外国人による日本人差別の話も過去にやっているんですが、今回は「日本人による外国人差別」。名前が中国人名だとわかっていきなり来店拒否した「鮨 水谷」のケースと、ハーフがミス・ユニバースになって「日本人ではない」と批判されたケースを紹介しています。
2023/10/25:
一部見直し
●「空いています」のはずが中国人風の名前を聞いて一変
2015/4/27:まず、目についたのは、
差別? 予約拒否された外国人が憤るミシュラン寿司店の対応- 日刊ゲンダイ(2015年4月26日09時26分)という記事でした。
<2015年の「ミシュランガイド東京」で2つ星を獲得した銀座の「鮨 水谷」が、予約をしようとした外国人に差別的な対応をしたという。実際に店側とやりとりし、「がっかりした」と話すのは、在日30年の中国人ジャーナリスト・莫邦富氏だ。
今月8日、莫氏の秘書(日本人女性)が「水谷」に電話をし、5月12日に4人で訪れたいと伝えたところ、「空いています」との返事だった。ところが、連絡先や氏名を伝えると、「えっ、海外の方ですか?」と聞かれ、日本在住であることを伝えても、「日本人は同行しますか」「調整が必要です」の一点張り>
●「鮨 水谷」、食べログの評価では最高なんだけど…
私は普段ミシュランガイドの話もよく取り上げていますので、印象に残りました。海外観光客を意識しているミシュランガイドのお店が…というのは、余計痛いですね。ちなみに食べログの評価は以下。全国TOP50ですので、ものすごく評価が高いです。
●実は白人客ならお店に来ている! 中国人だけ断った「鮨 水谷」の言い分は?
「鮨 水谷」の常連客によると「金持ちの白人がしょっちゅう来て、大声でしゃべっている」ということで、中国人だけ差別しているのでしょうか? だとすれば、クズですね。とはいえ、「鮨 水谷」の言い分も聞かないといけません。以下のような説明でした。
「店の雰囲気づくりのため、海外の客と日本人客の比率を半々にしています。海外の客については予約をしたのに来ないなど、トラブルが多発したので、ホテルのコンシェルジュ、もしくはカード会社を通じた予約だけに限定しています」(莫邦富側の電話を受けた店の担当者)
うーん、言い訳としてはそこまでひどくないでしょうか。 ただし、そもそも海外の客と日本人客の区別する時点で差別かもしれません。莫邦富さんは「外国人客の困った事態があったのかもしれませんから、『水谷』さんの立場は理解します。(中略)そもそも外国人と日本人を分断する意識は差別としか言いようがありません」としていました。
●だから日本は外国人に勧められい国だ…親日外国人を敵に回す
皮肉なのは、差別的な対応をされた莫邦富さんが石川県や山梨県などのインバウンド(訪日外国人)誘致のアドバイザーの仕事もしているということ。日本への外国人誘致の仕事をしている人をよりによって差別。日本のお店を海外に勧めたくなくなる出来事です。
なお、ネットでは 「鮨 水谷」擁護が盛り上がっていました。ただ、なぜか中国人はドタキャンが多いから断って当然という話になっています。でも、「鮨 水谷」さんは中国人限定で断っていると言っていません。飽くまで海外の客との比率を半々にしているという説明でしたからね。
これ、ネットで言われていることが本当なら「鮨 水谷」さんが嘘を吐いたことにもなります。たぶんそうじゃなくて捏造しているのでしょう。水谷さん側はおそらく中国人だけを断ることがマズいことも理解されていたと思われますので、水谷さんを擁護するつもりが逆に追い込むことになっていますね。(この2段落、2015/4/28追記)
●中国人はドタキャンが多い…って本当か?日本人も予約トラブル
「鮨 水谷」の言い分に「海外の客については予約をしたのに来ない」という話がありました。これを聞いて、日本を代表する人もドタキャンしていたことがあったのを思い出しました。<出てくる!出てくる!ネット暴露 企業はどう対応するか?>(日経ビジネスオンライン 鶴野 充茂 2014年6月20日)という記事で読んだ話です。
<パリにある日本人経営の人気レストランでの話です。
全40席のうち30席を予約していた団体に対して、3日前に
店が電話確認をすると「すみませんが、今回は見送らせて頂きます」と告げられ、怒った店主が、「いやいや、すみませんじゃすまないです!」とそれが安倍総理一行だったことを暴露する内容をフェイスブックに投稿しました。>
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140619/267122/ 3日前ならドタキャンじゃないだろうという感想もありましたが、「全40席のうち30席」ですから貸し切りに近い状態でのキャンセル。その状態なら他のお客はほとんど断っていたということでしょうから、キツイですよ。しかも、お店側が確認する前に言ってあげなさいよ…という話。確認しなかったらさらに悪化していました。
●ハーフがミス・ユニバースになって「日本人ではない」と批判
おいおい差別の例は追加していきたいと思うんですが、1個だけだと足りないだろうと検索。
日本の「ハーフ」差別に外国メディアが批判 ミス・ユニバースの宮本エリアナさん問題(The Huffington Post 投稿日: 2015年04月03日 11時03分)の件は知らなかったので、驚きました。
記事によると、ミス・ユニバースの日本代表に選ばれた宮本エリアナさん(20)に対して、「日本人ではない」などと批判が集まっているとのこと。これはわかりやすい差別で、正真正銘のクズです。当然、差別だという批判が出ているのですが、記事では日本メディアではなく、「海外メディアが差別的と非難している」としていました。
海外生まれ海外育ちであっても、普通に日本人は日本人なわけですが、宮本エリアナさんは、日本生まれの日本育ち。日本人の母とアフリカ系アメリカ人の父を持つ、いわゆる「ハーフ」です。ソーシャルメディアでは、宮本さんの外見から日本代表となるにはふさわしくないという批判が集まったといいます。
わかりやすい差別と書いたものの、考えてみると、何で差別なの?と本気で感じる人も、日本ではかなりいるかもしれません。ワシントン・ポストは「日本以外の大多数の世界の基準で考えれば、宮本エリアナさんは完全な日本人だ」と書いていたとのこと。日本でこのような差別が起きるのは、日本がほぼ単一民族の国家であり、極端に外国人や帰化した人が少ない特殊な国という事情があります。
とはいえ、これは差別を正当化できるという意味ではないですよ。恥ずかしいことですので、日本を愛する気持ちがあるのなら改めてください。
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