北朝鮮とロシアや中国の関係に関する話をまとめ。<北朝鮮と軍事的に関係が深いのは中国ではなくロシア ミサイルも似る>、<プーチン大統領「アメリカの手先である日本に北方領土は返せない」>、<「北朝鮮ミサイルを中国が支援」は表面的な見方?右派すら指摘>などをまとめています。
2023/11/01:
一部見直し
●北朝鮮と軍事的に関係が深いのは中国ではなくロシア ミサイルも似る
2019/08/03:安倍政権の外交では親ロシアの方針が強く、ネットの支持者らもロシア叩きはほとんどしていません。ただ、日本の領土である北方領土に何度もロシア首相が訪問するなど、ロシアとの外交はうまくいっているようには見えません。それ以外にも気になるのは、日本が敵視している北朝鮮とのロシアの関係です。
北朝鮮は軍事的には中国ではなく、圧倒的にロシアとの関係が深いという話を読みました。この頃盛んに打っている北朝鮮のミサイルも、ロシアの9K720「イスカンデル」ミサイルと性能が似ているとと報じられています。
そこらへんの関係で気になり、Sputnikの
韓国軍部 北朝鮮の発射ミサイルはロシアの「イスカンデル」に類似 - Sputnik 日本(2019年07月26日 14:58)を読んでみました。Sputnikはロシア政府系メディアであり、ロシアミサイルと似ていることについて、どのように書いているかな?と、気になったのです。ただ、日本メディアと同じく「似ている」としているだけで、否定情報も肯定情報もなしでした。
●北朝鮮のミサイル、ロシアの脅威ではなく敵対的意図もないと容認する姿勢
なお、同じSputnikは、
北朝鮮のミサイル実験はロシアの脅威とならない ロシア上院 - Sputnik 日本(2019年07月25日 19:04)という記事も出しています。
安全防衛保障に関するロシアの連邦会議委員会のメンバーであるフランツ・クリンツェビッチさんは、「この実験は、ロシアにとっていかなる脅威にもならない。我われは、北朝鮮はロシアとの関係で、いかなる敵対的意図も持っていないと認識している」としていました。全く問題視していないようです。前述の通り、Sputnikは政府系メディアであり、ロシアの本音なのでしょう。
クリンツェビッチさんは、北朝鮮の非核化に関する安全保障の提案を、アメリカが拒否したことへの対応であるとも強調。アメリカを口撃しています。ただし、アメリカもトランプ大統領はミサイルについて問題視しておらず、両国とも自分には関係ないからOKといった感じになっていました。
●プーチン大統領「アメリカの手先である日本に北方領土は返せない」
トランプ大統領が北朝鮮に接近する前の敵視していた時期の2017年7月22日の記事ですが、
結局、ロシアは北朝鮮をどうしたいのか?(北野 幸伯) | 現代ビジネスというものも見つけましたので、今回読んでみました。
北野 幸伯さんによると、プーチン大統領の中では、ロシアと米国は、いまだに「戦争中」で、「米国が攻め、ロシアが防戦している」と捉えています。これは西側で言うと、冷戦中ロシアと対立したNATOをかつてのロシア側所属だった地域にまで拡大したり、ロシアの国境近くに軍事施設を設けたりしていることによります。
この考え方は、ロシアの東側でも同じだといいます。プーチン大統領にとっては、日本のMDも、韓国のTHAADも全部、「対ロシア」に見えてしまうのだとのこと。
その思想がわかる例として、プーチン大統領が、北方領土を日本に返せない理由の一つとして、「返還すれば、そこに米軍がやって来るから」としていたことが挙げられていました。この主張はこの記事の後にもありましたよね。日本はロシアにとって明らかに脅威なようです。
●ロシアが北朝鮮の核保有にあまり反対せず、北朝鮮を支援する理由は?
ところが、北朝鮮の核に関していえば、全く「対ロシア」とは考えておらず、強くは反対していません。反対には反対ですが、弱い反対。「核保有国グループの『寡占状態』を維持したい」ためや、「米国の同盟国である日本や韓国に、『核保有の口実』を与えない」ためという反対理由だそうです。
一方で、北朝鮮は日本や韓国のような脅威ではないがために、ロシアにとってそこまで深刻ではないとされていました。うちでは以前も、
北朝鮮を核保有国として認めることが現実的、アメリカやロシアで主張 インド・パキスタン・イスラエルと同じ扱いにという話をやっています。
記事はそれにとどまらず、北朝鮮にロシアはむしろ好意的という指摘も。米朝戦争で、米国の同盟国である韓国が、朝鮮半島を統一した場合、「緩衝国家」の消滅を意味し、ロシアの安全が脅かされるとの考えのため。これはロシアが北朝鮮の現体制が崩壊しないよう支援し続ける理由にもなっているとされていました。
●「北朝鮮ミサイルを中国が支援」は表面的な見方?右派すら指摘
2019/10/24:いつ書かれたものかわかりませんけど、
日本戦略研究フォーラム(JFSS)(政策提言委員・軍事/情報戦略研究所長 西村金一)というものがありました。日本戦略研究フォーラムは、左翼でなく、ガチの右派と見られている組織ですが、ここにも「中国ばっか言っているけどロシアも見ろよ」という指摘がありますね。
まず、「北朝鮮が核兵器や弾道ミサイル開発が進んでいるのは、中国が支援しているからだ」と言われているが、中国は主に経済的な支援であり、軍事技術協力についてはロシアだとされていました。「(中国の支援について)表面上取り上げられている」という書き方もしているので、本質を見ていない分析だという批判的なニュアンスかもしれません。
ここでは、国家による支援なのか、研究者個人による協力かどうか、または、両方なのかは区別できないものの、ロシアが協力していることは事実としていました。実際、米財務省も、北朝鮮の兵器開発を幇助したとして、ロシア企業を含む組織や個人を制裁対象としているそうです。
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