2019/02/27:
●安藤百福は台湾出身で以前は呉百福、密輸で逮捕も
●GHQに無実の罪で巣鴨拘置所に収監、4年間の重労働の刑?
●三度取り調べを受け、他にも有罪事件が確定している安藤百福
●安藤百福氏、買収と相手のミスにつけこんで特許を独占
●安藤百福は台湾出身で以前は呉百福、密輸で逮捕も
2019/02/27:朝ドラ「まんぷく」のおかげで注目を浴びている日清食品創業者安藤百福さん。日本統治時代の台湾出身で、元の名前は呉百福、民族は台湾人だったとのこと。知りませんでした。
安藤百福さんについては美化されすぎではないかと言われており、
日清の言いがかり特許侵害訴訟「日清戦争」 標的はサンヨー「麺の力」や
日清食品創業者安藤百福の美談と名言の嘘「企業は野中の一本杉であるより、森として発展するほうがいい」で紹介しています。
今回見つけたのは、呉百福さん時代には密輸をやって逮捕されたことがあったという話です。
逮捕=犯罪ではなく、裁判で決着してから。ただ、実際に有罪になって刑務所に入っていたっぽいですね。不鮮明でよく見えないものの、「泉大津で砂糖密輸事件にひっかかり、米軍裁判で?労働九年の判決を受け、約四年??して出所」とあるように見えました。
近代食文化研究会さんによると、以下のような文面だとのこと。
●GHQに無実の罪で巣鴨拘置所に収監、4年間の重労働の刑?
上記の記事内容は一般的に知られている話とかなり違うようです。
Wikipediaに以下のような話があるので、おそらくこれが一般的な説明なのだと思われます。
"1948年12月、GHQに脱税の嫌疑をかけられた。安藤は前述の事業において地元の若者を雇い、彼らに「奨学金」として現金を支給していたが、奨学金は所得であり源泉徴収して納税すべきであるのにそれを行わなかったというのが理由であった。判決は4年間の重労働の刑で、巣鴨拘置所に収監された。さらに安藤が個人名義で所有していた不動産は全て没収された。収監後、GHQは百福の名を挙げて「納税義務に違反した者は厳罰に処す」という内容の談話を発表した。百福はこの一件について、「みせしめに使われたようだ」と述べている。その後、法学者の黒田覚の支援を受け、弁護団を結成して処分取り消しを求める裁判を起こした。これに対しGHQ側は「訴えを取り下げれば釈放する」と取引を持ちかけた。当初百福は断固裁判を継続する覚悟を固めていたが、最終的には大阪に残した家族の生活を案じて取引に応じて訴えを取り下げ、釈放された"
●三度取り調べを受け、他にも有罪事件が確定している安藤百福
記事のメインの話自体は横領容疑。これについては、Wikipediaで「横領」で検索しても出てきません。最終的に無実だったのかどうかは不明です。
また、他にも取調べされたことがあるとのこと。そして、これまた有罪が出たものが含まれているそうな。かなり悪いことやっていた人だったんですね。全文読んでいないものの、キーワード検索かけた感じ、やはりWikipediaには一切ない話のようでした。
●安藤百福氏、買収と相手のミスにつけこんで特許を独占
近代食文化研究会さんはものすごいいろいろ読んで調べていて、安藤百福さんの正体を暴いているのですが、むしろ彼の商売センスについてベタ褒めしており、評価しているようです。以下は「特許ハック」と表現されて評価されていたやり方。
陳栄泰さんの特許は単純なミスであったためか、後に逆転成立したとのこと。そんなこともあるんですね。
●日清食品安藤百福がインスタントラーメンを発明は嘘?特許がポイント
もともと私が紹介したかったのは、ここらへんの話。前述の通り、特許は安藤百福さんが発明したものではなく他人のものであり、なおかつ以前からあったもの。つまり、安藤百福さんはインスタントラーメンの発明者ではないという話になります。
こうした話を踏まえているのか、サッポロ一番で有名なサンヨー食品井田毅社長も同じような話をしていたそうです。
●朝日新聞社はインスタントラーメン発明の母だった!
…といった話だったのですけど、ポイントとなる他の台湾出身者について検索。
インスタントラーメンの発明者は台湾人だったによると、「インスタントラーメン発明の母」と言えるのが、安藤百福さんについても報じていた朝日新聞社でした。「必要は発明の母」的な意味での「発明の母」です。
「国際地球観測年」において、朝日新聞が科学者を支援して南極に派遣するという南極地域観測計画がありました。ここで必要な食料として、インスタントラーメン開発が進んだそうなのです。
インスタントラーメンを製造する技術自体は第二次正解大戦中に確立していたと言われ、第1次越冬隊の中で開発に成功していたらしいのですが、当時はまだ味が悪かったとのこと。そこで前述の在日台湾人・張国文(東明商行)さんが登場。大阪・阿倍野で中華料理店を営んでいたという方。彼が本当の発明者と考えて良いかもしれません。
●チキンラーメンという不思議な名前は台湾料理の英訳だったため
ただし、前述の通り、以前からかなり開発が進んでいました。台湾にはインスタントラーメンの原型となる「鶏糸麺(ケーシーメン)」という料理もあったとのこと。
また、もうひとりの在日台湾人・陳栄泰(大和通商)さんも出てきており、昭和33年(1958年)4月に東京・日本橋の三越百貨店などで、インスタントラーメン「ヤマトの鶏糸麺(ケーシーメン)」を発売していたとのこと。
当時はまだ味付け麺では無かったそうですが、関西販売を担当した在日台湾人・許炎亭(井上炎亭)さんが安藤百福(呉百福)さんと協力し、製法も教えて改良。「鶏糸麺」を英語に直して「チキンラーメン」という名前で販売したとのことで、不思議だった変な名前の理由もスッキリ説明できてしまいました。なんかこっちの話の方が本当っぽいですね。
●Wikipediaでもチキンラーメンより前のインスタントラーメンの話がある
「鶏糸麺」で検索してみると、発明者についての異説は、
インスタントラーメン - Wikipediaでも書かれていました。
"ただし、安藤が最初にインスタントラーメンを「発明」したかどうかについては異論が存在する。 チキンラーメン発売の数か月前に、「お湯を注いで数分でスープも含め料理できる即席麺」として、大和通商が「鶏糸麺」を、東明商行が「長寿麺」を発売している。「長寿麺」は南極探検に持ち込まれ大きな話題となり、インスタントラーメンの普及に貢献した"
1956年 - 第一次南極観測隊に東明商行の即席麺が持ち込まれる。
1958年春 - 東明商行から即席ラーメンの長寿麺が発売される。麺を油で揚げ、スープに浸して味付けする製法であった。
1958年 - チキンラーメンに先だって、大和通商から鶏糸麺が発売される。湯をかけて食べることができた。
1958年8月25日 - 日清食品の創業者・安藤百福が瞬間油熱乾燥法を発明し、一般に「世界初のインスタントラーメン」と言われる「チキンラーメン」を開発した。
日清食品の創業者・安藤百福さんが世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を開発した…と言ってしまうと、だいぶ事実と異なるように思えます。
【本文中でリンクした投稿】
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