不正関与認定の光山勝慶熊本大教授の経歴 ディオバン問題でも疑惑

　ついに光山勝慶熊本大教授を不正認定 山中伸弥教授共著の論文もで、"研究不正疑惑業界(？)ではちょっとした有名人である大物"と言っていた話について。


●光山勝慶熊本大教授の経歴

　学歴・職歴

昭和57年3月 大阪市立大学医学部卒業
昭和57年6月 大阪市立大学付属病院第一内科研修医
昭和62年3月 大阪市立大学大学院医学研究科博士課程卒業（薬理学専攻）

昭和62年4月 大阪市立大学医学部薬理学・助手
平成8年7月 大阪大阪市立大学医学部薬理学・講師
平成9年8月～平成11年3月 筑波大学先端学際領域研究センター・客員助教授兼任
平成12年6月 大阪市立大学大学院医学研究科分子病態薬理学・講師
平成13年10月 大阪市立大学大学院医学研究科分子病態薬理学・助教授

平成16年2月1日 熊本大学大学院生命科学研究部生体機能薬理学（医学部薬理学第二）教授
平成16年7月1日 大阪市立大学大学院医学研究科・客員教授(現職)
平成22年1月1日 熊本大学大学院生命科学研究部医学系生体機能薬理学（医学部薬理学第二）教授(現職)

　所属学会

日本循環器学会（理事）
日本高血圧学会（理事）
日本循環制御医学会（理事）
Fellow of American Heart Association
Fellow of the European Society of Cardiology
日本臨床薬理学会（評議員）
日本薬理学会（評議員）
日本動脈硬化学会（評議員）
国際心臓研究学会日本部会（評議員）
日本心血管内分泌代謝学会（評議員）
日本抗加齢医学会（評議員）
日本循環薬理学会（幹事）
日本血管生物医学会（評議員）
日本心脈管作動物質学会（評議員）
日本腎臓学会 日本糖尿病学会など （編集委員）
Hypertension Research (Editor-in-Chief)
Circulation Journal (Editorial Board)
など

(光山勝慶グループ　論文疑惑: 経歴2013年5月18日土曜日 11jigen より)


●光山勝慶教授にかねてからあった二つの疑惑

　私が光山教授の名前を見て「ついに来たか！」と思ったのは、上記経歴の引用元の「光山勝慶グループ　論文疑惑: 経歴」というタイトルを見てわかるように、もともと不正疑惑があったためです。他の不正疑惑があるたびに、「～の件は？」と名前が上がり続けていた方が何人かいて、光山教授もその一人でした。

　そして、光山教授はノバルティスファーマのディオバン問題絡みの方だというのも、注目が集まっていた理由の一つ。上記のサイトはお馴染みの11jigenさんのもので、以下二つの疑惑をテーマとしていました。

疑惑１：熊本大学大学院生命科学研究部（医学系）生体機能薬理学分野 光山勝慶教授 の論文の実験画像間における類似性について 　疑惑２：光山勝慶氏がEndopint committee memberを務めた降圧薬バルサルタン（ディオバン）の臨床研究Kyoto Heart Studyに、ノバルティスファーマ社の白橋伸雄氏が身分を隠蔽して統計解析に関与していたことが判明しています。組織ぐるみの詐欺的販売促進活動か？

　上記を見ると、「疑惑１」が今回のついに光山勝慶熊本大教授を不正認定 山中伸弥教授共著の論文もの件ですかね？ ノバルティス　ディオバン（バルサルタン）臨床研究データ捏造疑惑: 詐欺的な販売促進活動のまとめ(2014年1月21日火曜日)でも、「９論文におけるデータの不適切な利用が疑われている」とありました。

　そして、「疑惑２」がディオバン問題です。

光山勝慶教授は私のブログでも触れたことがあります。ディオバン問題で日本高血圧学会理事長辞任(堀内正嗣愛媛大教授)がその一つです。

　ディオバン問題では高血圧学会の重要メンバーが不正論文の責任者であった他、他のメンバーも問題の論文を宣伝していたという責任があります。しかも、ディオバンを出している製薬会社のノバルティスファーマと関わりがあった…ということで、不適切ではないか？という疑いが出ていました。


●光山勝慶教授とディオバン問題

　以前も引用したノバルティス　ディオバン（バルサルタン）臨床研究データ捏造疑惑 ノバルティスと日本高血圧学会理事らの深い関係(2013年7月22日、11jigen)から、もう一度。

・　バルサルタン問題および基礎研究論文不正問題（捏造、盗用）で疑惑の小室一成氏, 光山勝慶氏, 森下竜一氏は、高血圧学会理事長の堀内正嗣氏と共に、ノバルティス広告のみ満載のCardiovascular Frontier誌の編集委員である。

・　堀内正嗣／森下竜一／小室一成／光山勝慶 の４人は、Cardiovascular Frontier誌だけでなく、Pharma Medica誌においても、ノバルティスのディオバン（バルサルタン宣伝）のために、座談会を開催していた。また、堀内氏、小室氏、光山氏に加え、同じく日本高血圧学会理事である檜垣實男氏らは、「Jikei Heart Study」の宣伝ホームページ上で称賛のコメントを寄せていた。

・　ノバルティスと深い関係にある４人が理事、理事長を務める日本高血圧学会（理事長:堀内正嗣、理事:小室一成,光山勝慶,森下竜一）によって発表された「小室一成教授らのVART（バルサルタン臨床研究）には不正は無い」との判断の信頼性は低い。

　前述の通り、堀内正嗣理事長は辞任、小室一成教授も高血圧学会、ディオバンで小室一成処分検討 望月正武は聴取拒否などで書いているように、責任を追求され始めています。また、最後のVART（バルサルタン臨床研究）についても既に千葉大学側から取り下げ勧告を受けていて、不正を認定されている論文です。

　ディオバンの問題は闇が深くいろいろと不適切なものが出ているのですが、光山教授の件のように製薬会社と研究者との癒着的なものも大きな問題の一つです。

　光山教授の二つの疑惑のうち、論文不正については今回進展が見られました。もう一つの疑惑についてもきちんと追求されれば…と思います。


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