネタでした。
<3位 2005年8月21日付朝刊、22日付朝刊 「郵政反対派『第2新党』が浮上」「追跡 政界流動 『郵便局守れだけでは』」>
この話はあまり批判されませんでしたが、たいへんひどかったと思うので、私はよく覚えています。田中康夫長野県知事と亀井静香さnが、郵政民営化に反対する新党を結成する話をするために、8月13日に長野県内で会談したと報じましたが、完全なでっち上げだったのです。
<5位 1984年8月5日付朝刊 「南京虐殺、現場の心情つづる 元従軍兵の日記、宮崎で発見」>
5位もまたかなり古い話に。なんで古い話ばかりなんでしょうね。"日本軍元兵士が大虐殺の現場写真を持っていたと報じた"が、"この写真は日本軍とは関係なく場所も時期も違うものと指摘され、朝日は写真に関する記述を取り消"すことになったとのこと。
以上です。SAPIOの記述が一部「それも捏造じゃね?」と怪しかったですけど、こういう風に特定のメディアを叩く記事にもまた嘘が混じっていそうです。全く油断なりませんね。
●個人ブログの翻訳をパクリ、指摘されると「不適切な引用」と言い訳
2019/10/25:最近、2015年の産経新聞のパクリ記事の話を知りました。産経新聞の誤報・捏造をまとめた投稿に最初追記しようと思ったのですけど、誤報ではなくパクリだったので迷って比較的雑多なこちらに。
2015年、産経新聞社は、ニュースサイト「産経ニュース」に掲載した記事が、「盗用と指摘されても仕方のない不適切な引用により作成された」として、執筆した東京運動部記者を減給処分としています。
問題の記事は、「【スポーツ異聞】『真央ママ死亡』に泣いた心優しいソチ五輪メダリスト『コストナー』に降りかかった“ドーピング幇助疑惑”」というもので削除済み。記事中で、イタリアのスポーツサイトが報じたとして紹介した部分は、実際には、イタリアサイトの内容を日本語訳した個人のブログを記者が利用したものでした。
(
産経新聞が運動部記者処分 「不適切な引用」で記事作成:朝日新聞デジタル 2015年3月17日21時14分より)
産経新聞の「盗用と指摘されても仕方のない不適切な引用」という言い方は、「盗用ではないものの不適切ではあった」というニュアンスでしょう。ただ、「不適切な引用」という言い方の時点で変ですね。研究不正問題でも同様の言い訳が多いのですが、引用はルールに則った場合にのみ使われる言葉なので、「盗用」というべきです。実際、ブログ作者からは「翻訳盗用にあたる」と指摘されていました。
【本文中でリンクした投稿】
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朝日新聞 VS 産経新聞 どっちがすごい?ニコニコ大百科での扱い ■
産経新聞の誤報・捏造まとめ 安倍首相の靖国参拝発言で会場に賛同の拍手など ■
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