「お客様は神様です」という有名な言葉、実は誤解された解釈が広まっているそうです。語源とされる三波春夫さんの用法は、商店などの客を想定していなかったとのことでした。また、怒鳴らない静かなクレーマーという新種の悪質モンスタークレーマー出現の話も紹介しています。こちらの記事ではクレーマーが増えたのは、高齢者が原因ではないかと想像されていました。
2017/11/13:
●別の聞き取り調査でも高齢者クレーマーの存在浮き彫り
●悪質なクレームを受けない人の方がむしろ少ない?
●傷害、精神疾患、脅迫など、悪質なクレームの数々
2018/01/26:
●「土下座しろ!」「死ね」「ぶっ殺すぞ!」包丁を向ける…など
●尻や腰を触ったり、肉体関係を迫られたり…といったセクハラも
●従業員の意識改革の前に、企業・経営者の意識改革が必要
2021/01/06:
●うるさい子供をなんとかしろ!という高齢者客の方がうるさい…
●中高年クレーマー「クレームではなく若者のために教育してあげてる」
●「お客様は神様です」は解釈に誤解
2015/5/7:
「お客様は神様」は誤解されている! 増長する「悪質クレーマー」にネット猛反発(2015/4/25(土)12:00 キャリコネ)によると、クレーマーが増えている原因として、「お客様は神様です」という言葉が誤解されて広まっているからではないか見る人がいるそうです。
事実かどうかは別として、「お客様は神様なんだから何でもしろ!」はクレーマー客の常套句にもなっているとしていました。クレーマー自ら自分が「神様」だという図々しいことを主張するってことですね。
で、その本来の意味について。もともとこの言葉は、演歌歌手の故・三波春夫さんの発言として知られています。その三波さんの公式ウェブサイトによると、三波さんが言った「お客様」は、歌を楽しもうときちんと聴いてくれる観客のこと。「神前で歌うようなまっさらな気持ちで芸を披露する」という意味だったそうです。
そのため、サイトでは「商店や飲食店などのお客様のことではないのです」と指摘し、「大体クレーマーたるや、『お客様』と『様』を付けて呼んで貰えるような人たちではないと思います。サービスする側を見下すような人たちには、様は付かないでしょう」と批判していました。
ただ、クレーマーの話を別にすれば、サービス業などの側が心構えとして、「お客様は神様」という気持ちでやるというのは全く構わないと思いますけどね。誤解が広まったというのも、従業員の教育に効果的だったからだと思われます。
「日本は客を甘やかしすぎ」「過剰サービス」という声もありましたが、これは逆に日本のサービスの高さを示しています。これがなくなると、よくある「日本はすごい」系の話や「おもてなし」などの優位性は消失してしまいかねません。
●具体的なクレーマーの例
キャリコネでは具体的なクレーマーの例を挙げていました。ただし、ツイッター由来ですので、信頼性には注意が必要です。
「アイス買ったんだけど溶けたから返品する」
「この映画、怖くて微妙にしか見てないから返金ね」
「学生時代バイトで大量に無料クーポン券を持ってきた客が『割引券分を現金でよこせ!』ってレジで怒鳴られた時は絶句したよ」
「とあるラーメン店にて 客:勘定!私:(レジ計算後)1万2千円です。客:はぁ!? 高すぎだろぉ?半額にしろよ!」
(コンビニで)「声キモイからもう来ない」
●新種の悪質モンスタークレーマー出現!
クレーマー関係でストックしていた記事が他にありました。これは上記で見られるような悪質さとは異なる、新種の悪質クレーマーの話であり、驚くべきものでした。
ちなみにこの記事もちょうど「お客様は神様」という言葉を使っていました。
「お客様は神様」じゃない 猛威振るう反社会的消費者 2015/1/20 7:00 日本経済新聞 電子版 (日経ビジネス 宇賀神宰司、西雄大)
「数年前に比べ苦情電話の長時間化が進んでいる。激情型のクレーマーに当たるとベテランでも1時間は覚悟せざるを得ない」。ある電機メーカーのコールセンター社員はこう話す。
読者の中には「顧客とのやり取りを録音すれば悪質な電話は減るのではないか」と思う人もいるだろう。だが、それでも問題は解決しない。最近は、一切の暴言も怒鳴り声も出さず、淡々と担当者を追い詰める新種のクレーマーが出てきているからだ。(中略)
この会社では、高齢者による同様の“穏やかなクレーム”がここ数年、急増しているという。社内では「上司気取り型クレーム」「昔取ったきねづか型クレーム」などと呼ばれ、警戒されている。
●クレームが増えたのは団塊世代などの高齢者が原因?
こうしたクレームの原因として、多くの専門家がまず指摘しているのが、ネットの普及でした。「電話をしてまで言うほどじゃない」と思っていた苦情も気軽に送りつけられるようになったからとしています。格差社会の進展で、欲求不満のはけ口を企業に求める反社会的消費者が増えたため、との声も根強いです。
ただ、この説明は新しいメディア叩き的な俗論ではないかと感じさせます。そもそも上記で出ていたのは、「数年前に比べ苦情電話の長時間化が進んでいる」という「悪質な電話」でした。「電話をしてまで言うほどじゃない」の説明はおかしいです。
それより驚くべき指摘だったのが、取材した店員やコールセンター社員のほぼ全員が、言葉を濁しながら、口をそろえて指摘した理由の方。「孤独で元気過ぎる老人」が増えているからではないかという説明でした。
コールセンター専門誌を発行するリックテレコムが2014年に実施した調査では、企業に電話で問い合わせをする人の35.8%は60代以上で他の世代よりも圧倒的に多い。
もちろん、大半は正当な問い合わせだろう。が、日夜、店頭や電話で厄介な苦情に悩まされている社員たちからは「面倒なクレームを持ち込むのは圧倒的に男性高齢者、はっきり言えば団塊の世代」との声が上がる。
「時間はあるし、一昔前のお年寄りに比べ元気。一方で会社中心主義の人生を送ってきたため、女性に比べ地域に居場所はなく孤独でもある。彼らが持て余したエネルギーを最もぶつけやすいのは企業。特に逃げ場のない顧客相談窓口は格好の“標的”になる。実際、厄介なクレームは団塊が大量退職を始めた時期から一気に増えた」
大手メーカーのサポート担当者は、あくまで個人的意見と前置きしながら、こう力説する。
●悪質クレーマー=団塊の世代説は本当か?
世代間対立を煽る話は良くないんですが、おもしろかったのが下記のデータです。
【コールセンター利用者】
20代 11.8%
30代 16.0
40代 16.6
50代 19.8
60代 35.8
2014年4月 コールセンター白書2014 リックテレコム
これはモンスタークレーマーの割合ではないので、注意が必要です。ただ、なるほど高齢者の方が圧倒的にコールセンターを利用するのだな、とはわかるデータです。
●メールより電話の方がクレーム対応は楽?
先ほどのクレームですが、若い世代は電話以外も利用するという可能性があります。ただ、上記の内容の前にはこんな話がありました。
あるネット通販企業は創業以来、苦情受付先をメールに一本化してきた。「クレーム電話を受け続けるのは精神的負担が大きい。メールなら和らぐはず」と考えたからだ。だが蓋を開けると、顧客対応のストレスで体調を崩す社員は一向に減らない。分かったのが「人間は言葉であれ文章であれ、苦情を浴び続けると結局、病む」という事実だった。
「メールは電話より意思疎通が難しく、解決まで時間がかかる。いくら返信しても終わりが見えない現状に多くの社員が参ってしまった」。同社サポート部門の幹部はこう打ち明ける。
私はメールの方が対応が楽だと思っていたので、これは意外でした。とはいえ、前述のように電話対応が辛い、というのがこの記事の主なテーマでした。客商売は本当たいへんだなと思います。
(2017/11/13追記:…などと書いていましたが、そういや私も掲示板やメールフォームのコメントに疲弊して閉鎖したんでした。気持ちわかりますわ)
●別の聞き取り調査でも高齢者クレーマーの存在浮き彫り
2017/11/13:"悪質クレーム 流通業で働く人の7割が経験 初の実態調査"(NHKニュース 11月9日 21時28分)という記事を見て、どこに追記するか迷いました。新種ではないクレーマーの話だけど…と思って、この投稿を読み直すと、前半は普通のクレーマーの話でしたので問題ありませんでした。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171109/k10011218061000.html
また、消費者心理が専門でクレームの問題に詳しい関西大学社会学部の池内裕美教授が、企業のコールセンターでクレーム対応に当たる人に聞き取り調査を行ったところ、60代や70代の人で悪質なクレームを言う人が増えてきているとしていました。こちらももともとの投稿の内容を強化するものであり、思った以上にぴったりな投稿でした。
「体力・気力ともに元気なのに年齢により会社などをリタイアせざるを得ない人が社会とつながる方法の1つとして悪質なクレームを言うケースが増えていると思う。特に自分自身が勤めていた業種の人に苦情を言うような『世直し型』の苦情が増えているように思う」(池内裕美教授)
ただ、池内教授もネットの影響に関して言及していました。60代や70代の人はネット利用の多い層とはずれているんじゃないかと思うんですけど…。
「昔だったら見過ごされたささいなことに消費者がすぐ苦情を言うようになるなど不寛容な社会が背景にあるのではないか。インターネットで苦情があっという間に拡散される世の中になったことで、企業側が『不快感を与えないように』と過剰なサービスに陥っている。それに慣れた消費者は求めるサービスの基準が上がりそれがより悪質なクレームを言いやすくしているという循環ができていると思う」
●悪質なクレームを受けない人の方がむしろ少ない?
元記事のタイトルになっていた「実態調査」の話も。これは、スーパーマーケットや百貨店、コンビニエンスストアといった流通業界で働く人などの労働組合で作るUAゼンセンが、ことし6月から7月にかけて初めて行ったもの。全国の組合員5万人余りから回答を得たということで、えらい大規模な調査です。
これによると、仕事中に客から悪質なクレームなどの迷惑行為を受けたことがあると回答した人はなんと全体の70%に。めちゃくちゃ多いですね。ただし、回答者の数を当初は2万人ほどと見込み、ことし8月ごろに結果をまとめる予定だったのを、「アンケートに答えたい」という組合員が相次ぎ、想定の倍を超える5万878人から回答が寄せられたとしていました。
このケースでは、無作為抽出になっていないため、割合を見るには不適切でしょう。「アンケートに答えたい」と思うのは、悪質なクレームの経験がある従業員であり、かなり数字は高く出ていると思われます。
とはいえ、比率の問題を抜いても、3万6000人が悪質なクレームを受けたことがあるというのは驚くべき多さです。以下も比率としては信頼できませんが、迷惑行為の内容(複数回答)は、「暴言」が49%で最高。以下、「同じ内容を繰り返す」29%、「説教など権威的態度」27%、「セクシュアルハラスメントを受けた」10%となっていました。
当然、これはストレスになります。90%近くの人が「ストレスを感じた」と回答していました。ただ、見過ごせないのが、「精神疾患になった」と答えた人も359人いたこと。この後事例を紹介しますが、病気になるほど悪質なクレームがあるのです。マジでひどい内容ですよ。
●傷害、精神疾患、脅迫など、悪質なクレームの数々
以下、記事で出ていたクレームの事例。本当にヤバイと感じるものばかりです。
・「2時間にわたって正座させられ片方の耳が聞こえなくなった」(男性)
・「客から腕で何度も胸をつつかれ、上司に報告したが、『大ごとになる』と対応してもらえず、体調を崩して精神疾患になった。私に人権はないのか」(女性)
・プレゼント抽選において、与えられた回数を超えても「自分はこの店の上客で、毎日たくさん買い物をしているので特別にやらせろ」と求めてきたので、40代の女性従業員が断ったところ、客に大声で「聞いてくれないならインターネットの掲示板に個人名を出して投稿することもできるんだ」と脅される。
やり取りは1時間ほどにわたって続き、女性は大声を出され、心臓がどきどきして手が震えて、何かされるんではないかと怖くなる。「あんたなんて簡単にやめさせることができるんだ」とも言われ、本当に仕事ができなくなると感じる。
その後1か月ほどの間、自分のことが書き込まれていないかおびえる日々が続いた。
・中年の男性客からクレジットカードを受け取る際に片手で受け取ったところ「無礼だ」と怒られ、さらに「そんな無礼なことをする店員だからカードの個人情報を抜き取ったのではないか」とおよそ2時間にわたって、フロア中に聞こえるような大声で抗議を受け続ける。
罵倒され泣いており、その後も「また同じ客が来たら怖い」と感じている様子で、20年ほど勤めてきたベテランの女性従業員だったが、この2か月後に退職。
問題をさらに悪化させているのはお店側が客に味方して、従業員を犠牲にしてしまうケースもあるということですね。万引きでも対応が甘いケースがあるのですけど、犯罪なんですから即通報という意識に変えていくべきでしょう。従業員の意識改革の前に、企業・経営者の意識改革が必要です。
●「土下座しろ!」「死ね」「ぶっ殺すぞ!」包丁を向ける…など
2018/01/26追記:前回の追記と同じ小売業などの従業員の労働組合「UAゼンセン」の流通部門の調査結果についてなのですが、事例がもっとたくさん載っている記事がありました。
カテゴリごとに分類されており、以下は、これぞモンスタークレーマーといった暴言・脅迫型、長時間抗議・拘束型、権威的な行動・説教型のクレームの特に悪質な例です。
【暴言・脅迫型】
(1)商品の場所を案内すると、「遠回りさせられた」と怒りだし、「バカ、死ね、辞めろ!」と怒鳴った。
(2)商品の場所まで案内し、手で指して伝えると、「なんだなんだ、その態度は! 名前は何というんだ?」と胸ぐらをつかんだ。
(3)何が気に障ったのか不明だが、レジでいきなり「ぶっ殺すぞ!」と怒鳴った。また、「釣りを出せ!」と怒り、レジを壊しそうな勢いでガンガン叩いた。
(4)購入した包丁の切れ味が悪いとのことで、返品対応した際、「研いでも切れない!」と包丁をむき出しにして顔に近づけた。
(5)不良商品の交換の時に、「交通費と迷惑料を出せ」と要求された。できない旨を伝えると、「生活できない体にしてやる!」「土下座しろ!」と脅した。
【長時間抗議・拘束型】
(1)「商品にカビが生えている」という指摘に、お詫びして返金を申し出ると、納得せず、店員を5時間も立ちっぱなしにして説教した。
(2)サービスカウンターでの食料品の会計を断ると、「俺には時間がたっぷりある。閉店までお前と付き合ってやる」と長時間怒鳴り続けた。
(3)「昨年は朝7時に開店だったのに、8時になったのはなぜだ」と2時間電話で説教した。自分で自分のことを「俺はクレーマーだ」と言った。
【権威的な行動・説教型】
(1)鮮魚売り場で「焼き魚用があるか」との問いに、「鍋用の魚でも焼き魚用になります」と答えると、「その横柄な態度は何だ、責任者を呼べ!」と怒った。売り場責任者が「担当者を再教育します」とお詫びしたが、納得せず、「クビにしろ!」と要求し続けた。
(2)お客の指摘で食品の価格が誤って表示されていた。お詫びして差額を返金したが、「悪徳商法をしているな。世間にきちんと謝れ! 新聞に謝罪の社告を出せ!」と要求した。
(3)マニュアル通りの接客語を使っているのに、「その日本語は違うわよ。それはこう言うのよ。だからダメなのよ」と毎回同じことを説教する。
(
接客業を悩ます悪質クレーム(前編)「バカ」「死ね」「辞めろ!」「お客様」の驚きの実態 J-CAST会社ウォッチ 2018年1月25日 07時00分 (2018年1月26日 14時32分 更新)より)
●尻や腰を触ったり、肉体関係を迫られたり…といったセクハラも
上記のようなクレームは多くの人が問題と感じるところでしょう。ただ、セクハラ的な問題は、同意し難いという人もいるかもしれません。ネットでは、セクハラを指摘する方への反発が目立っていますからね。また、最近のモンスタークレームはこのネットを活用したものもあるようです。
【セクハラ型】
(1)商品の場所の案内をしたら、後ろからお尻をさわられた。
(2)お客からの問い合わせの際、腰のあたりをなでられた。とても不快だったが、「お客様」だと思って注意できなかった。
(3)食事、お茶、カラオケに誘われたり、電話番号を聞かれたり、店の外で待ち伏せされたりした。
(4)夜の職場で品出しをしていると、肉体関係を迫られた。
【SNS・ネットの誹謗中傷型】
(1)女性従業員の体にさわる客がいたので男性従業員が止めに入ると、怒り始めた。110番通報し警察で厳重注意をすると、逆ギレされ、通報した従業員の実名をあげてネット掲示板に誹謗中傷する内容を書かれ、拡散された。
(2)ラストオーダー間際に来店、閉店後に帰宅を促しても聞き入れず、逆に「どこまで客に迷惑をかけるのか」という趣旨で動画配信された。
●従業員の意識改革の前に、企業・経営者の意識改革が必要
前回の追記では、「従業員の意識改革の前に、企業・経営者の意識改革が必要」と私は書きました。「店員は毅然とした対応を」と定員に対策を求めているものの、そもそもお店側が店員を助けなかったり、加害者側に立ったりする場合があるため。この話は今回の記事の後編でも出ていました。「UAゼンセン」の常任中央執行委員、森田了介さんが以下のように言っていたのです。
「現場の従業員には、決してひとりで背負い込まず、組織で対応しようと言いたい。弁護士を招いた勉強会では、『悪質な客にはイエローカードを切ろう。3~5枚たまったお客が店に来たら、チームで対応しよう』とアドバイスされました。会社側には、明らかにおかしいお客には毅然とした態度をとろうよ、と呼びかけたい。従業員任せの対応は企業側にとってもマイナスです」
(「接客業を悩ます悪質クレーム」(後編)インタビュー「1人で背負わずチームで対応しよう」 J-CAST ニュース - 01月26日 07時01分より)
http://ecnavi.jp/mainichi_news/article/6fb84678b306a1b8225c00e566570cb0/
また、なるほどと思ったのが、モンスタークレーマーを放置することは、お店側にとっても実はマイナスだという指摘。「悪質クレームへの対応には販売機会のロスにつながるとともに、時間やコストもかかるからです。また、従業員がイヤになって辞めたら、それこそ人手不足に拍車をかけ、産業の魅力を損なうことになります」としていました。
だいぶ違う話題なのですけど、研究不正問題において「なぜそんなことまでしなくちゃいけないのか?」と、研究機関側が不正防止の活動を嫌がることがあります。でも、事前に防止した方が安上がりなことが、既に分析で判明済み。不正が発覚すると、やはり時間やコストがかかるためです。このように広い視点で見ることは大事ですね。
●うるさい子供をなんとかしろ!という高齢者客の方がうるさい…
2021/01/06:世代間対立を煽っちゃいけないのですが、高齢者クレーマーの話題は最近多数出ています。
増える高齢者クレーマー、悩むサービス業の若者たち|NEWSポストセブン(2018.03.03 16:00)という記事もその一つ。ライターの宮添優さんが、対処に苦しむサービス業に従事する人たちの本音を聞いたという話です。
宮添優さんがファミレスで見かけた老人たちは、「うるさい子供をなんとかしなさい」「近頃の親の教育はどうなっているんだ」「不快な思いをさせておいて料金まで支払うのか」と店員に詰め寄っていました。店内を走り回っていた子供がぶつかったことから、母親を執拗にいじめており、店員がなだめようとして逆にターゲットにされたそうです。
子供やその母親にも否がありますが、実を言うと、「うるさい子供をなんとかしなさい」はブーメラン。話し声は異常なほどに大きく、時折手を叩いたり、テーブルをバンと叩くなど、老人たちの方がうるさかったとのこと。周囲の客からは「お前らの方がうるさい」といった冷たい視線が老人らに向けられていたといいます。
ファミレスのマネージャーに尋ねてみると、「もちろん、子連れの方も高齢の方も等しくお客様で、大切な存在です。ただし、最近は高齢者からのクレームが圧倒的に多くて…」とのこと。静かにゆったりしたいのであれば、ファミレスではないそういったお店に行っていただきたい、という本音も漏らしていました。
●中高年クレーマー「クレームではなく若者のために教育してあげてる」
これとは別に、100円のシュークリームパックを購入された高齢の客が『量が少ない』と開封したものを返品に来たという話を、100円均一ショップ店長がしていました。他に格安アパレル店の店員もクレームを嘆いています。先のファミレスの件もそうであるように、
安いお店の客はクレーム多く民度低い?低い家賃で滞納率も高く?を思い出させる話です。
一方、中高年層クレーマーの多くに共通するのは、自分がクレームをつけることそのものが相手のためになる、ひいては世の中のためになる正義であると信じていることだとされていました。先程のファミレスの場合は、子どものしつけを十分にできない親やお店に言い聞かせているといった具合です。ただ、社会のしくみを理解できていないと指摘されていました。
<時代は変わった。値段に対応したサービス提供にとどめなければ、どんな産業も長続きしないと世の中は理解しつつある。ところが、その変化についてゆけない彼らは、自分たちが満足するサービスの「お返し」をしない、自分の孫のような世代の店員たちに対して苛立ち、二言目には「こっちは客だ」「最近の若い者」「ゆとり世代」とくる。(中略)
前述のアパレル店店員は、絶対に言えないことだ、と前置きしつつ「今の世の中の仕組みを理解していない」中高年客に対し、次のように吐き捨てた。
「うちにみたいな量販店で買っているくせに……。お金もないのにサービスを要求するな、って。そのくせ老人を敬え、大切にしろ、挙げ句の果てには”最近の若者はなっていない”ですからね……。高齢者のために、年金だなんだと私たちのお金も吸い上げられている。ほんと、この国はこうやって終わっていくんじゃないかな、と不安になります」>
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