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減塩食が健康に良いという幻想 効果なしどころか減塩でリスク大


2024/03/15:
一部見直し




●減塩は健康に良い派、まだまだ足りないと主張

2015/5/5:減塩食が健康に良いというというのは幻想である、みたいな主張が出てきました。ただ、とりあえず、減塩は健康に良い派の記事をひとつ見ておくことに。世の中の大部分はこの減塩派でしょう。むしろ減塩がまだまだ足りないという主張が一般的です。

減塩 もっと積極的に…来月から新「摂取基準」 : 健康ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)(2015年3月23日 読売新聞)
<健康のためにどのような食事をすべきか示す、厚生労働省の「食事摂取基準」が4月から新しくなる。
 2015年版では、体重管理を重視した食事が勧められるほか、望ましい食塩の摂取量が減り、減塩がさらに求められる。
 同基準は、健康増進や生活習慣病の予防のために、管理栄養士らが、給食の献立作り、健康診断の保健指導などで使う。5年に1度、見直される。
 高血圧予防のため、望ましいとされる食塩摂取量は改定のたびに減っているが、今回さらに減る。1日あたりの食塩相当量(18歳以上)は、男性で9グラムから8グラム未満に、女性で7・5グラムから7グラム未満と、10年版から削減。日本人の食塩摂取量(20歳以上)は、13年調査で、男性11・1グラム、女性9・4グラム。積極的な減塩が必要とされる。>

 今回非減塩派の話を紹介する記事減塩は本当に健康にいいか - WSJ(2015 年 3 月 26 日 17:09 JST 更新)でも、一般的な意見が載っていました。今回はそれらは省きますが、とりあえず、冒頭ではそういった一般的な見方が掲載されています。

<米国では健康への意識が高まるなか、塩分は悪者扱いを受けている。米疾病管理予防センター(CDCP)は減塩を「国家の優先課題」と言っている。同センターは塩分の摂(と)りすぎが血圧を上昇させ、心疾患や脳卒中をはじめとするさまざまな疾病のリスクを高めると警告してきた。>


●アメリカ人の塩分摂取量は世界的に見ても多くない

 さて、気になる減塩に懐疑的な意見の話を見てみましょう。”カリフォルニア大学デービス校栄養学部の非常勤講師デービッド・マッカロン氏は過剰な減塩がかえって健康問題を引き起こす可能性があると警告"しています。ただ、「実際のところ減塩することは不可能である」という話を、最初にマッカロン講師はしていました。

<実行可能でないというのは、社会政策が生物機能を打ち負かすことはできないからだ。塩分を欲しがるのはからだが必要としているためであり、食べ物のせいではない。からだの大事な器官にそれぞれ適した量の血流を維持するには特定の範囲の塩分量が必要だ。脳はいつ、どのくらいの量の塩分が必要かを知っている。
 脳が塩分欲求度を細かく管理しているという証拠は、政府援助を受けながら長年かけて世界中で実施された各種研究で明らかになっている。過去5年間に45カ国以上で約20万人を対象に実施された50を超える研究で、1日当たりの塩分摂取量は2800ミリグラム~5000ミリグラムまで幅があり、平均では3700ミリグラムとなることが分かった。これは現在の米国人の1日当たり平均摂取量とほぼ一致する。>

 体が適正な量をわかるという言い方は、正直、危ういと感じてしまいました。ただ、アメリカ人の塩分摂取量が多いわけでなく、海外の平均値から外れていないという指摘については興味深いですし、もっともな指摘だと思います。アメリカ人は塩分摂りまくりなイメージがありますからね。

 あと、「実行可能でない」という言い方はやっぱり不適切だと、投稿直線に読み直していて改めて思いました。うちのところの小見出しも、最初は「実際のところ減塩することは不可能である」にしていましたが、「アメリカ人の塩分摂取量は世界的に見ても多くない」に変更しています。


●塩分を少しずつ減らしていけば、消費者は薄味を好むようになる

 減塩賛成派は今回はもう紹介しないつもりでしたが、上の反論になりそうなものを一つ引用していおきましょう。

<からだが塩分を欲しているとの見方もある。しかし、減塩食の習慣をつけると、それまで食べていた食事が塩辛く感じるようになるという研究がある。米国の食品に含まれる塩分を少しずつ段階的に減らしていけば、消費者は薄味を好むようになるだろう。英国では2003年から減塩プログラムに取り組んでおり、8年間で国民の塩分摂取量が15%減り、高血圧や心臓発作、脳卒中の件数も減ったという実績がある。>

 お菓子の会社などが最も人が好む塩分濃度を研究し、人々の嗜好をコントロールし、塩漬け(?)にしていると陰謀論めいたことを主張する人もいます。ただ、マッカロン講師は、"からだの欲求に応じて塩分の摂取を促す脳の作用を無視して減塩食に慣れることが可能だという考えは今までに証明されたことはない"とも言っていました。

 また、英国の件に関しては、"国民の塩分摂取量は過去数十年間の研究で確立された通常の範囲内に収まっている"と説明。"換言すれば、脳の神経ネットワークが塩分摂取量を仕切っている状況に変わりない"という指摘です。でも、これは結局過剰な減塩でなくて、適正な減塩であれば病気を減らすのに効果があるという話に見えます。


●塩分は体に必要なものである 摂取不足には注意

 記事から一旦離れますが、そもそも「塩分は体に必要なもの」です。ここらへん皆さん忘れかけていると思いますので、とりあえず、そちらについても補足します。いつものように何気なくWikipedia見たら、かなり恐ろしいことが書いてありました。

摂取不足
<しかし、現在では、塩分の過剰摂取を恐れるあまり塩分を控えることが常識となってしまったため、極端な塩分の制限により塩分の不足が起こり、昏睡状態となって病院に運ばれる者や死亡する者も出ている命を取り留めても、慢性的に塩分が不足していた場合、血中のイオン濃度を低いレベルで一定範囲に保とうとするように体が変化してしまっているため、一般的な塩分の補給量ではすぐに塩分が排出されてしまうので、長期間にわたって塩分を大量摂取する治療を行わなければならなくなる
 また、上記ほどの塩分の不足でなくても、炎天下の運動の際等、汗をかいた際には水分だけでなく塩分も排出されるが、それにも拘らず水分だけを補給すると血中のイオン濃度が低くなる。体は血中のイオン濃度を一定範囲に保とうとさらに汗をかいたり排尿しようとしたりするため、さらに水分不足となり熱中症や痙攣を引き起こす場合もある。そのため、高温環境下で作業を行う鋳物工場などでは、作業員の塩分補給用に食塩が置かれている。>
(塩 - Wikipedia 最終更新 2015年3月3日 (火) 00:16より)


●塩分制限が安全ではない理由

 では、ウォール・ストリート・ジャーナルのマッカロン講師の話に戻りましょう。

<最近の研究で、減塩は多くの人に有害になりかねないことが分かった。塩分の摂取量が少なすぎると血流が弱まる。すると、からだを守ろうとするシステムが作動し、器官への血流を管理する血中ホルモン濃度が上昇する。不適切な塩分摂取量が長く続けば、上昇したホルモン濃度が循環器系の疾患を引き起こす場合がある。また、1日当たり2800ミリグラム未満の塩分しか摂らない人は、科学的に実証された健全な範囲内で塩分を摂取している人に比べて、循環器系疾患の発病や死亡リスクがはるかに高まることが、数多くの医療研究で分かっている。>

 「1日当たり2800ミリグラム未満の塩分」というのは、「米国人の1日当たり平均摂取量」である「3700ミリグラム」と比べるとどれくらいなのか計算すると、大体75%くらいですね。25%カットくらいなら、十分に実践できそうです。

 このことからも先ほどあった「減塩は実行可能でない」は、やはり不適当でしょう。リスクを生じるような減塩が実行可能な範囲にあるからこそ、極端な減塩推進がむしろ危険だと言えます。


●減塩は大半のアメリカ人にとっては危険

 マッカロン講師も"減塩で恩恵を受ける人もいる"と認めていました。ただし、"それは専門家と一緒に個別に判断されなければならない"というものです。減塩商品が世にあふれて、気軽にやりがちな減塩ですが、実は素人がやるには危険なものだというのです。

 なお、正常な人の減塩(どの程度かは不明)は、特にプラスの効果はないという研究も出ています。というか、そもそも正常なのですから、減塩をやる必要はないですよね。風邪を引いていない人が風邪薬を飲むようなものです。

<デンマークのコペンハーゲン大学の研究者たちと私は最近、減塩による血圧への影響を調べた167の実験の公表結果を分析した。その結果、血圧が正常である場合、減塩による目立った効果はないことが分かった。これは全国民を対象に米国が推進する減塩への取り組みに科学的根拠がないことを意味する。人口の65~70%の人々の血圧は正常で、減塩したところで恩恵はないからだ。>


●減塩は効果なしどころかリスク大

 最後にまとめ的な部分を引用します。

<塩分摂取量に関する過去35年間の米国の指針は、減塩にはリスクがほとんどないという考えにある程度基づいている。だが実際にはかなりのリスクがあり、大半の人の血圧には恩恵がないという生物学的根拠が研究で特定された。健康政策は科学とともに発展しなければならない。>

 いつも書いているように、こういうのは一つ違う説が出てきたらそれで決まりというものではありません。少しずつ合意を形成していくものです。ただ、過剰な塩分への攻撃や猫も杓子も減塩をといった主張には、違和感を覚えていましたので、反論が出てきたことは注目したいです。


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