【クイズ】ミジンコは普段メスしか生まないそうです。では、子供を生むときは、どのようにして生むのでしょう?
(1)オスがいなくても、メスだけで交尾をせずに子供を生むことができる。
(2)普段は全員メスだが、繁殖シーズンのみ大きい体を持つメスがオスになり、普通に交尾をして子供を生む。
(3)ミジンコはほとんどメスしかいないものの、近縁種との交尾が可能なので問題なく繁殖できる。
●そもそもミジンコとは?カイミジンコなどをミジンコと言う場合も
2015/4/12:いつものように答えが目に入らないようにするために、いろいろと答えと関係ない話を入れていきます。
ミジンコ - Wikipedia(最終更新 2015年4月8日 (水) 00:46)では、「ミジンコ(微塵子、水蚤)は、水中でプランクトンとして生活する、微小な甲殻類である」とまず説明。さらに、ミジンコというとき、以下の4種類を指す…とされていました。
1.鰓脚綱枝角目(ミジンコ目)のもの
2.貝形虫亜綱ミオドコーパ目のもの:カイミジンコ
3.カイアシ亜綱のもの:ケンミジンコ
4.枝角目(ミジンコ目)ミジンコ科の1種
Wikipediaの項目での説明は、「4.枝角目(ミジンコ目)ミジンコ科の1種」について扱うとされていました。私が元にした記事では細かい説明ありませんでしたが、やはり「4.枝角目(ミジンコ目)ミジンコ科の1種」を指しているものと思われます。この特徴としては、以下のような説明がありました。
<中型種で体長1.5-3.5mm。体は頭部を除き二枚貝のような背甲に覆われ、横から見るとひよこのような形をしている。背甲の下に卵を抱えて孵化まで保育する。
頭部にははっきりした吻があり、その下にある第1触角は吻端に達しない。体を覆う甲は広卵形で、後方の縁には細かな棘が並ぶ。後端にある棘状突起は甲羅の長さの4分の1以下、時にはないこともある>
●ミジンコの目はいくつ?で…知りたくなかったショッキングな事実判明
Wikipediaでショックだったのは、ミジンコの目に関する話。<ミジンコ目全体の特徴でもあるが、ミジンコに見られる大きな眼は、横から見ると左右あるように思えるが、実際は一つ目である。
正面から見ると一つ目のお化けのように見える>とのことです。怖いです。意外に怖いです、ミジンコ。
怖い話ではない驚く話としては、実はヒトよりも遺伝子が多いという話。"東京薬科大学やアメリカインディアナ州立大学などの研究によれば、ミジンコの遺伝子は3万1000個以上にのぼり、ヒトよりも8000個も多い"そうです。しかも、人間より多いどころではありません。
<ミジンコはDNAのサイズは約2億塩基対と小さいのに、タンパク質を作る遺伝子は少なくとも約3万900個と、
これまでゲノムが解読された動物の中で最も多いことが判明している>とされていました。つまり、ミジンコが世界一みたいですね。意外にミジンコはすごいです。
●「敵の匂い」がしたら「とげ」や「ヘルメット」を作って変身
実はあまりおもしろいと思わなかった話なんですけど、クイズに使った記事の後半記事、
生き物に学ぶ、オドロキの「性」と「サバイバル術」(後編) | マイナビニュース(林公代 [2015/03/16])からも少し。前半だけおもしろかったんですよね。
<「ミジンコの場合、天敵の匂いがすると形を変えたミジンコが産まれてきます。その形は防御形態と呼ばれ、ミジンコの種類や天敵によって異なりますが、頭をまるで『へルメット』のようにとんがった形にしたり、後頭部に『とげ』を作ったりして、敵に食べられにくい形を作ります」と井口研究室のミジンコ博士こと宮川一志さんが教えてくれます。
実際に、宮川さんにとげをつくるミジンコの動画を見せて頂きました。天敵であるフサカの幼虫はミジンコをいったん飲み込んだかに見えましたが、とげがひっかかって、はき出してしまいます。とげの本数が多いほど飲み込まれにくくなることが実験からわかったそうです>
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【クイズ】ミジンコは普段メスしか生まないそうです。では、子供を生むときは、どのようにして生むのでしょう?
(1)オスがいなくても、メスだけで交尾をせずに子供を生むことができる。
(2)普段は全員メスだが、繁殖シーズンのみ大きい体を持つメスがオスになり、普通に交尾をして子供を生む。
(3)ミジンコはほとんどメスしかいないものの、近縁種との交尾が可能なので問題なく繁殖できる。
正解は「(1)オスがいなくても、メスだけで交尾をせずに子供を生むことができる」でした。なお、(3)は最初、「(3)無性生殖である体細胞分裂で増えていき、発生した新個体は完全に親と同じ遺伝情報を持つクローンである」という選択肢を作っていました。これは過去に書いた
フナはクローンだらけをヒントにしたものです。
ただ、Wikipedia見ていると、この選択肢だと正解に近いところがあったので急遽変更。元記事
生き物に学ぶ、オドロキの「性」と「サバイバル術」(前編) | マイナビニュース 林公代([2015/03/12])では以下のようにクローンの話をしていなかったので、すっかり勘違いしていました。
<自然科学研究機構・基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)に環境生物学の第一人者である井口泰泉(たいせん)教授をたずね、生き物の「性」や「サバイバル」について伺いました。(中略)
人間界には男と女が存在します。男と女がいなければ、子どもは生まれない…これ、生物界の常識と思っていませんか? ところがメスがメスだけを生む生き物がいるのです。
「ミジンコは通常、メスしかいません(中略)」と井口教授は笑います。ミジンコはエビや蟹の仲間の甲殻類で、川や湖沼、田圃にいる体長1~5ミリの小さな生き物です。交尾をしない(単為生殖)で3日に一回、30匹ほどの卵を産む。親は生まれた卵を背中に背負って育て、卵が孵化すると水中に放出します。生まれるのはメスばかりで孵化後約1週間で親になり、また卵を産む。環境がいいと、ミジンコは爆発的に増えていくそう。どの過程にもオスは関わっていないのです。
「アブラムシも同じようにメスだけで増えていきます。一方、オスがオスを生む生き物はいません(中略)」(井口教授)>
●オスが全くいらないというわけではない…オスが必要なときもある
ただ、「ミジンコは普段メスしか生まない」という書き方にしたように、オスが必要なときもあるんですね。「環境が悪くなったときがオスの出番です」とのこと。例えば、餌である藻類が不足したり、日の長さが短くなったり、水温が下がったりすると、オスが生まれるようになるというのです。そして、オスの役目はこの次の段階にあります。
「オスのミジンコはメスと交尾して『耐久卵』を生みます。この耐久卵は乾燥に強く、たとえば20年間、水を与えずに机においておいても、再び水を与えればメスが二匹産まれます。ミジンコが自然に生み出した『生き残るための戦略』なのです」
<井口教授によると、ミジンコがこの戦略を使うのは、たとえば田んぼの稲刈り時だそう。「田植え時期には水があるし、餌である藻もあります。でも秋の稲刈りの頃には田んぼの水はなくなっています。ミジンコにとって『環境の悪化』です。そこでミジンコはオスを生み、耐久卵を作り、水が無く温度が低い冬を生き延びるわけです。そして春になり、再び田んぼに水がはられると、耐久卵からメスが生まれてくるのです」。そして生まれたメスはまたメスを次々に産む、という通常サイクルに戻るそうです>
そして、オスになるには、スイッチが必要。「ミジンコの卵が発生する時、幼若ホルモンが作用すると、『オスになる遺伝子』のスイッチが入ります。すると産まれるミジンコはオスばかりになるのです」と説明されていました。
<ミジンコは人間と違い、メスもオスも同じ遺伝子を持っています。スイッチが入らなければメスしか産まれません。しかし、日のあたる長さが短くなったりして環境が悪化すると、ミジンコの体内で幼若ホルモンが作られ、卵に働いて「オスになるスイッチ」を押す。するとオスが産まれることが、井口教授らの実験により確認されています>
こういった説明がWikipediaだと以下のようになっていて、クローンに関しても触れられていたのです。
<ミジンコには、自分とおなじクローンしか産まない単為生殖期と、交配して子孫を残す有性生殖期がある。一般的に、通常(環境の良いとき)はメスを産み、生存危機が迫ったときにだけオスを産んで交配するといわれている。また、エサや水温、日照時間の変化により、休眠卵とよばれる卵を作り、有性生殖期には雌雄による受精卵を作ることもある。
なお、日本に生息するミジンコは、
北米から渡った4固体のメスに由来するものであり、純粋に単為生殖で繁殖したクローンであり、新たな固体の流入が無い限りは、将来的に絶滅する可能性も示唆される>
●意外にメスとオスの境目は曖昧…温度で性別が決まるワニやカメも
以前もどこかで書きましたが、オスになったりメスになったり、条件によって生まれてくる性別が異なる動物は他にもいます。記事では、ワニやカメの話が出ていました。
<井口教授によると「温度で性が決まる動物もいます」とのこと! 「たとえばワニは卵の孵卵温度がだいたい33.5度ぐらいだとオスになり、30度ぐらいだとメスになります。温度が高いとオスになるのです。でもカメは反対で、温度が低いときにオスになります」>
温度でオスかメスかが決まったり、ミジンコのように環境によって、オスになる遺伝子のスイッチが入ったりするなら、人間でも同様のことが起こり得るか…というと、もちろん「起こりません(笑)」とされていました。
「ヒトの場合はオスの遺伝子とメスの遺伝子が違いますよね。ヒトはXとYの性染色体をもっていて、XXならメスになり、XYならオスになる。つまりY染色体がオスを作ります。メスにはY染色体はないからオスになれない。それがヒトのようなほ乳類の性の決定のしかたです」
<一方、ミジンコやワニは性染色体を持たない。ミジンコの遺伝子はメスもオスも同じで、「オスのスイッチ」が入るかどうかで、性が決まるというわけです>
以前、人間も理論上女性だけで繁殖可能だという話を聞いたことがあるんですが、それはさすがに違いますよね。今軽く検索しましたが、それらしい話はありませんでした。ただ、前述までの話でも十分驚きだと思います。おもしろいですね。
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