STAP細胞問題じゃなくて高齢を理由に理研理事長を辞めたと言っていたのに、なぜかまた重要ポストに…。しかも、理研と同じ文部科学省の所管です。
●高齢を理由に辞めた野依良治前理研理事長、なぜかJSTセンター長に
科学技術振興機構センター長に野依氏 前理研理事長 :日本経済新聞 2015/5/20 13:21
文部科学省が所管する国立研究開発法人の科学技術振興機構(JST)は20日、同機構の研究開発戦略センター(東京・千代田)のセンター長に前理化学研究所理事長の野依良治氏(76)が6月1日付で就任すると発表した。
同センターは国内外の科学技術の動向を調査し、開発戦略の提言などを行う。中村道治JST理事長は「野依氏が社会に研究成果を還元することに熱意を持っていることに共鳴した」と選任の理由を説明した。〔共同〕
●野依良治氏、実は2度目のセンター長就任
他は書いていませんでしたが、NHKによると二度目の就任だそうです。
前理研の野依良治氏 JSTセンター長に NHKニュース 5月20日 16時22分
野依氏は76歳。平成15年に理化学研究所の初代の理事長に就任し、ことし3月、3期目の任期途中で高齢や在任期間の長さを理由に辞任しました。野依氏は、このセンターが設立された平成15年7月から3か月間センター長を務めているため、今回が2度目の就任です。任期は年度末までの1年間ですが、更新されることもあるということです。
●東レの社外取締役にもなっていた野依良治前理研理事長
検索していると、東レの社外取締役になっていたことも今知りました。
東レ、榊原氏が会長退任へ 社外取締役に野依氏 - 47NEWS(よんななニュース)
理化学研究所の前理事長の野依良治氏を6月24日付で社外取締役に招く人事も発表した。(中略)
東レはノーベル化学賞受賞者である野依氏の起用について「素材産業のあるべき姿を指導してもらいたい」と説明した。2015/05/08 19:48 【共同通信】
●極めておかしなセンター長就任
東レは民間の話ですし、「社外取締役」という軽いポジションですし、特に文句はありません。メインのニュースが以下のようなものであるように、東レは今密接に政治に関わることをしている特殊な会社ですけど、まあ、民間であることは間違いありません。
東レは8日、榊原定征会長が6月24日付で退任し、相談役最高顧問に就くと発表した。取締役からも退く。榊原氏は昨年6月から経団連会長を務めており、財界活動に専念する。
ただ、理研理事長の辞任がSTAP細胞問題での引責であれば、民間ならともかく同じ文部科学省が所管する機関の重要ポストに就くというのは極めておかしな話です。
まあ、「STAP細胞問題で辞めたくせに」という批判に限って言えば、理研や文科省らは「STAP細胞問題は関係ない」と言い張っているので、一応クリアできます。(以前書いたように、きちんと責任をとっていないことの方がずっと問題ですけどね)
ところが、これで「ハイ、納得」とは行きません。というのも、引責辞任を否定して代わりにあげられた理由の中に「高齢」というものがあったためです。
社外取締役みたいな形骸化していることも多いポジションならともかく、センター長といった組織の長に高齢を理由に辞めた人を就けるのは極めておかしな話でしょう。筋が通りません。
正直、不可解な人事だと思います。
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