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若者よ選挙に行け!大阪都構想は60代以下全て賛成多数なのに否決


 出どころがよくわからないんですが、大阪都構想関連でおもしろいグラフを見ました。

●大阪都構想は60代以下全て賛成多数なのに否決

 テキスト化するとこちら。(年齢は少ない方を上にして入れ替えています)

【大阪都構想出口調査 年代別・性別の賛成比率】
20代 男性 67.1% 女性 56.3%
30代 男性 71.6% 女性 55.3%
40代 男性 66.2% 女性 56.1%
50代 男性 57.8% 女性 49.6%
60代 男性 51.3% 女性 51.8%
70~ 男性 38.7% 女性 39.5%

 反対の方が多いのは50代女性と70代男女のみです。50代も男性の賛成の多さからすると、世代としては賛成の方が多いでしょう。実際、男女区別していない別の出口調査では、50代でも賛成が過半数でした。

 つまり、20代~60代すべてで賛成が過半数だったのにも関わらず、全体としては反対が多数という不思議なことになったのです。


●理論上は十分あり得る

 これを見て「おかしい」と言っている人がいますし、実際かなり奇妙なデータであり、だからこそ私は「おもしろい」と思ったのですが、計算上は普通にあり得ます。

 上記には投票者数が書かれていません。70歳以上の人の投票者数が極端に多ければ、逆転することは理論上可能です。ですので、不正だ不当だと決めつけることはできません。

 特にお年寄りは人数が多い上に、投票率が高いです。また、年代の分け方を70代、80代、90~からなどといった分け方でなく、70~とまとめてしまっていることも、錯覚させる要因になっています。この手のアンケート調査では一般的な年代区分ではあるものの、選挙関連では良くない分け方かもしれません。


●若者が正しいのか?老人が正しいのか?

 困ったものだな…と思うのが、こうやってきれいに分かれたことによって、「老害のせいで」といった世代間対立を強調している人がいることですね。

 逆に「世代が上の人ほどよくわかっていた」なんて言っている人がいますが、結局こちらも同様です。若者が正しいのか?老人が正しいのか?は、発言者自体の賛否によります。自分の考えに合っている人を正しいと言っているだけですので、全く正当性がない判断になっています。

 一方で、上記の世代間による差を軽視するのもどうかと思います。明確な差が出たことは確かであり、これを軽視するというのは不誠実な態度です。

 私がとりあえずこの世代間の差で強調したいのは、普段の選挙でよく言われる「若者よ投票に行け!」という話ですね。過去に若者・現役世代の投票率、1%の低下で年間13.5万円の損失という計算にというのもやっていますが、今回の例は選挙に行かないことで若者が損しているというこれ以上ない例になりました。


●5特別区で賛成多数は「北区」だけ? 賛成・反対に南北格差

 世代間の差を無視しようとした人が強調していたのが、実は南北の差でした。こちらはこちらで特徴なのも間違いないのですけど、世代の話を隠そうとしたというのは、信頼できない人だなと思います。

 この南北格差は現在ある24の行政区の賛成・反対の多さでわかります。

 大阪都構想に反対だった人はここの"賛成多数になれば設置された5特別区のうち、区内のすべての行政区で賛成が上回ったのは「北区」だけ"も強調しており、これまたミスリードです。

 それを言うと、賛成多数になれば設置された5特別区のうち、区内のすべての行政区で反対が上回ったのも2つだけとも言えます。賛成の1区より反対の2区の方が多いのですが、これだけでも印象はだいぶ変わるでしょう。

 そして、図を見てわかるように、賛成多数の行政区はもっと多く、圧倒的な差ではなく競っているのがわかります。実際には"24の行政区のうち賛成が上回ったのは11区、反対が上回ったのは13区だった"ということで、行政区で見ても普通に接戦でした。

 ただ、特別区の予定だった「北区」で全部賛成過半数だったように、この賛成区、反対区に南北の差があったこともまた事実であり、無視できません。

 そして、"この「北区」には大阪、新大阪、京橋と三つのターミナル駅があり、大阪府市大都市局が「大阪経済の中枢機能を担うビジネス都市」と位置づけていた"ということで、経済的な格差があることも触れておいた方が良いでしょう。

 世代間の差を軽視した人というのは、この南北の経済格差を強調していましたので、何となくその政治的な意図がわかります。


●横浜市・名古屋市に成長力で劣る大阪市

 このように大阪都構想関連の話は裏に政治的な意図が見えるミスリードなものが多かったんですが、冷静な書き方をしていたのが日経新聞の社説でした。
都構想否決でも迫られる大阪の改革  :日本経済新聞 2015/5/18付

 都構想を支持しなかったからといって大阪が今のままでいいと考えているわけではないだろう。橋下市長らが主張した府と市の二重行政の解消は長年の課題だ。インフラなどの老朽化が進むなかで、府と市の戦略を擦り合わせることはますます重要になる。

 大阪府と大阪市が対立する様はかねて「不幸せ(府市あわせ)」といわれてきた。大阪の地盤沈下に歯止めをかけ、大阪全体の成長戦略を強力に推進するためにも府と市の協力が欠かせない。

 市営地下鉄の民営化など橋下市長らが掲げる政策には検討に値するものが少なくない。こうした政策の是非は今回の投票結果とは別の話だ。

 一般に大阪は東京に次ぐ大都市とみられている。しかし、人口ではすでに神奈川県に抜かれて大阪府は3位になっている。都道府県別の県内総生産をみても、2位の大阪府と3位の愛知県の差は徐々に縮まっている。

 これはひとえに横浜市や名古屋市に比べて、大阪市の成長力が劣っているためだろう
。日本経済を考えるうえでも大都市の競争力の強化は欠かせない。

 大阪都構想は大阪市を救う唯一絶対の手段ではないため、否決自体は悪い選択肢とは決めつけられません。ただ、否決をゴールにしてもらっては困ります。今回の大阪都構想否決というのは、飽くまで始まりでしかありません。

 大阪都構想反対派の主張が変 「わからない人はとりあえず反対」と宣伝で見た感じ、ここらへんのところが反対派の人は大丈夫なんだろうか?とちょっと心配です。橋下徹大阪市長に対して「大阪都構想を人気投票としている」という批判があったものの、投票理由を読むとむしろ人気投票的なものを挙げた人は反対派に多かったです。

 そもそも大阪都構想が出てきたのは日経新聞が指摘したような大阪市の地盤沈下が背景にあり、橋下徹大阪市長登場以前の行政が仕事してこなかったためだとも言えます。大阪都構想に代わる成長戦略を打ち出さなければ、大阪市が没落を続けることは変わりありません。


 関連
  ■大阪都構想反対派の主張が変 「わからない人はとりあえず反対」と宣伝
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