2015/4/12:
子どもの興味を否定せずに肯定したらベンチャー企業を作っちゃった
子どもの興味を否定せずに肯定するのは大事なこと
アメリカだからこそ?日本では認められない才能か?
2018/08/22:
子供を否定しないで肯定すると…コロンビア大の天才田上大喜やベンチャー企業の社長になる?
●子どもの興味を否定せずに肯定したらベンチャー企業を作っちゃった
2015/4/12:米オクラホマ州、オクラホマシティのスカルズ・アンリミテッドの創立者であり、CEO(最高経営責任者)であるジェイ・ヴィルマレッテさんは、7歳のときに自宅の側で見つけた白骨化した犬に強く惹きつけられます。
骨が好きな子どもと言うと、親が「そんな変な趣味はやめなさい」と否定しそうなものなんですが、何と父は「骨を拾って集めてみろ」とむしろ彼の興味を助長しました。
"道端や森の中で動物の亡骸を見つけると、家に持ち帰って骨にするという彼の骨収集が始ま"り、趣味が高じてビジネスになって、ついには会社を立ち上げてしまいます。
今では年商数百万ドルを稼ぎ出す会社に成長し、子供の頃からの夢だった骨を展示する博物館も実現してしまいました。
(
「人の骨ほどよく売れる」:日経ビジネスオンライン 長野 光 2015年2月23日 より)
●子どもの興味を否定せずに肯定するのは大事なこと
これで思い出したのが、
子供のどこを褒めるかによって効果に違い 勉強をやる気になる褒め方は?です。
ヴィルマレッテCEOの父は褒めてはいませんが、子どもの趣味を理解し、認めています。実は
子供のどこを褒めるかによって効果に違い 勉強をやる気になる褒め方は?でも、褒めるよりも理解し励ますことが大事だという内容でした。
当時は「認める」という言葉そのものは使っていませんでしたけど、子どもの興味を否定せずに肯定するのが大事というのは多くの場所で指摘されています。今回のものは認めることでベンチャー企業まで作っちゃった!という強烈なエピソードでした。
それから、もう一つ、思い出したのが、同じく望ましくない趣味ということで、
グロ漫画好きは病気?有害情報なので子どもにも禁止すべきなのかです。こちらで使った記事はちょっとどうかな?と感じるところもあったのですけど、やはり子どもの趣味を否定してはいけない、逆効果だというものでした。
●アメリカだからこそ?日本では認められない才能か?
今回の話は「好きこそものの上手なれ」みたいな見方でもおもしろいでしょう。
あるとき、ヴィルマレッテさんは、博物館で骨をキレイにするために、骨にこびり付いた肉を小さな虫に食べさせる、という方法を知ります。早速、彼は森へ行き、"腐敗した動物の死骸を覗き込んで、付いている昆虫を"採取。"死肉を好んで食べる虫と、食べない虫をより分ける作業を繰り返し"、きれいな標本作りの技術を上げていきました。
ただ、前述のグロの話のように、この仕事を好ましく思わない人はアメリカでもいます。スカルズ・アンリミテッドは人間の標本を扱っているため、なおさらです。これに関して、ヴィルマレッテCEOは以下のように言っていました。
「このビジネスを始めてから、人道的な観点から問題視されることはありました。ただ、自分たちの仕事が科学的な理由から必要なことなのだ、と説明すると、みな納得してくれるんですよ」
作者は以下のように書いています。
この国では情緒的な問題より、実利的・合理的な理屈のほうが優先され、やや不恰好であれ、ひとたび理屈が成立してしまえば、もはや誰も文句を言わずビジネスが動き始める。この「躊躇の欠落」こそ、時に強引とも言える米経済の力強さの源泉である。
ただ、どうなんでしょうね。宗教右派の力が強く、進化論と一緒に聖書の創造論を思わせる内容を学校で教えようとしたのも同じアメリカです。また、以前書いた
ホンダが燃費広告で賠償する訴訟社会アメリカでなぜか通用する割引詐欺では、アメリカの小切手制度の不合理さも指摘されていました。
こういうのをあると、アメリカが情緒的な問題より、実利的・合理的な理屈のほうが必ず優先される、となるかどうかはかなり疑わしいと思います。
とはいえ、スカルズ・アンリミテッドのような会社が生まれてくることが、多様性という観点からも望ましいことは間違いありません。日本としては是非学びたいところだという主張には、私も異論がありません。
●子供を否定しないで肯定すると…コロンビア大の天才田上大喜やベンチャー企業の社長になる?
2018/08/22:田上大喜さんは、コロンビア大学への進学が決まっている秀才です。
蚊に関する研究をしていて、一生に一度しか交尾しないとされていた蚊に、人の足を嗅がせると複数回交尾することを発見するなど、重要な発見もしているそうです。
この田上大喜さんについて、
はてなブックマーク - 自宅で4000匹の蚊を飼育し世界的大発見した18歳の天才少年、秋からコロンビア大へ #マツコの知らない世界 - Togetterで以下のようなコメントが人気になっていました。
kajuido こうやって天才は生まれるのかもしれないけどこれを許容できる家族すごい/自分には出来ない
彼は自宅で4000匹の蚊を飼育しているんだそうです。両親が実際にどのような対応をしたのかはわからないのですけど、普通の親は「そんなことはやめなさい」と否定するだろうなと思ったので、このページに追加しました。
なお、彼は海外育ちだったみたいですね。
wdnsdy この子はシカゴ生まれでオーストラリア、シンガポールを経て中学生の時に日本へ、という来歴なので「天才が日本で生まれても結局海外に取られる」って認識の人は完全に間違ってるよ
協調性やルールを守ること、親に従うことを重視される日本的なしつけでは才能を潰されたのでは?と思うので、海外育ちというのは納得できるところ。
また、いろいろな国に住んでいるところを見ると、親も優秀だったのではないかと予想されます。「子供を否定しないで肯定すると天才になる?」といった見出しをつけたのですけど、これは微妙なところ。残念なことに、結局、遺伝子の組み合わせがこうした才能を決める最も重要なところであるためです。凡才の子をしつけで天才にすることはできません。
ただし、強調しておきたいのは、しつけで才能を潰すことはいくらでもできるということ。現在は子供の才能を潰している家庭が多いであろうと予想されますので、子供を否定して潰さないように心がけるだけでも効果は大きいのではないかと思われます。
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