●予習は禁止!王道の勉強法否定の日能研 なぜ予習はダメなのか?
2015/4/25:
東大生が小学生時代に通っていた学習塾ランキング 公文式,日能研,サピックスなどで調べていたときに、学習塾の日能研の方針がおもしろいなと思ったんですよね。予習というのは王道の勉強法だと思うのですけど、何と日能研はバッサリ否定してしまっているのです。これは珍しいと思いました。
日能研 - Wikipediaでは、<株式会社日能研(にちのうけん)は、神奈川県横浜市港北区新横浜に本部を置く進学塾・予備校である。主な業務は小学生を対象とした中学受験学習指導>といった説明の他、「授業スタイル」という項目もあり、予習をさせない…という独特の方針とその理由についても説明していました。
<予習は奨励されない。理由は
・授業中の集中力を増す
・新しい知識を得る喜びを得させ、学習意欲を増す
・効率的な学習になることを防ぐ
・勘違い・思い込みをふせぐ
等である。授業は生徒との「対話」を重視する。一方通行的な授業では思考力・運用力が養われないからである。また復習を重視している。宿題の量は教室により異なるが、基本的には少量で自学自習が奨励されている。また、6年生後期になるとテキストの一部が予習として出されるクラスもある>
おかしなやり方で寄り道するより、効率的なやり方をしましょうという方針のようです。日能研菊名校出身の高木 幹夫さんと日能研が共著という形で書いた
予習という病 (講談社現代新書)
( (著), 日能研 (著) )という本も出ていました。ただ、この本は5つ星のうち 2.7とかなり悪い評価だったんですよね…。とりあえず、以下は良い評価のレビューです。
投稿者 清高 投稿日 2010/4/20
1.内容
日本の教育は、予習をして、それに基づいて先生が知識を伝授するという方法が主流だった。競争圧力が高かった時はそれなりに機能していたと思う。しかし、少子化で大学入試が容易になると、機能しないのではないだろうか?一方、PISAの結果を見ると、応用力がない日本の子どもの姿が明らかになった。このことからすると、知識を伝授するという、いわば「予習」型の教育ではダメなのではないだろうか?そこで、著者自身が携わっている日能研のメソッドを紹介しつつ、知識がなくても考えられるような教育法を探求すべきである。以上をメインテーマ(あくまでレビュアーの読解)としつつ、日本の学校教育を論じている。
2.評価
著者の示す教育の方向性は、大いにありうるとおもうので星5つを基準とする。しかし、題名がよくない。いろいろな知識の組み合わせが大事といえないわけではなく、著者が否定する「予習」はそれなりにいいのではないか?著者のような「予習」概念の使い方は、勉強を進める上でも、論旨をたどるのにも、有害に感じられる。以上の点で星1つ減らして、星4つ。
もう少し日能研について知りたいと思い検索して出た
どうする塾選び 繰り返し学習の日能研、予習の四谷大塚 | 日経DUALという記事では、予習禁止とは違う点を特徴だとしていました。日能研は同じ範囲の単元をくり返すスパイラル方式も特徴だといいます。
<日能研では小3~6の学びを5つのステージに分けている。3年生はステージⅠ、4年生の中盤までがステージⅡ、5年生の中盤までがステージⅢ、6年生前期までがステージⅣ、6年生後期が合格力を「鍛える」ステージⅤだ。各ステージを通して、少しずつレベルを変え、何度も同じ範囲の単元をくり返すスパイラル方式がカリキュラムのコンセプトだ>
●予習非推奨の日能研と全くの正反対? 予習シリーズの四谷大塚
前述の日経DUALの記事の<どうする塾選び 繰り返し学習の日能研、予習の四谷大塚>タイトルを見てわかるように、いっしょに名前が出ているのは「予習の四谷大塚」というものでした。この組み合わせでは日経DUALも、日能研での予習禁止という話はしづらかったかもしれません。
で、この四谷大塚についての話も読もうと思ったんですが、「無料会員登録すると続きをご覧いただけます」になっていたので面倒になってやめました。代わりに検索してオフィシャルサイトから予習絡みのところを。どうもそういう名前のシリーズがあるみたいですね。
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中学受験の四谷大塚|ベストセラー教材 予習シリーズ<予習シリーズの特徴
「予習シリーズ」の学習範囲は、一週間単位で一区切りとなっています。そのため、今週自分がどこまで学べばいいのかがハッキリとわかり、目標も立てやすくなります。また、一週間で学び切る学習サイクルが身につくため、ダラダラと机に向かうこともなくなります>
「予習シリーズ」という名前だからと言って復習しないわけではなく、"カリキュラムは5週に一度「総合」の回が設けられ、それまでに学んだ前4週分の復習をします"。さらに、"学習内容を繰り返すことで、知識を確実に定着させます"、"一つの分野を段階的に学習することにより、学習内容を振り返りながら、基本の理解と定着を図り応用力を身につけます"といった説明がありました。
これを読むと、日能研の特徴だった繰り返しは、四谷大塚についてもある程度言える模様。というか、ここらへんを読んでみると、「予習」というシリーズ名であるだけで、「予習」という勉強法そのものの優位性は全然主張されていませんね。ここらへんの話をもっと知りたかったんですけど…。
●予習したら逆に怒られる!日能研の独特な方針を批判する人も…
塾の予習は本当に不要?(その2)|塾ソムリエ西村則康(2012年7月16日 13:01)さんによると、"日能研は予習が禁止されている"だけではありません。"予習をしていった生徒が叱られたという話をあちこちで聞"くとのこと。すごいですね!
また、今回話の出ていないサピックスについても、"毎週授業始めにテキストを渡されますから、予習は現実的に不可能"だとしていました。一方、予習シリーズの四谷大塚については、「一部予習が課題になっているようです」といった程度。やはり言うほど予習は重視されていないのかもしれません。
なお、この話は「塾の予習は本当に不要?」というタイトルでわかるように、作者の西村則康さんは予習禁止に批判的です。「経験が少ない小学生が、授業の限られた説明だけで知識のつながりを頭の中に構築するのは無理だ」という講師の声を載せていました。いろいろな考え方があるものですね。
●日本と大学とは違う!イギリスの大学は予習重視?予習軽視?
個人的には予習なんて嫌でしてませんでしたので、予習がいらない方がいいなと思いました。しかし、よくよく考えてみると、私は復習も嫌いでした。単に勉強が嫌いだった…というだけですわ。ただ、これらは経験的なもので全く意味がありません。上記の塾の話の方がマシですが、意見が分かれているようにこれもしょせん経験の延長線上のものです。
で、過去に学術的な研究がなかったかな?とブログ内を検索しましたが、特に見つかりませんでした。専門家の主張って実は科学的根拠とならないので、研究があれば一番なんですけどね。とりあえず、ブログ内検索出でてきた予習絡みの話では、、
イギリスの大学は留学生をファンにするがヒットしました。
ここであったのは、日本の大学では、予習はあまり重視されず、授業を通じて知識を身につけるという考え方だよという話。一方、イギリスの大学では、知識の習得は「予習」で済ませ、セミナーには、その知識を自分の確固たる主張にまで練り上げるための場だよという話です。
ただ、これもある方針の一つであり、学術的な裏付けがあるわけではありません。また、大学での話ですし、今回やってきた話とはかなり内容も違うものでした。下手に紹介すると混乱させただけだったでしょうか?
最後に余計なことを書いて終わり方に困ることに…。うーん、きちんとした裏付けがない以上、各社の説明を見て説得力を感じるもの、感性の合うものを選ぶ…くらいでいいんじゃないでしょうか。適当なこと書いているようですが、実際に「みんなちがって、みんないい」と思っていますので、予習重視も禁止も両方特徴としておもしろいと思います。
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