カラスの話をまとめ。<死骸を見ないのは共食いをするから…はデマ?杉田名誉教授によると…>、<カラスは町の掃除屋さん?人間が吐いたゲロも清掃してくれている!>などをまとめています。
2023/01/14追記:
●死体は動物にとって食べ物 ペットだって飼い主を死体を食べる! 【NEW】
●カラスの死骸を見かけないのは不思議…というが本当に不思議?
2020/07/19:検索していて、「カラスの死骸を見ないのは共食いをするから」という記事が見えて、嘘くさいなと思いつつ、読んでみました。ベースの記事は、
あんないるのに「カラス」の死骸を見ないワケ | 東洋経済オンライン( 中村 陽子 : 東洋経済 記者 2018/08/12 15:00)という記事です。ただ、ブックス・レビューとなっていましたので、元ネタがあるみたいですね。
読んでみると、ここの記事で取り上げている本は『
カラス学のすすめ
』というものでした。ただし、書籍の感想ではなく、作者の宇都宮大学の杉田昭栄名誉教授に直接聞いた…という内容です。また、カラスの死体以外の話も多くなっています。
カラスの死体の話は後半。記者が、街中にあれだけカラスがいるのに、死骸は一度も見たことがないと言っていたことに回答したものです。杉田昭栄名誉教授は、まず、<基本的に野生の鳥は弱ると、外敵から身を隠すため、こんもりした森林などへ逃れます。そこで力尽きて、ポロッと枝から落ちて死んでいくケースが多い>としていました。
事故死ではなく衰弱死のときにわざわざ道の真ん中で死ぬわけではないので見かけない…というのは、鳥だけでなく猫と同じでこれは別に不思議でもなんでもありません。人間だってそうですよね。
猫に関する5つの迷信・嘘と1つの真実 死にそうになると姿を消す…は本当?嘘?で書いた話です。
●死骸を見ないのは共食いをするから…はデマ?杉田名誉教授によると…
ただ、この後、共食いの話が出てきます。「ほかにも、死んだカラスの死骸を仲間が食べてしまうことがあります」なので、常にそうであるという言い方じゃないですけどね。なので、「カラスの死骸を見ないのは共食いをするから」はやっぱりフェイクでした。実はこのタイトルは、この記事を転載した別のニュースサイトのものでしたので、東洋経済オンライン自体は悪くありません。
あと、「嘘くさいと思った」と最初に書いたものの、実を言うと、動物において共食いそのものは別に珍しくないんですよ。なので、カラスが特別おかしいということではないでしょう。
実は珍しくない共食い カバキコマチグモ、ホッキョクグマ、カマキリ、ザリガニなどという話をやっています。
ところが、杉田昭栄名誉教授は、「鳥類では例外的にカラスは共食いをする」としていました。そもそも肉食性ではない鳥もいるのであれですが、鳥はあまり共食いしないみたいですね。また、共食いをするとわかったのは、以下のような実験下での特殊な環境によるものだったことも注意が必要そうです。
<数羽のカラスを同じおりに入れておいたとき、ケンカが始まって1羽が負けて死んでしまうことがあった。その後どうするか見ていたら、勝ったカラスと周りにいたカラスで、死んだカラスを残さず食べてしまいました>
ここでは上記の話のみであり、自然の状況でどうなっているかは不明。ただし、目の前に食べ物があるのですから、それを食べた方が別の食べ物を探すより効率的なため、自然の環境下でもありそうだと思います。むしろ食べない方が変ですわ。前述の通り、共食いは自然界だとよくある話ですし、カラス以外の他の鳥でも行われているかもしれません。
●カラスは町の掃除屋さん?人間が吐いたゲロも清掃してくれている!
2021/12/30追記:さっき日課の散歩をしていたら、十字路のところでカラスが熱心に何かやっていて近づいても全く逃げません。気になってよく見ると、積もった雪に茶色く色づいている部分を一生懸命ついばんでいます。さらに歩いていくと、同様の部分がもう1箇所あり、そちらにも鳥の足跡とついばんだ後が無数に残っていました。
最初人間のゲロだと思ったのですが、固形分が見当たらなかったので、缶コーヒーか缶ジュースの残りを2箇所にぶちまけたのかもしれません。だとすれば、かき氷みたいなもの。食べても問題なしです。ただ、ゲロであったとしても食べてくれそうな感じ。嫌われ者のカラスですが、人間が掃除するのも嫌になる町の汚れをきれいにしてくているのでは?と、感謝したくなりました。動物の死体もゲロも片付けてくれる優秀な清掃人。カラスは偉いですね。
念のため、「カラス ゲロ」というワードで検索してみると、「カラスがゲロ食べていたよー」という話がいくつか見つかります。実際食べるんでしょうね。「なんでも食べる」と言われるくらいなカラスですからゲロくらい余裕でしょう。そういえば、カラスではない普通の肉食動物も他の動物の胃の内容物まで食べるという説明を読んだことも思い出しました。あれも実質ゲロですので、食べて当然な感じです。
●死体は動物にとって食べ物 ペットだって飼い主を死体を食べる!
2023/01/14追記:2つ上のところで、<目の前に食べ物があるのですから、それを食べた方が別の食べ物を探すより効率的なため、自然の環境下でもありそうだと思います。むしろ食べない方が変ですわ>という話を書いていました。これは、なんと自然界ではない人間による飼育下のペットでも同様なんですよ。
飼い主にはたいへんショッキングな話ですが、うちでは、ペットが死んだ飼い主を食べてしまう事例が多いという話をやったことがあります。これは、
犬・猫・鹿・狐・コンドル・アライグマなど…人間を食べる動物たちでやった話であり、この飼い主を食べる理由が「死体=食べ物なのでつい反射的に食べてしまう」という話でした。
<法医人類学者カロリン・ランドーさんは、「噛む」が「食べる」へと変化しやすいことを指摘。最初から食べる目的でなくても、血の味に刺激されて、食べるという行為が促されるとしていました。パブロフの犬みたいな条件反射的な感じかもしれません>
【本文中でリンクした投稿】
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犬・猫・鹿・狐・コンドル・アライグマなど…人間を食べる動物たち ■
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