Appendix

広告

Entries

東芝、上場廃止を免れて上場維持…に批判 大企業なら不正会計OK?


★2015/5/12 東芝、上場廃止を免れて上場維持…に批判 大企業なら不正会計OK?
★2015/5/24 東芝の粉飾決算疑惑の対象拡大、主力の半導体・テレビ・パソコンも


★2015/5/12 東芝、上場廃止を免れて上場維持…に批判 大企業なら不正会計OK?

 東芝が上場維持されたので、不適切会計問題で最初にした投稿の冒頭に追記。もとは、2015/5/12に書いた"上場廃止基準に抵触も?東芝の決算延期による株価急落騒動の理由"というタイトルの話でした。(2017/10/12)


●東芝、上場廃止を免れて上場維持…に批判 大企業なら不正会計OK?

2017/10/12:東証は11日、不正会計があった東芝の株式について、内部管理体制に問題のある「特設注意市場銘柄」の指定を12日付で解除すると発表しました。これにより、上場が維持され、東芝は不正会計による危機を脱した形です。

 理由については、東芝が2017年3月に再提出した再発防止策や幹部への聴取などから「内部管理体制について相応の改善がなされた」と判断したという説明でした。
(東芝、ひとまず上場維持=東証が「特注銘柄」指定解除―管理改善も廃止危機継続 時事通信 / 2017年10月11日 22時7分より)

 日本取引所グループ(JPX)(8697.T)自主規制法人の佐藤隆文理事長は、東芝は上場企業としての最低限の内部管理体制を備えたにすぎないとし、以下のような言い訳めいたことを言っていました。

「東芝が上場会社の模範となるような優れた内部管理体制を誇るエクセレント・カンパニーになったという誤解はくれぐれも抱かないでほしい」

 また、18年3月末に債務超過を脱することができなければ、2年連続の債務超過となり、東証の規定により上場廃止になるのですが、「個別企業の救済のために恣意的な裁量を働かせれば、市場秩序を維持するうえで大きなダメージになる」と述べ、特例措置に否定的な見解を示してはいます。
(東芝上場維持への特例措置には否定的=自主規制・佐藤理事長より)

 しかし、なぜ言い訳めいたことを言ったのか?というと、そもそも現時点で「特設注意市場銘柄」の指定を解除することが妥当ではないという批判が出ることを予想していたためでしょう例えば、PwCあらた監査法人が東芝の2017年3月期の有報に限定付適正意見を出していました。問題ありに見えてしまうのです。

 はてなブックマークの人気コメントでは、以下のような批判が出ていました。

lacucaracha これ、公認会計士協会はなんかコメント出したほうが良くない?存在意義を否定されてるようなもんじゃん。
rxh 規模が大きければ粉飾OKなJPX。倫理も正義も無いな。大きいことが正義か。
kotobukitaisha 株式市場で最も重要な数字である決算の結果を組織ぐるみで長期間にわたりトップマネジメントが主導して粉飾しても、歴史ある大企業なら許される。日本の株式市場全体の信頼を揺るがす事件だと思うのだが。
mmuuishikawa 東京証券取引所なんてこの程度か。ルールもへったくれも無いな

 もっと専門的な解説を読みたいところですけど、スッキリしない話でした。

 なお、東芝「うちとシャープは違う」 東芝が倒産しないと自信満々な理由で書いたように、東芝は自分たちが国に愛される特別な企業だと自信満々でした。この結果を見ると、本当そんな感じですね…。
 

●東芝の決算延期による株価急落騒動、不安視されたポイント

2015/5/12:東芝がストップ安、倒産危機シャープ株以上の急落 不適切会計でで書いた東芝。何かきな臭いなと思ったら不安な点が多いみたいですね。

 日経ビジネスオンラインによると、今回の東芝の決算延期によって不安視された点は以下の三点。これらは株価が急落した理由とも言えます。

1.不適切な会計処理の影響範囲が特定しきれないこと
2.業績にどれだけのインパクトがあるか試算できないこと
3.問題がいつ解決するのか見通せないこと

(東芝、決算延期で囁かれる三つの不安:日経ビジネスオンライン 小笠原 啓 2015年5月12日より)


●東芝の過去の業績にも疑惑の目

 コストの過少見積もりや損失計上の不備が発覚したのは、電力システム社と社会インフラシステム社、コミュニティ・ソリューション社の3カンパニーとその関連子会社です。3カンパニーとしていますので、東芝はカンパニー制をとっているのでしょうね。しかし、この一部のカンパニーの問題とは言えないおそれがあります。

 ある市場関係者は「単なるミスとは考えづらい。東芝の会計処理手法そのものに疑問を持たざるを得ない」と指摘しているそうです。東芝だけでなく、東芝テックなどの上場子会社も決算発表を延期しているのも気になります。株価を確かめると東芝テックも少し下がっていますね。また、連結営業利益過去最高を予想した業績の大幅な修正を予測するアナリストもいるそうです。

 前回の東芝がストップ安、倒産危機シャープ株以上の急落 不適切会計ででも「同社の過去の業績に対する信頼も揺らぎかねない」という話が出ていました。日経ビジネスオンラインによると、東芝自身が14年3月期以前の決算を修正する可能性を示唆しているようです。

 ちょっと出てきた子会社に関しては、以下の補足を。
東芝、全上場子会社の決算発表延期へ 不適切会計問題で :日本経済新聞 2015/5/11 16:47

 東芝は11日、今後予定するすべての上場グループ子会社の決算発表が延期になる見通しだと明らかにした。インフラ関連工事の不適切会計をめぐり「グループ会社も第三者委員会の調査対象になる可能性がある」(広報・IR室)ため。これを受け同日、子会社の東芝テックは決算発表の延期を発表した。

 あと、私が気にしていた無配ですが、同じ記事によるとテクニカルな理由だったようです。
 決算発表が6月以降になり計算書類の確定が配当金支払いの手続き期限に間に合わない見込みのため、14年10月~15年3月期の配当(期末配当)は無配(従来予想は未定)とし、年間配当は前の期比4円減の年4円としていた。

●「粉飾決算」の可能性やオリンパス問題の再来を予想する人も

 ブルームバーグを読んだから私が敢えて書かなかった「粉飾決算」の言葉を口にしている人もいました。
東芝株がストップ安、不適切会計で第三者委員会設置-前期末無配 - Bloomberg 2015/05/11 16:57 JST

エース経済研究所の安田秀樹アナリストは、不適切な会計は「基本的に粉飾決算と受け取られかねない」と指摘。株価の前提となっていた業績に疑義が生じていることに加え、問題の損益への影響についての開示がないと批判した。

 オリンパス問題も頭をよぎって黙っていたのですが、これまた言及している人を発見。やっぱり思い出しちゃいますよね。
東証:シャープ・東芝株が急落、一時ストップ安 毎日新聞 2015年05月11日 20時12分

 ある大手証券アナリストは「詳細は不明だが、オリンパスなど過去の不正会計事件を連想させ、投資家の不信感が高まっている」と話した。【鈴木一也】

●上場廃止基準に抵触も?

 最初の日経ビジネスオンラインで一番気になったのは、「3.問題がいつ解決するのか見通せないこと」に絡む部分です。

 日本取引所グループ広報によると、「有価証券報告書の提出遅延が起きると上場廃止基準に抵触する恐れがあり、監理銘柄に指定される可能性がある」とのこと。

 この場合は不正のせいなどの理由ではありませんが、問題の混乱ぶりを示す強烈なインパクトのある懸念です。


★2015/5/24 東芝の粉飾決算疑惑の対象拡大、主力の半導体・テレビ・パソコンも

 やっぱり東芝の件は大ごとになってきましたね。粉飾決算疑惑の対象が拡大して、主力である半導体・テレビ・パソコンにも問題が広がってきました。


●東芝の不適切会計疑惑、テレビ・PC・半導体など主力事業含めたほぼ全事業に拡大
東芝、不適切会計 根深く ほぼ全事業に疑念拡大  :日本経済新聞 2015/5/23 0:50

 東芝は22日、不適切会計問題で第三者委員会が調査する範囲を発表した。すでに500億円の利益減額見込みを公表しているインフラ関連に加えて、テレビやパソコン、半導体という主力事業の大半が対象になる。仮に、利益の大半を稼ぐ屋台骨の半導体で問題が出てくれば、業績への影響は一気に膨らみかねない。全社的な管理体制のずさんさが浮き彫りになった形で、経営陣の責任問題に発展する可能性もある。

(中略)「範囲が広がり、場合によっては深刻な事態に発展するかもしれない」と金融庁幹部は身構える。

 それぞれの事業のポイントは以下。

・テレビなど映像事業 販売促進費を計上する時期を検証する必要がある。

・パソコン事業 部品供給の取引で生じる損益の計上時期や金額の妥当性を検証する。

・半導体 連結営業利益の8割を占める。ディスクリート(単機能半導体)やシステムLSI(大規模集積回路)を中心に、在庫評価の妥当性を検証する。資産価値を実態より高く見積もり、減損処理を免れていたなどの問題も考えられる。
 半導体の中でも最大の中核であるスマートフォンなど向けフラッシュメモリーは、今のところ対象に入っていない。だが調査が進んで何らかの問題案件が確認されれば全体への影響は計り知れない。


●東芝の経営・企業体質そのものに問題があった可能性

 日経新聞の別記事は「テレビ・半導体、インフラと共通点 東芝の不適切会計」(2015/5/23 0:53)というタイトルにしていました。"企業体質そのものが問われる"状況になっています。

 また、共同通信は「【東芝の不適切会計問題】広がりや幹部の関与焦点  調査本格化、経営責任も」(2015/05/22 11:21)という記事を書いていました。
 東芝の不適切会計問題を調べる第三者委員会は調査を本格化させており、問題の広がりや処理の悪質さ、経営幹部の関与などが焦点になる。2015年3月期連結決算の公表の見通しも立たないままで、経営責任を厳しく問う声も出ている。(中略)

 受注を積み上げることが「手柄として評価される」(東芝幹部)風潮が社内にはびこっていたとされ、コスト削減や工事計画の見通しの甘さが問題視されている。

 東芝は、受注額しか記載されていなかった内部資料に、利益率を示すように見直したが、第三者委の調査は社内調査よりも対象案件を 広げる方針で、修正額が拡大する恐れもある。(中略)

 田中社長は「責任を十分に認識している」と述べ、役員報酬の一部返上を決めた。責任を明確にしたが、市場関係者には「より踏み込んだ対応を迫られる可能性がある」との観測もくすぶる。

●悪いのは受注主義なのか?

 共同通信は受注主義が悪いといった書き方をしていましたし、"コスト削減や工事計画の見通しの甘さが問題視されている"とも書いていました。ただ、これらは利益を上げるしくみができていないという経営の問題であって、倫理的あるいは法的な問題ではないでしょう。

 一番の問題は嘘の数字を書いていたことです。たとえ赤字企業であっても嘘が許されるわけではありません。もし粉飾決算だったのなら、東芝だけズルしていた…といった状況ですから、コスト削減不十分どうこうというのは二の次の話です。

 テレビ・PC・半導体分野より先に問題が発覚したインフラ事業に関しては以下のような記事がありましたが、「決算に適切に反映していなかった」というところが最も許されない点です。
時事ドットコム:電力計とETCが大半=東芝の不適切会計、利益かさ上げ

 東芝の不適切会計問題で、次世代電力計「スマートメーター」と自動料金収受システム「ETC」の二つのインフラ工事が、現時点で判明している営業利益のかさ上げ分500億円強の大半を占めることが20日、分かった。(中略)

 東芝関係者によると、「いずれも新しい事業で工事が難しい」(幹部)ため、見積もりよりも費用が膨らんだが、決算に適切に反映していなかったという。(2015/05/20-12:37)

●勝ち組と言われていた東芝

 東芝は家電の勝ち組として、もてはやされていました。半導体事業で不正があったかどうかわからないので全体には大きな影響はないのかもしれませんが、場合によってはこの評価がまやかしであったということもあり得ます。
「勝ち組」日立・東芝と「負け組」ソニーを分析 | 小宮一慶の会計でわかる日本経済の論点 | 東洋経済オンライン 小宮 一慶 :経営コンサルタント 2014年12月03日

電機メーカーの二極化が進んでいます。2014年9月の中間決算を見渡しますと、日立製作所や東芝、パナソニックなどは増益となった一方で、ソニーは大幅減益となり、まさに独り負けになっているのです。(中略)

東芝の2014年9月中間決算を見てみましょう。東芝も、日立と同様に、BtoB事業で稼いでいる様子がわかります。(中略)

次に、事業別の業績をまとめたセグメント情報(14ページ)を見ますと、やはりBtoB事業が伸びています。

特に収益を上げているのが、発電システムなどの「電力・社会インフラ」で、売上高は前の期より16.9%増の9158億円。営業利益もほぼ倍増の300億円を計上しています。

それから、昇降機や流通・事務用機器、空調事業などを含む「コミュニティ・ソリューション」も好調で、大幅な増収増益となりました。売上高は7.7%増の6456億円、営業利益は70.8%増の158億円となっています。新興国でのビルの空調や昇降機が伸びたのです。

最も利益を稼ぎ出しているのは、半導体やハードディスクなどが含まれる「電子デバイス」で、1066億円の営業利益を計上しています。中国をはじめとする新興国向けの安価なメモリが好調で、収益を伸ばしているのです。また、9月に発売された米アップル社の「iPhone6」の製造に伴って需要が増えたという要因も重なったと思われます。

 最も利益を稼ぎ出しているのは、やはり半導体なのですが、今回一番問題になっているインフラについても、しっかり伸びているところと書かれていましたね。

 一方、テレビやパソコンは苦戦していたようです。もともと良くない数字なのに、実態はさらに悪い数字だったという可能性があるのかもしれません。
苦戦しているのは、テレビやパソコン、白物家電などが含まれる「ライフスタイル」です。前の期は351億円の営業赤字となり、この期も293億円の赤字を計上しました。やはり、差別化の難しいBtoCではなかなか利益が確保できないでいるのです。

 結果的に稼ぎの大きな事業では問題ないという決着になる可能性はあるんですが、日本を代表する大企業でなおかつ業界内でも勝ち組とされていた企業に不正する風土があった…となってしまうと、やはり日本人としては情けない思いにならざるを得ません。

 全面的にシロ…という展開にちょっとなりそうにない気がしますが、そこらへんの結論は今後の調査を待ちたいです。


【関連投稿】
  ■東芝「うちとシャープは違う」 東芝が倒産しないと自信満々な理由
  ■東芝は変われない「不正会計の減損処理がなかりせば増益」と反省の色なし
  ■発熱不具合で評判最悪のスマホARROWS、富士通では良い思い出扱い
  ■ハイアール、壊れやすいけど高アフターサービス 日本メーカーは?
  ■日立製作所、年功序列廃止で競争力アップ 選択と集中に成果主義は必須?
  ■企業・会社・組織についての投稿まとめ

Appendix

広告

ブログ内 ウェブ全体
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示









Appendix

最新投稿

広告

定番記事

世界一スポーツ選手の平均年収が高いのはサッカーでも野球でもない
チャッカマンは商標・商品名 じゃあ正式名称・一般名称は何?
ジャムおじさんの本名は?若い頃の名前は?バタコさんとの関係は?
ワタミの宅食はブラックじゃなくて超ホワイト?週5月収10万円
朝日あげの播磨屋、右翼疑惑を否定 むしろ右翼に睨まれている?
レーシック難民は嘘くさいしデマ?アメリカの調査では驚きの結果に
赤ピーマンと赤黄色オレンジのパプリカの緑黄色野菜・淡色野菜の分類
アマゾンロッカーってそんなにすごい?日本のコンビニ受け取りは?
就職率100%国際教養大(AIU)の悪い評判 企業は「使いにくい」
ミント・ハッカでゴキブリ対策のはずがシバンムシ大発生 名前の由来はかっこいい「死番虫」
移動スーパーの何がすごいのかわからない 「とくし丸」は全国で約100台
ビジネスの棲み分け・差別化の具体例 異業種対策には棲み分けがおすすめ
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類
タコイカはタコ?イカ?イカの足の数10本・タコの足8本は本当か?
トンネルのシールドマシンは使い捨て…自らの墓穴を掘っている?
ユリゲラーのポケモンユンゲラー裁判、任天堂が勝てた意外な理由
好待遇・高待遇・厚待遇…正しいのはどれ?間違っているのはどれ?
コメダ珈琲は外資系(韓国系)ファンドが買収したって本当? MBKパートナーズとは?
大塚家具がやばい 転職社員を通報、「匠大塚はすぐ倒産」とネガキャン
不人気予想を覆したアメリカのドラえもん、人気の意外な理由は?

ランダムリンク
厳選200記事からランダムで









アーカイブ

説明

書いた人:千柿キロ(管理人)
サイト説明
ハンドルネームの由来

FC2カウンター

2010年3月から
それ以前が不明の理由