2010/11/5:
●メリットあるの?大手がプライベートブランドを製造する不思議
●プライベートブランドのメリット・デメリット
2019/07/15:
●御社のPBは作らない!メーカーがPBを断る理由とは?
●メリットあるの?大手がプライベートブランドを製造する不思議
2010/11/5:有名メーカーが自社ブランド(ナショナルブランド)とは別に、価格の安いプライベートブランドの商品を作っていることがあります。消費者にとっては同じ(ほぼ同じ?)製品を安価に買えますので嬉しいのですが、そのメリットがわかりませんので、ずっと不思議に思っていました。
ところが、
「経済学」で考えると見えてくる世の中の仕組み 1時間目 まずは用語に慣れましょう 2010年3月24日 吉本 佳生 日経ビジネスオンラインを読んでいると、その理由の一つが載っていました。
記事によると、本来はナショナルブランドの商品を製造している会社が、工場の空き時間などを活用して低コストで製造するので、激安でもそれなりの利益を確保できるからだとのこと。
これは専門用語で「機会費用」で考えた選択と言うそうです。こうした用語の話も当初やっていたのですけど、そちらは
社会人が覚えたい経済学用語5つ 逆選択・機会費用・サンクコスト・比較優位・イノベーションのジレンマにまとめました。
とりあえず、プライベートブランドを作る理由については、なるほどと思えるもの。設備を遊ばせておくくらいなら安くてもやっておこう…ということですね。これで完全に納得とは行きませんが、ある程度理解できました。
●プライベートブランドのメリット・デメリット
ただ、物足りないので、
Wikipediaの方も見て、簡単にまとめてみました。それ以外にもやはりメリットがあったのですけど、もともとなぜ?と不思議だったようにデメリットもありそうでした。
<メリット>
・販売側のメリット 大量仕入れ・中間マージンのカットによる販売価格の引き下げ、粗利の確保。同価格での「性能・品質の向上」。
・メーカー側のメリット 一定量の販売が確約されることによる工場稼働率のアップ、売上の安定。コスト削減が可能。ナショナルブランド売込みの土壌作り。
・消費者サイドのメリット ほぼ同品質の製品を、より安価に購入する事ができる可能性。
<消費者側のデメリット>
・原材料のランクを落としたり、原料の使用量を減らして、品質がナショナルブランド商品より劣っている場合がある。
・ナショナルブランド商品よりも容量を減らすことで割安に見せているものがあり、逆に割高になっているものもある。
・販売店はプライベートブランド商品を優先して取り扱う為にナショナルブランド商品の取り扱いが削減され、商品の選択の幅が狭められる場合がある。
求めていたメーカーのデメリットはないんですけど、最後のところはメーカーも関係しそう。私が懸念していたところもこれに近いところで、プライベートブランドで新たな顧客を獲得するのなら良いのですが、ナショナルブランドからプライベートブランドに移行されるだけだと主力製品の売上に影響します。やっぱり不思議です。
●御社のPBは作らない!メーカーがPBを断る理由とは?
2019/07/15:最初の投稿を書いた2010年にもプライベートブランドは多くありました。ただ、それから10年ほど経った現在は当時とは比べ物にならないほどプライベートブランドが増えた感じ。完全に当たり前となっています。このプライベートブランドに関しては、トレンドの変化もあるようで、
日本生協連/PB開発「メーカーがどの流通のPBを作るか選択する時代に」 | 流通ニュース(2019年06月14日)という記事を見つけました。
私も生協のプライベートブランド(PB)商品を買うのですけど、日本生活共同組合連合会の嶋田裕之代表理事専務が「(我々が)どのメーカーでPBを作るか選択していた時代があったが、いまは逆でメーカーがどの流通のPBを作るか選択する時代になっている」と述べていたそうです。
力関係が変わってきているってことかと思ったのですけど、説明を見るとちょっと違うかもしれません。当初の投稿で紹介していた説明では、「工場の空きを利用してPBを作る」というものでした。ところが、どうも現実はそうとも限らないみたいなんですね。嶋田裕之代表理事は、「ただ、実際の工場の規模は、それほど大きくない」と言っていました。
その関係で、「大手流通のPBを一つやると、供給高が大きく上がるため、投資も必要となるが、そのPBがなくなると反動がある。そこの経営戦略を考えている」ということに。空いている設備を使うだけならPBを簡単にやれるものの、PBをやることによって新たな投資があるとなると、そのリスクを見極めないといけないというのは、理解できる話です。
【本文中でリンクした投稿】
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