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フォーバル大久保秀夫会長、モノを売らない・新規開拓禁止で成功


 フォーバル大久保秀夫会長の話。

●フォーバルとは?大久保秀夫とは?

 フォーバルのWikipediaを見ましたが、あっさりでした。
フォーバル - Wikipedia 最終更新 2014年10月4日 (土) 17:07

株式会社フォーバル(FORVAL Corporation)は、中小企業に対し、ビジネスフォン・OA機器・セキュリティーシステム・web作成サービス等の販売を行う企業。 代表取締役会長は大久保秀夫。

 大久保秀夫会長もあっさりで、しかも出典なし。
大久保秀夫 - Wikipedia 最終更新 2014年4月27日 (日) 16:47

大久保 秀夫(おおくぼ ひでお、1954年 - )は、株式会社フォーバルの創業者、社長(1980年 - )。東京都出身。東京商工会議所議員・新分野進出支援委員会副委員長。

國學院大學法学部卒業。 日本の伝統的大企業・外資のフルコミッション型営業会社を経て、双方の問題点を体感し、日本企業と外資企業の良いところを合わせた会社を作ることを理念に創業を決意する。

社員の独立支援など後進の起業家の育成にも積極的で、フォーバルの出身者により立ち上げられた企業や、元代理店であった企業、出資し上場した企業も少なくない。

文化支援にも積極的で、2007年までフォーバルスカラシップ・ストラディヴァリウス・コンクールを開催していた。

 略歴

・1980年に新日本工販株式会社(現・フォーバル)設立。
・1988年当時日本最速での上場(店頭公開・現JASDAQ)、社団法人関東ニュービジネス協議会から、第1回アントレプレナー大賞において優秀賞を受賞。
・2000年フォーバルテレコムが東京証券取引所マザーズに上場。
・2001年フォーバルクリエーティブ(現・インスパイアー)が大阪証券取引所ナスダック・ジャパン(現・ヘラクレス)に上場。
・2008年フォーバルクリエーティブをTSUZUKI新生ファンドに譲渡。
・2010年社長業を退きフォーバル会長に就任。会長業の傍らアジア(メコン地域)における高度人材の育成を応援する【公益財団法人CIESF】の理事長も務める。

 さらに日本東京会議所特別顧問、東京商工会議所の特別顧問に最年少の若さで就任。

●市場独占の日本電信電話公社(現NTT)の牙城を崩して急成長

 私が読んだのは、日経ビジネスオンラインの記事です。これがおもしろかったんですよ。
「モノを売らない」「新規開拓しない」営業で急成長:日経ビジネスオンライン 日経トップリーダー 2015年3月20日

大久保:通信ビジネスに携わっていた先輩に声を掛けられて、たまたまあるメーカーの電話機を販売する仕事を手伝っていました。その時まで、電話機は電電公社のものを使うものだと思っていたのですが、先輩に聞いたら「いや、2台目以降は自由だ」と言う。「でも、どこへ行っても電電公社の電話機ばかりですよね?」と聞き直しましたら、「それはみんなそうしなくちゃいけないと思い込んでいるからだ」と。

 お客さんの立場になれば、どのメーカーからでも自由に選べて、安い方がいいに決まっています。「よし、だったらやってやるぞ」という使命感に燃えて起業を決意しました。

(中略)1日50~60件回っても、会えるのはせいぜい1、2件。でも、会えればほとんど成約です。こんなに簡単な営業はないと思いました。

●ライバル会社を作ることに尽力

 大久保会長は、"起業後半年で東京商工リサーチから「業界1位」というハガキをもらいました"。もちろん「うれしかった」のですが、同時に「恐怖感も覚えました」とのこと。

 独占されているところにチャンスがあると言われており、上記のように当時は大成功でした。しかし、「これ以上目立つと潰されるんじゃないか」と危機感を持ったのです。

 で、おもしろかったのは、ここからです。大久保会長は、何とライバル会社を作ることに尽力し始めたのです。
大久保:自分だけが目立つのではなく、仲間づくりをしようと思ったんです。日本中に同じような会社ができれば「業界」になる。1社だけでは弱い存在ですが、業界として一丸になればそう簡単には潰されません。

 そのために、北海道から九州まで講演して回りました。自分はこんなに若くして起業し、こんなに早く1000万円の純利益が出た。皆さんも早くチャンスをつかんでください、と。そうしたら、地方の電気屋さんや不動産屋さんが興味を持ってくれて、あっという間に全国に似たような会社ができました。4年後にはついに、市場の5割を電電公社から奪うことができたのです。

 「業界をつくる」という「思い切った戦略」でしたが、社員にはなかなか理解してもらえなかったそうです。そりゃそうでしょうね。ライバル会社を作っている社長を喜ぶ社員はなかなかいません。


●モノを売ることや新規開拓を社員に禁止

 この後もおもしろい話が続きます。ライバル会社を増やしてしまったので、価格競争も激しくなりました。それでどうしたのか?と言うと、社員に「モノを一切売ってはいけない」とモノ売りを禁止してしまいます。さらに「新規開拓を一切するな」「既存のお客さんのところにしか行っちゃいかん」とも言いました。

 これも当然社員は嫌がります。ライバル会社づくり同様に自社の将来が心配になるというのもありますが、基本的に今やっていることと違うことをするというのは、社員は嫌がるものです。また、これは"スタートして2年目で20億円の赤字"ということで、数字としても極めて苦しいもので、到底うまく行きそうには見えませんでした。

 ただ、当然こういった戦略を取ったのには理由があります。
大久保:実は今、我が社は価格交渉で負けるということはほとんどありません。(引用者注:顧客に求められても、価格を下げないという意味か?)

 (中略)我が社にはお客さんに尽くして、尽くして、尽くし切る部隊があります。それは営業ではなく、契約顧客への経営コンサルティングをする部隊です。この部隊がお客さんとの窓口となって動きます。コンサルタントは定期的にお客様の元へ出向いてよろず相談を受けます。相談内容は何でもいいのです。いったん受けた相談はグループ会社の協力も得ながら解決していきます。(中略)

 この部隊を作る時に、我々はまず「中堅・中小企業の利益に貢献する」という理念を打ち出しました。10年後この日本において「フォーバルがいなければ困る」と言われるくらいまでブランド化しようと決意しました。(中略)

 21世紀の企業活動に情報通信機器は欠かせません。しかし、それを売ろうとしてモノで勝負していたら、規模の大きいところに必ず負けてしまいます。そうではなくて、それを超えた魂の部分で勝負する。価値観を共有できて、我々のやったことが本当の意味でお客さんの利益になれば、お客さんは必ず我が社の商品・サービスを使ってくれます。

 モノを売っているのに、付加価値は別の部分というのは、小売店でもありました。過去にやったでんかのヤマグチ山口勉「安売りをやめた」「2倍の価格で売れる」に考え方が似ていると思います。
さらば安売り! ウチは「量販店の2倍の価格」でテレビが売れる 山口 勉 2013年3月12日(火)

秘密は、徹底した顧客サービスにあります。テレビとレコーダーを買ってもらったらお客様の自宅まで届けて配線して設置してあげたり、電球1個の交換でもトンデ行ったりするのは当たり前。これは言ってみれば、家電の販売や修理など本業に含まれる「表のサービス」です。

 ヤマグチにはこれ以外に、言葉はあまり良くないのですが、「裏のサービス」があり、これに力を入れています。なぜなら、一般的な家電販売店にはまずできないことだからです。

 「裏サービス」の一例を挙げましょう。営業担当者がクルマで担当地域を巡回中、顔見知りのお客様を見かけました。声をかけると、「これから病院に行くのよ」という返事。「それなら、すぐそこですから乗っていってください」と担当者が機転を利かせて送ってあげる。これがヤマグチの「裏サービス」です。

 あるヤマグチの営業担当者は、毎週金曜日になると、馴染みのお客様のご自宅に出向きます。そのお客様は高齢の女性で、韓流ドラマが大好きなのです。しかし、最近のデジタル家電は操作が複雑で、なかなか録画方法を覚えられません。そこで、担当者がお客様の代わりに録画してあげているのです。

●新規開拓しなくて大丈夫なのか?

 新規開拓禁止に関しては以下のような説明でした。
 新規開拓を禁じたのは、本当にお客さんが満足してくれれば、ほかのお客さんを紹介してくれるはずだと思ったからです。紹介がないということは満足してもらっていない証拠です。新しいお客さんをどんどん開拓しても、既存のお客さんを満足させられないようだったら意味はないのです。

 2年目は大赤字という話でしたが、"最初のうちはお客さんも半信半疑"。"3年経っても5年経っても同じ姿勢を貫いていたら、「これは本物だぞ」と分かってくれ"たということで、長い目で見てやらないといけません。

 こういうやり方はトップが絶大な力を持っていなくてはできないでしょう。ワンマンタイプの創業者、あるいは創業者一族である必要があり、サラリーマンタイプだとキツイと思われます。私は親族経営もワンマンも嫌いですけど、損失を許容した長期的視野に立った経営は、他のタイプだと難しくなることは認めざるを得ません。


●新入社員には1年目仕事なし

 後半も長期的視野がいるというやり方。新入社員には1年目は仕事をさせず、先輩の仕事を見て学ばせるんだそうです。オン・ザ・ジョブ・トレーニングを全否定です。
新入社員は1年間仕事なし。先輩を見て学ばせます:日経ビジネスオンライン 日経トップリーダー 2015年4月6日(月)

――社員教育の方針は?

大久保:うちは基本的に1年目は仕事をさせません。「給料は出すから、黙って先輩のやることを見ていなさい」と言っています。マンツーマンで先輩の一挙手一投足を見せながら教育します。ただし、教えません。見せるだけです。先輩の行動、お客さんへの対応、クレーム処理の仕方、全部を見せる。

 新入社員に失敗を許容するやり方は他でもやっているところがあります、たとえば、三鷹光器がそうです。(三鷹光器のスペースシャトルのカメラ 精密に作らないから採用された)

 しかし、「仕事をさせない」まで徹底してやっているところは初めて聞きました。三鷹光器の場合もそうなんですが、このようなやり方はもちろんすごくお金がかかります。
――すごく思い切った投資ですね。

大久保:ですから、基本的に自学自習です。見て、自分で考えて、何かしたくなる、学びたくなる、そういう方向に仕向けるわけです。もちろん、誰を見るかでオオカミにもヒツジにもなりますから、付ける人間は選びます。いい先輩に付ければ、新人はどんどん感化されて成長していきます。

●営業に来た人を採用

 「参考にしましょう」ってのとはちょっと違う感じですが、他におもしろかったもの。
――会社の規模が小さいうちは、採用にも苦労されたのではありませんか。

大久保:はい。だから最初は、うちへ飛び込んできた営業マンをスカウトしました。今でもよく覚えています。私が営業から帰ってきて、「誰か来たか?」と事務の女性社員に尋ねると、「コピー機の営業マンが来た」と言うんです。名刺をもらったというので、すぐにその営業マンを呼び出したんです。彼に、「ノルマは何台なの?」と聞いたら「4台です」と言うので、「それを僕が全部買ってあげよう」という話をしました。「条件は何ですか?」と聞かれましたので、「君と一緒に欲しい」と。「えーっ、僕もですか?」って言って驚いていました。旅行会社の営業マンも引き抜きました。

 私が感動しない部分なのですっ飛ばしましたが、社員を家族のように大事にしない「家族主義」もフォーバルの特徴だそうです。上記の逸話のように採用された人は感動して一生懸命働きそうな気がしますので、関連性を感じました。


●大久保秀夫会長の著作

 大久保秀夫会長の著作を検索しましたら、「社長力」を高める8つの法則というものが出てきました。しかし、これあんまり評価高くありません。



 星4つが2人と、星3つが一つ。アマゾンでは低いと思います。以下は4点の二つ。
「社長力」を高める8つの法則

社長個人力だけでなく会社体力もつく
投稿者 大阪の営業研修会社社長 投稿日 2010/10/11

経営指針として参考になる、そして常に意識したい
事柄が山積みの本です。(略)

厳しい経営環境でも企業経営を乗り越えるヒント
投稿者 イーシン 投稿日 2011/5/7

(略)8つのポイントについて記載があり、どれも、共感を覚えました。
その中でも、やはり、「ビジョン」は、大きな鍵を握る。

そのビジョンと現在とのギャップを確認し、その差を埋めるため行動を取る。
「ビジョン」がなければ、何も始まらないように、「ビジョン」は企業経営の根幹だと改めて感じました。(略)

 一方、3点だったもの。
一般的?
投稿者 望 投稿日 2014/4/18

もう少し インパクトのある内容を期待していました。。

著者のお書きになった「決断」の 迫力が この本には 薄いように
思い 残念です・・・

経営の 根幹は 「一般的」になってしまうのかも知れませんね。

もう少し「違う視点」を期待していたものですから・・・・

 このレビュー見て思い出したのが、企業にとって採用応募者が多いことが悪で、少ない方が良い理由で使った記事。

 みんな新しい説を聞きたがるけど、本当は実績のある古い説の方が今でも通用する絶対的な法則なんだよという話でした。確か引用しなかったと思いましたけど、成功した社長は当たり前のことを当たり前にやるってよく言うでしょといったことも書かれていました。

 ただ、フォーバルの場合は前述のような内容でしたので、むしろインパクトある刺激的な話が聞けそうですけどね。インパクトないという感想は意外でした。


 関連
  ■でんかのヤマグチ山口勉「安売りをやめた」「2倍の価格で売れる」
  ■三鷹光器のスペースシャトルのカメラ 精密に作らないから採用された
  ■企業にとって採用応募者が多いことが悪で、少ない方が良い理由
  ■バッキンガム宮殿を救った日本の技術 給水管の赤錆・赤水を改善する日本システム企画の「NMRパイプテクター」の効果
  ■三菱重工開発の「どこでもドア」に非難 まるで中国のパクリのよう
  ■企業・会社・組織についての投稿まとめ

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