以前、
飼い犬が配達業者の人を噛んだ!損害賠償・慰謝料の金額に驚きというのを書いています。犬を飼っていて一番怖いのは、こういうよその人や犬に噛みつくトラブルです。最近、この飼い犬が人や他の犬を噛みつくというトラブルが続けて報道で取り上げられていましたので、いくつか集めてみました。(2015/5/20)
また、赤ん坊を噛み殺してしまった事件があったので、"大人しい犬がなぜ人を噛む?には誤解がある 怖がりだからこそ噛む可能性も"(2017/03/30)を使いして、タイトル変更しました。
●女性と小型犬3匹を襲った大型犬、小型犬1匹死亡・1匹怪我
「ジャーマンシェパード」女性とポメラニアン噛みつき大けが!助けもせず飼い主立ち去り : J-CASTテレビウォッチ 2015/5/15 12:02
札幌市で先週9日(2015年5月)、大型犬が散歩中の女性と小型犬ポメラニアン3匹を襲ってけがをさせたが、飼い主は何も告げずに立ち去った。女性は腰あたりをかまれ、ポメラニアンの1匹は何度もかまれて17針も縫う大けが、1匹は逃げ帰ったが、もう1匹は逃げる途中に車にはねられ死亡した。
襲った大型犬はジャーマンシェパードのようだったという。ジャーマンシェパードだとすると、体高60~65センチ、体重は30~40キロとポメラニアンの10倍はあり、警察犬にも使われる。
その場で謝りも助けもしなかった飼い主の男は、年齢65~75歳、身長165センチぐらいで、白いジャケットを着ていた。現場には銀縁のメガネが落ちていた。
●成犬6匹が逃げて男性2人の足にかみつく
上記を読んだときはブログで取り上げようと思っていなかったんですが、下記を見てまたか!と思って書き始めました。
飼い犬が近隣住民にかみつく 重過失容疑で男逮捕 東京:朝日新聞デジタル 2015年5月20日15時40分
飼い犬が近所の住民にかみつき、けがをさせたとして、警視庁は、飼い主の(中略)容疑者(82)(中略)を重過失傷害の疑いで逮捕し、20日発表した。(中略)容疑者は雑種の中型犬の成犬6匹と子犬1匹を飼っていたが、「ドアを開けたら、足元をすり抜けてしまった」と話しているという。
成城署によると、(中略)容疑者は4月12日午前、自宅から成犬6匹を過って逃がし、いずれかの犬が近くに住む男性2人の足にかみついてそれぞれに1週間前後のけがを負わせた疑いがある。
●犬のトラブルを舐めてはいけない 重過失容疑で逮捕もある
飼い犬が配達業者の人を噛んだ!損害賠償・慰謝料の金額に驚きでも書いたように、人に怪我させるおそれがあるという時点で注意しなくてはいけない十二分な理由になります。
ただそうは言っても、注意としてより効くのは、損害賠償みたいなわかりやすい不利益でしょう。今回の場合、後者の事件では実際に逮捕されています。こういったニュースが報じられることによって、身を正してもらえると良いです。
なお、この方は"2006年に犬を飼い始めてから「放し飼いにしている」「かまれた」などの苦情が110番に9件寄せられ、署が注意していた"とのことで、前々からトラブルがあったみたいですね。対策がとられなかったということで、悪質なケースです。
●高齢者が飼い主の事件が続発
いずれのケースも高齢者が飼い主ですね。高齢者だと犬をうまく育てられないとは限らないものの、そういうケースが多いんでしょうか? でも、後者のケースでの7匹というのは、明らかに飼いすぎでしょう。十分に面倒を見きれていなかった可能性があります。
また、小さい頃から犬を飼っていなかった人なのかもしれないとも思いました。容疑者は一人暮らしで、「家族がいなくて寂しくて犬を飼った。こんなことになって、もう飼えないと思う」と話していると言っていました。
犬の飼い方をきちんと学ばずに安易に飼ってしまうと、こういうことになりやすいと思います。
●犬3匹が次々と人にかみつく事件
「いくつか集めてみました」と最初に書いたのに、二つきりではひどかろうと思ったのでもう一つ検索。昨年12月のものです。
22日午後2時50分ごろ、福岡市西区姪の浜2丁目で「大型犬3匹が人にかみついている」との110番通報があった。福岡県警西署によると、犬は、現場近くで開業している男性医師(66)=同市中央区=が飼育中のボクサーの成犬3匹。フェンスで囲み、扉を施錠した場所で飼っていたが、逃げ出した時には鍵がかかっていなかったという。(中略)
犬は、歩いていた会社員の男性(58)ら33~65歳の男女4人の足などをかんだ後、飼い主に保護された。男性は、ふくらはぎを数針縫うけが。
最初の2人より若いですが、やはり高齢の66歳です。また、私の心配した世話をできていないタイプの可能性もあります。というのも、"犬が飼われていた周辺では夏場に異臭がすることがあり、管理が行き届いていない印象を受けていた"という記述があったためです。
また、ジャーマンシェパードのときに書き忘れましたが、非常にリスクの高い犬種を飼うというのも問題です。シェパードのニュースを見たときは、犬種を聞いてうわぁ!と思いました。
最後の事件のボクサーに関しては以下のような注意が…。
家庭犬しつけインストラクターの福島みゆきさん=同県宗像市=によると、ボクサー犬は大型で闘犬の血が入っており、飼い主には忠実だが、他人には警戒心が強いという。福島さんは「かなり慎重な飼育が必要。複数を飼うのは難しいのでは」と指摘。中庭などで出入り口を二重扉にするなど、「うっかり人が入ったり犬が逃げたりするのを防ぐ飼育環境が理想的だ」と話している。
●犬を飼うには覚悟を
かみつき犬に限らない話ですが、動物を飼うというのは本来たいへんなことです。以前、
かわいそうだから保護という動物愛護の限界も書いています。
あと、ちょっと前に話題になった
東京都福祉保健局の動物愛護読本の「犬を飼うってステキです-か?」という漫画も良かったので、ここでリンクしておきます。
生半可な気持ちで動物を飼うことは、その動物にとって不幸なことですし、他人に迷惑をかけます。そうなれば、当然あなたにとってもプラスになりません。
ハードルを上げることばかり言うと動物を飼う人が減りそうなのですが、こういったことは言わざるを得ません。覚悟が必要です。
●大人しい犬がなぜ人を噛む?には誤解がある 怖がりだからこそ噛む可能性も
2017/03/30:東京・八王子市で、「従順で利口」の代名詞とされるゴールデンレトリバーが赤ん坊を噛み殺した事件がありました。ニュースでは、その犬についても大人しいのに…といった声を多数紹介していたものの、普通に大人しい犬が噛むことはありえます。
私が真っ先に思いつたのは、赤ちゃんの行動などに驚いて、恐怖を感じた場合。赤ちゃんに限らず、子供は予測不能な行動を取るために、犬や猫が嫌がることがよくあります。そして、実際、前述の声の中に「臆病な犬なのに」というものがありました。逆なんですよ。臆病な犬だからこそ噛むのです。人間でも攻撃的な人は、実は不安を多く抱えているなどと言われます。
乳児噛み殺し事件 従順なレトリバーが凶暴化する5つの引き金 デイリー新潮 / 2017年3月25日 8時0分でも、その可能性を書いていました。
「当該の犬が抱いた不安や恐怖が噛み付きを誘った可能性があります」(「野村動物病院」の野村道之院長)
「赤ちゃんは二足歩行ではなく、四足でハイハイし、時折奇声を上げたりする。変った生き物が入り込んできたら、時と場合によっては、怖がることもあるかもしれません」( 「遠藤ドッグスクール」の遠藤暁彦トレーナー)
記事は「従順なレトリバーが凶暴化する5つの引き金」としていたものの、その5つに数字が振られているわけではなく 、めちゃくちゃわかりづらいです。探しても以下の4つしか見つかりませんでした。不安と恐怖が別々で、5つなのでしょうか?
・不安や恐怖
・嫉妬
・テリトリーへの侵入
・見慣れていない生き物の侵入
ところで、人間は手が発達しているので、手をよく使います。ただ、犬や猫はそこまで器用には前足が使えませんので、人間の手のような感覚で口を使うことがあります。
親猫が子猫を運ぶときに、口で首の後ろのところをくわえていますが、あれは親猫が手を使えないから…というだけで、最適な運び方であるわけではありません。このことを勘違いして、たまに首根っこをつかまえて運んでいる人がいるものの、手を自由に使える人間ならもっと優しく運ぶことができます。犬や猫にとっての口は、人間の手の役割を果たしていることがあるのです。
なので、人間の「つい手が出る」は、犬の場合だと「つい口が出る」となります。犬が恐怖などから反射的に噛んでしまうことがあるというのは、覚えておいてください。
【本文中でリンクした投稿】
■
飼い犬が配達業者の人を噛んだ!損害賠償・慰謝料の金額に驚き ■
かわいそうだから保護という動物愛護の限界【関連投稿】
■
人気犬種ランキング2013 トイ・プードル、ダックスフンド、チワワなど ■
犬のしつけ 迷惑な無駄吠えをやめさせるには?吠える理由は何? ■
犬の飼育頭数世界一の中国で殺傷事件続発・インドは狂犬病世界一 ■
盲導犬・アイメイトの誤解 何があっても吠えない訓練はしていない ■
動物・植物・生物についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|