2019/03/09:
●サンマ不漁で日本政府「じゃあ1年中とろう」→ 通年操業を許可
●乱獲でサンマが減少しているのになぜ…政府の答えとは?
●国「1年中操業でも漁獲枠を守って漁を行うから問題なし」
●サンマ不漁で日本政府「じゃあ1年中とろう」→ 通年操業を許可
2019/03/09:「前の句と後ろの句が繋がってないんだけど…秋刀魚も食い尽くす気かな」という
はてなブックマークの人気コメントがあったように、最初本気で意味がわかりませんでした。以下の内容は、すべて話がつながらず、逆効果な対応策です。
・タイトル「不漁続くサンマ漁 通年操業を許可」
・サンマの不漁が続いていることから、水産庁は、今は一定の時期に限って認めているサンマ漁を1年を通じて認めることを決めました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190307/k10011839031000.html
乱獲によってサンマが減っているのですから、むしろ操業期間を短くするなどして、資源の保護に努めなくてはいけません。それなのに、もっととろう!という結論なのですから、本当に驚きました。
●乱獲でサンマが減少しているのになぜ…政府の答えとは?
ただ、もう少し読み進めると、一応意図はわかりました。"おととしの漁獲量が8万3000トンと、およそ50年ぶりの記録的な低水準になるなど、このところ不漁が続いていることから、業界団体が1年を通じて操業できるよう規制の緩和を求めていました"とのこと。つまり、サンマの資源回復が目的ではなく、漁師のとるサンマの量の回復が目的のようです。これなら辻褄が合います。
ただし、これはもちろん、サンマ不漁の良い対策にはなりません。漁師だけのことを考えた短期的な視点であるだけでなく、長期的には漁師にとっても逆効果。乱獲が進み、サンマがいっそうとれなくなりますので、壊滅的な状態になるのを早めるだけです。科学的な思考・論理的な思考がまるでできていませんね。
サンマ不漁が台湾・中国のせいは嘘?乱獲多い日本に「お前が言うな」という話を書いているのですけど、まさにタイトルの通り。日本はそもそも資源保護後進国であり、中国や台湾のせいにはできません。
●国「1年中操業でも漁獲枠を守って漁を行うから問題なし」
水産庁は「国が決めた漁獲枠を守って漁を行うため、通年で操業を認めても資源には悪影響を与えない」と正当化していたそうです。ただし、
マグロ資源管理で違反だらけの国は日本だった ルール守る気なし?で書いたように、マグロの資源管理では日本の漁師らは全くルールを守っていませんでした。額面通り受け取ることはできません。
また、そもそも「国が決めた漁獲枠」というのが大きすぎるのではないか?という声も、はてなブックマークでは人気になっていました。この指摘の真偽は確かめていないものの、過去の日本政府のやり方からするといかにもありそうな話です。
shinjukukumin 「国が決めた漁獲枠を守って漁を行うため、通年で操業を認めても資源には悪影響を与えない」 前年漁獲量を上回る漁獲枠を設定する水産庁に言われても。
machida77 うーん。悪影響しか予想できない。そもそも日本のサンマ漁獲枠は漁獲量よりはるかに大きいので、漁獲枠が資源管理として機能していない
いつも通りの「外国のせい」論もあったものの、保守派色の強いまとめサイトですら、中国や台湾はそもそも日本よりずっと少ない量しか取っていないといった話がありました。漁獲量・漁獲枠関連の話は一度確かめておきたいですね。
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