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寄生虫・回虫で花粉症・アレルギー・アトピー対策、サナダムシダイエット 藤田紘一郎博士の説


 寄生虫・回虫(サナダムシ)などで、アレルギー・花粉症・アトピーにならないという説。聞いたことがある方は多いと思います。

●花粉症の原因を寄生虫を撲滅しすぎたため

 この説を唱えた方は別件で扱ったので覚えていました。藤田紘一郎博士です。
藤田紘一郎 - Wikipedia

藤田 紘一郎(ふじた こういちろう、1939年 - )は、日本の免疫学者(医学博士)。東京医科歯科大学名誉教授、人間総合科学大学教授。専門は、寄生虫学、感染免疫学、熱帯医学。

(中略)感染免疫学・寄生虫学の視点から公衆衛生についての執筆多数。特に寄生虫関連の一般書で広く知られるようになった。また、花粉症の原因を寄生虫を撲滅しすぎたためとする自説でも知られる。自らの腸内で15年間6代にわたり条虫(サナダムシ)を飼育していたという。

●アレルギー・アトピーも寄生虫・カイチュウで防ぐ

 アレルギーについても記載を見つけました。笑うカイチュウ (講談社文庫)の紹介の中にあります。
内容紹介

花粉症やアレルギーは寄生虫で防ぐ!?ダイエットにカイチュウがお役立ち?


 検索するとよく出てくる松岡正剛さんも読んでいらっしゃったようで、本の中身がわかります。博学な方だと思っていたんですが、これは…。
244夜『笑うカイチュウ』藤田紘一郎|松岡正剛の千夜千冊

 ぼくが子どものころ、日本人はナマの野菜など食べなかった。そのかわりみんな腹に一物もっていた。カイチュウである。(中略)
 やがて日本が高度成長とともに裕福になり、ニューファミリー時代が定着してくると、日本人もアメリカ人の真似をしてサラダ派になり、野菜をナマで食べるようになった。そして気がつくと、日本中が「清浄野菜」ばかりになった。それとともに日本にカイチュウがいなくなった。それまでは国民の70パーセントが寄生虫病にかかっていた。土壌伝播寄生虫病という。(中略)

 日本人が70パーセント以上のカイチュウ所有率を20数年間で0.2パーセントにしてしまったというのは、日本人の特質をよくあらわしている。
 一斉になんでもやってしまうという特質だ。(中略)

 日本人が一気にカイチュウを徹底駆除してしまったのが、まわりまわって花粉症やアトピーにかかりやすいおかしな日本人をつくってしまったのだという。

 アレルギー症は、スギやダニのような微細な物質がヒトの体内に入ってIgEという抗体をつくり、それがふたたび体内に入ってきたスギ花粉やダニと結合しておこる。
 ところが、寄生虫がヒトの体内にいると、このアレルギー反応のもとのIgEを多量につくる。そうすると、スギやダニが入ってきて抗体をつくろうにもその余地がなくなっている。それでアレルギーにかかりにくいということらしい。
 こういうことがあるので、カイチュウを撲滅するなんてことをやみくもにすると、一方では花粉症やアトピー症がおこるということになってくる。だいたい30年前までの日本には花粉症なんて用語すらなかったのだ。これはカイチュウ撲滅とともに浮上してきた現象なのである。

●サナダムシでダイエットや花粉症対策

 サナダムシの名前は上記で出ていなかったため、別で検索。以下はやはり「回虫がアレルギーを防ぐ」というタイトルになっていましたが、サナダムシも登場。
●回虫がアレルギーを防ぐ 第23回 カイチュウ博士 藤田紘一郎さん

 「回虫が消えたからアレルギー疾患が増えた」なんて論文を書いても誰も認めてくれない。研究成果を発表してからも十五年間くらいは黙殺されました。学会が私の学説に対してアレルギーをもっていたんですね(笑)。むしろ欧米の研究者が注目してくれました。その間にもアレルギー患者は増加の一途をたどっている。それで一般の日本人に直接知ってもらおうと書いたのが「笑うカイチュウ」でした。この本が講談社出版文化賞をいただき,ベストセラーにもなったおかげでやっと私の研究が広く世の中に認知されることができたわけです。一方,「そんなに寄生虫と共生しろと言うなら自分で飲んで見ろ」とも言われ,それならばと
サナダムシを飲んでみたところ,花粉症にもならず,中性脂肪もコレストロールも大幅に落ち,至って健康になりました(笑)。

●アレルギーとは人体の過剰防衛反応のこと

 日本では認めてくれないが、海外では認めてくれるというのは、困ったことに結構疑似科学や怪しいジャーナリストなどで使われる手法です。

 その「日本では認めてくれない」という話も見ておきましょう。まずはアレルギーのしくみについてです。
寄生虫がいるとアレルギーになりにくいという話を聞いたのですが・・・  三好耳鼻咽喉科クリニック [出典]日本学校保健研修社発行 月刊「健」4,5月号より

そもそもスギ花粉症などアレルギー疾患は、抗原抗体反応であって人体の免疫機構の働きです。もともと免疫機構は、細菌やウイルスなど異物が人体内に侵入しようとする際にそれを防御しようとして、作動します。
ですから鼻がその現場であるときには、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりが生じて、異物を鼻から体内に侵入させまいと努力します。(中略)

けれども近年になって衛生環境が良くなり、細菌やウイルスが人間の身近にいなくなりました。それにも関わらず栄養の改善によって人体内の免疫機構は、力を増してきています。すると細菌やウイルスのように人体に危害を加えることの無い、ダニや花粉などの鼻からの侵入に対しても免疫機構は、つい全力で追い出そうとしてしまうのです。これはいわば過剰防衛であり、人間でも正等であるはずの防御努力をやり過ぎて逮捕されたり、結果的に自身に害を与える状況に似ています。

(中略)こうした過剰防衛反応を示す人体の免疫機構にあって重要な役割を果たすのが、IgE抗体と呼ばれる免疫グロブリンなのです。

●寄生虫でアレルギー対策は本当なのか?

 "1995年から南京医科大学を拠点に、中国におけるアレルギーの免疫調査を"していた作者(ページにお名前がないが三好彰さんか?)によると、"寄生虫感染率が非常に高"い"中国の被験者のアレルギーの頻度は、日本の被験者のそれに較べてはるかに低かった"と言います。寄生虫感染でアレルギーを防げていないように見えますね。

 また、"寄生虫感染のある被験者においてもスクラッチテストの陽性となる例の見られることも、判明しました"。そして、さらに調査を進めると、以下のようなことがわかりました。
 1999年に実施された黎里鎮の高校1年生全員、179名を被験者にしたアレルギー学的調査では、血清検査で回虫感染陽性(RASTスコア1以上)の生徒の方が、感染陰性(RASTスコア0)の生徒よりもスクラッチテスト陽性率の高いことが判りました。加えてこれらの生徒の中には、総IgE値が2304IU/dIもの高値を示す被験者も存在しましたが、この例でもダニに陽性反応を呈していました。つまり私のグループの調査からは、寄生虫はアレルギー反応を抑制するのではなく、むしろその程度をひどくしている可能性があることすら、理解できたのです。

 作者によると、以来、藤田さんは"「寄生虫感染によるスギ花粉症抑制説」を二度と口にしなく"なったとしています。ただ、"もともとこの仮説を唱えたのは井上栄"さんであり、その方とも議論をしました。

 そして、その"議論の後、寄生虫の減少が近年の日本のスギ花粉症増加の主な原因であったと主張する研究者も、それを話題として報道するマスコミも、まったく見られなくなりました"…とのことです。

 なお、上記の話はスギ花粉症のデータだけの議論であり、それ以外は調べていません。ただ、日本で一番問題になっているのはスギ花粉症であり、それと寄生虫感染との関係を否定されたらこの説には魅力も説得力もなくなるものと思われます。


●藤田紘一郎博士は薬事法違反で書類送検も

 私は上記のような細かい話は知りませんでしたが、東南アジアで花粉症が少なく寄生虫感染者が多いというだけを見て、間違った相関を作り出したものだと聞いていました。

 ですので、上記のページが最近はてなブックマークで話題になり、なおかつ皆さん驚いていたことに、驚きました。私も皆さんと同じように最初は信じていたのですけど、とっくに否定されたことが知られていると思っていました。そうでもなかったみたいですね。

 また、藤田紘一郎博士の印象が良くなかったのは、最近やった「プロポリスがんに効く」で薬事法違反 サナダムシの藤田紘一郎名誉教授も書類送検のせいでもあります。Wikipediaでもちゃんと項目がでてきていました。
 薬事法違反の不起訴

プロポリスの健康食品が、薬事法に違反してガンの治療効果があるとの宣伝の下に販売された事件において、藤田は効能を書いた原稿を作成した事で、2014年に薬事法違反(無許可医薬品販売) の幇助で書類送検されたが、不起訴処分となった。

藤田は「副作用なくがん細胞が自滅」などと効能を謳っていた他、肺がんの影が薄くなった例を、プロポリスのためとする、根拠の無い感想を書いていた。書類送検の前に新聞取材に対して、自身の文によりプロポリスでガンが完治すると信じこませた事を反省している、と述べた。2009年からの4年余りで約1100万円を顧問料として受け取っていたという。この商品を販売していた会社「シャブロン」の社長とは、知人を介して知り合ったという。

 こういう話を藤田博士の主張より先に書いちゃうと印象操作なのでこうやって後に回しましたが、他にも問題がある方です。薬事法違反より前にも、以下のような批判がWikipediaに載っていました。
 問題点

藤田紘一郎は日経新聞のインタビューの中で「腸内細菌は免疫を作り、自然治癒力の源泉にもなっている大事なものです。それなのに、日本人の体内では減っています。それは大地で育つ野菜や果実の摂取量が減る一方で、防腐剤や添加物入りの食べ物などをたくさん食べていることとも関係があると思います」(以上引用)と述べ、2011年1月29日日経新聞夕刊に「きれい好きの落とし穴」という記事の中で掲載された。 それに対して2011年2月23日に食品安全情報ネットワークから、1.日本人の腸内細菌が減っているという科学的根拠、2.食品添加物入りの食べ物を食べていることと、腸内細菌が減少することとの間に関係があると思われる科学的根拠について問う公開質問状が出された。

科学的根拠の無いものを科学だと語る傾向があり、過去にも、細胞を若返らせる水の飲み方があるとし「1つだけ、だれにとっても良い水の条件があります。それは、生きている水を飲むことです。熱を加えていない生水(なまみず)には活性(エネルギー)があります。水を煮沸したり、水に化学物質を入れたりすると、生物に与える水の活性は格段に落ちるんです。」と発言したこともある[要出典]。

また、「寄生虫が少々いるくらいの水のほうが実は健康にいい」とも発言している。

 今から考えると、寄生虫でうんぬんは明らかにトンデモ系です。ネットをやる前や始めたばかりの頃は、私も結構変なのを信じていていました。反省しています。


(投稿直後に追記:引用記事の感想で「衛生仮説が否定されていたとは知らなかった」みたいな反応がありました。しかし、作者は衛生仮説という言葉を持ち出しておらず、衛生仮説を否定していません。
 投稿直後に気になって慌てて調べただけなのでざっくりですが、一般的にも衛生仮説は有力な感じです。否定したのは寄生虫などでという話だけでしょう)


 関連
  ■「プロポリスがんに効く」で薬事法違反 サナダムシの藤田紘一郎名誉教授も書類送検
  ■医療・病気・身体についての投稿まとめ

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