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日本の就活ウェブテストで不正横行 カンニングや替え玉など


 ウェブテストに関する話をまとめ。<日本の就活ウェブテストで不正横行 カンニングや替え玉など>、<体育会系理論?「企業は黙認」「協力プレーを見ている」と正当化>、<ウェブテストに切り替えた途端、高得点続出!明らかに不正がある>、<ウェブテストの「替え玉受検」でついに逮捕者!学生も書類送検>などをまとめています。

冒頭に追記
2022/12/01追記:
●ウェブテストの「替え玉受検」でついに逮捕者!学生も書類送検 【NEW】


●ウェブテストの「替え玉受検」でついに逮捕者!学生も書類送検

2022/12/01追記:就活のウェブテスト不正の話はちょっとマイナーな話題のつもりで書いていたのですが、逮捕者が出たことで全国ニュースでも報じられるビッグニュースとなりました。就活生になりすまし「WEBテスト」受検容疑 関西電力社員を逮捕:朝日新聞デジタル(大山稜、御船紗子2022年11月22日 7時46分)などの記事が出ています。

 逮捕されたのは、28歳の男性。会社の採用試験で使われるWEBテストで受検者の依頼を受けて「替え玉受検」をしたとして、警視庁は私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで逮捕しました。同庁は容疑者がツイッター上で「WEBテスト代行」をうたって全国の就活生約300人になりすましてテストを受け、報酬として計約400万円を得たとみています。

 不正は4000件と報じているところもあり数が全然違うように感じられますが、おそらく通常依頼者はひとつではなく、複数の依頼を行っているのでしょう。今回の逮捕案件で共犯容疑で書類送検された学生の場合、23社分のWEBテストの代行を計約10万円で依頼していました。

 捜査関係者によると、容疑者は関西電力社員。ツイッター上で京都大院卒という学歴をアピールして依頼者を募集していたといいます。容疑者が代行して受検したWEBテストは、エントリー先の東京都内のクレジットカード会社から受け取ったIDとパスワードでログインすれば、場所は問わず受検できる仕組みで、身分証などを使った本人確認は求められなかったとそうです。やはり何らかの対策が必要でしょうね。


●日本の就活ウェブテストで不正横行 カンニングや替え玉など

2021/07/27:新型コロナウイルス問題の影響もあるのか、選考のオンライン化でウェブテストを導入する企業は増えているとのこと。ただ、企業の選考で筆記試験や適性検査のウェブテストを受ける際、カンニングや替え玉などの不正をしたことがある学生が1割近くに上ることが、就職情報会社ディスコの調査でわかったそうです。

 不正により、テストの順位が最大で10%分不当に下がる可能性があるとを考えると、1割はかなり多い数字。また、飽くまで自己申告での結果であることに注意。たとえ匿名調査でも都合の悪い回答は控えようという心理が働くために、実態はもっと多いかもしれません。真面目な国民性と言われる日本人ですが、かなり不正が多そうな感じです。

 2021年7月に1200人から回答を得たこの調査では、不正の経験があるかという問い(複数回答)に「自分の受けた企業で経験がある」と答えた学生は8.4%、「友人などの試験を手伝った」は9.3%とほぼ同じ数字でした。また、「周りが不正をしたのを知っている」と答えた人も30.2%に上ったそうです。


●10年前からすでに「東大生代行」のウェブテスト替え玉サービス

 新型コロナウイルス問題の前の記事であり、新しいものはとりあえず叩くという心理が働いた可能性がありますが、10年ほどの前の2011年01月22日には、就活ウェブテスト意味あるのか  「東大生代行」サービスが出現: J-CAST ニュースという記事も出ていました。冒頭を見ると不正があることを踏まえて、「なぜこんなテストをするのか」としています。

<就活中の学生らが自宅でも受験できる各企業のウェブテストに対し、「東大生の代行」をうたったネットサービスができて、物議を醸している。このほかにも替え玉受験のケースが報告されているが、なぜこんなテストをするのか>
<「東大生の代行」サイトでは、いくつもの有名企業に内定した現役東大生が1件当たり1律に1万円でテスト代行を請け負うとうたっている。内定者からという感謝の声もいくつか掲げられており、代行実績は1000人以上などと書いてある>
<朝日新聞に2010年3月8日に載った投書では、東京都内の大学生(22)が、大学のパソコン室で1台のパソコン画面を数人が取り囲み、受験者を手伝う光景は珍しくないと訴えた。数学は理系の学生に、英語は留学経験者に、という分業ができているという。また、読売新聞の09年3月30日付投書でも、都内の大学生(21)が、「計算問題が得意な友人は知人に替え玉受験を頼まれたと話していた。これでは正直者はバカを見かねない」としている>


●ウェブテストは足切りに使いやすい…学歴フィルターの可能性も

 記事によると、10年前の時点で、<このところ、各企業の新卒採用では、エントリーシート記入のほかに、数学・語学力や性格などをみるウェブテストを行うところが増えている。テストセンターや各企業が会場となる場合もあるが、自宅などでできるテストも多い>としていました。となると、新型コロナウイルスがなくても増えていた感じですね。

 記事が問題にしたなぜ採用しているか?ですが、ある大手建設会社では、広報担当者が替え玉受験の可能性は認識しているとしたうえで、不正なことをすれば、面接で見抜くことができるし、ウェブテストだけで評価はせず、多面的に人物を見る1つの指標にしているという説明。私もこの答えは想定していました。コスト削減のため、最初の足切りみたいな使い方が向いていると思います。

 記事では、「替え玉の例は多いと思いますよ。むしろ、テストに協力してくれるいい友人がいるかどうかを企業が見ているのではないか」という皮肉な見方も紹介。私が書いたのと似た感じで、企業が大量の志願者を切る口実に使っているのではないか、コストを安くするための苦肉の策ではないかという憶測もあるそうです。

 コメント欄も見てみると、テスト内容ではなく、大学名での足切り(=学歴フフィルター)の口実ではないかというものがありました。要するに実際にはテストの点数は見ておらず、大学名で切っているということですね。<大学ランクが低いのにweb試験の成績だけいい奴とか、不正可能性の高い奴も全自動でマークできて便利>というコメントもありました。


●体育会系理論?「企業は黙認」「協力プレーを見ている」と正当化

2022/09/11追記:最初のときに読んだ記事では、企業側も就活生のウェブテストでの不正は想定している感じでした。ところが、そうではないかもしれない…というタイトルの記事を発見。ウェブテスト、不正の実態 開き直る就活生に戸惑う人事: 日本経済新聞(2021年8月25日)という記事が出ていたんですよ…。

 ある球技系サークルでは、テストが得意な部員による替え玉受検を実施。これは、私がよく書いている「健全な精神は健全な肉体に宿る」は大嘘で、スポーツをやっている人には普通に悪い人がたくさんいる…という話でもあります。後述するように「協力プレー」という正当化もあり、ここにも体育会系的な価値観を感じました。

 記事では、「2回ほど友人のテストを代わりに受けた」という早稲田大学4年の男子学生が登場。早稲田大学ってどうもこういう悪い話題が多いですね。この学生は最初のときにあった「むしろ、テストに協力してくれるいい友人がいるかどうかを企業が見ているのではないか」という理論で、真面目に不正を正当化していました。

<この学生は代行受検は良くないことだと理解しているというが「企業側は不正を黙認している」と主張する。「人事が厳しく取り締まらないのは、協力してくれる友人を持っているか人脈を試しているからだ」とも話す。
 複数の学生に話を聞いたところ、企業が人脈を評価するために不正を野放しにしているという言い訳をする学生は少なくなかった。銀行から内定を獲得した男子学生は「一人で解いている人は他人を頼る努力をしていないのでは」と話し、「協力プレー」が当然だとする風潮もあることがうかがえた>


●ウェブテストに切り替えた途端、高得点続出!明らかに不正がある

 不正が横行している様子は、以下のような学生らの証言でも見られます。また、企業側でも不正多発横行がわかる話が登場。新型コロナウイルス問題の影響を受けて2022年卒採用から自宅受検に限定したところ、会場での受検も認めていた21年卒と比較して「高得点者が異常に多い」結果となったそうです。わかりやすいですね。

<「ネット上で出品している『解答集』を1000円で購入した」(金融機関内定の女子学生)、「友人とパソコンの画面を共有して一緒に受検した」(家電メーカー内定の男子学生)など、様々な学生が実態を告白した。取材では不正が企業に見破られたという学生は一人もいなかった>

 前述のウェブテストを実施しているある企業は今後、会場を利用したテスト形式に戻す予定であり、学生が主張するように不正を認めているわけではなさげ。「企業は人脈を確かめている」と考える学生がいることを伝えると、担当者は「そんな言い訳があるのか」と驚いた様子だったそうです。

 最初のときに日本は誠実な国民性なのに…といったことを書きましたが、全然そうではなさげですね。不正だらけの政党が若い人にむしろ人気なことや、中国の支社に行って本社からの監視が弱くなったのをいいことに悪いことをしまくり現地の中国人に呆れられていた日本人上司の話も思い出しました。

 一方、当然予想できるウェブテストでの不正に対して対策を考えていない、おめでたすぎな企業側にも驚かざるを得ないですね。企業の採用担当者の能力についても、低いのではないか?と疑がいたくなります。どっちを見ても「日本は大丈夫なのか?」と心配になってくる話でした。


●カンニングのウェブテスト不正対策にウェブカメラ監視やAI検知

2022/09/25追記:前回、学生の不正に呆れるとともに企業側の無策にも呆れた…といった話を書きました。ただ、もちろん不正対策を考えているところもあります。前回の日経新聞記事によると、開発元のリクルートマネジメントソリューションズは、会場テストを推奨しつつ、ウェブテストでも対策を行っているとしていました。

<園田友樹HRアセスメントソリューション統括部長はWEBテスティングについて「替え玉や解答集を使った不正の検知は難しい」と語る。導入企業には不正のリスクがあると説明し、(引用者注:会場で受検するタイプの)テストセンターの利用を推奨している。
 もちろん不正を傍観しているのではない。ネット上に出品されている解答集を確認し、定期的に問題を入れ替えている。7月にはウェブカメラを使って受検の様子を監督するオプションを発売した。受検者のPCにウェブカメラが付いているか、受検者が外付けのカメラを持っていることが前提になる>

 また、人材コンサルティングのヒューマネージは、学生の不審な行動を人工知能(AI)が検知するウェブテスト「TG-WEB eye」を開発。テスト前にも「不自然な動きをすればAIが不正を疑う可能性がある」との注意事項を案内し、不正行為そのものを抑止しようともしているとしていました。


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