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切りつけられた宮台真司・都立大教授、オウム真理教テロで問題発言


 宮台真司教授についてまとめ。<切りつけられた宮台真司・都立大教授、オウム真理教テロで問題発言>、<2ヶ月経ってやっと容疑者が浮かぶも1ヶ月半前に死亡していた>、<自宅で宮台教授の共著「おどろきの中国」発見も本の内容が…>、<そもそも容疑者は動機を知られたくなかった?直前にパソコン処分>などをまとめています。

2023/02/04追記:
●2ヶ月経ってやっと容疑者が浮かぶも1ヶ月半前に死亡していた
●自宅で宮台教授の共著「おどろきの中国」発見も本の内容が…
2023/02/17追記:
●そもそも容疑者は動機を知られたくなかった?直前にパソコン処分 【NEW】

『おどろきの中国』




●宮台真司・都立大教授、いきなり殴られて刃物で切りつけられる

2022/11/30:ニュースタイトルで「教授切りつけられる」などといった文字がまず目に入ったのですが、その教授というのが宮台真司さんという有名な人でびっくり。オウム真理教問題などで有名な社会学者です。このことについては後で補足することにして、まず、切りつけのニュースにから引用します。

<警視庁によると、同大学教授で社会学者の宮台真司さん(63)が男に刃物で首や背中の複数箇所を切りつけられ重傷を負った。宮台さんに意識はあり、命に別条はないとみられるという。同庁が殺人未遂事件として男の行方を追っている。
 南大沢署によると、男はキャンパス内の路上で宮台さんの頭を後ろから殴った後、刃物で首付近を切りつけ、駆け足で逃走したという。
 男は身長180センチ前後で黒っぽいジャンパーとズボン姿>
(東京都立大教授の宮台真司さん、大学で切りつけられ重傷 男が逃走:朝日新聞デジタル 2022年11月29日 20時24分より)

 私はオウム真理教問題の印象が強かったのですが、ネットの反応を見ると、ネットなどでほうぼうに喧嘩を売るようなバカにする発言を繰り返していたと言うので、いろんな人に恨みを買っていたのかもしれません。ただ、これはもちろん恨みを買っていたから切りつけられても仕方ないという意味ではないですよ。

 それより「ほうぼうに喧嘩を売る」から連想されるのは、全く想像しようがない知らない人から切りつけられてしまった可能性もある…といった話。<切りつけられた都立大教授 逃走の男とは面識ないか>(2022年11月30日 10時37分)という記事が出ており、犯人は見ず知らずの人の可能性が高いようでした。

<警視庁によりますと、宮台さんは、大学構内の歩道上で後ろから突然襲われたということですが、宮台さんの話などから男とは面識がないとみられることが捜査関係者への取材で分かりました。
警視庁は殺人未遂の疑いで現場から逃走した男の行方を捜査しています。
逃げた男は、年齢が20代から30代くらい、身長が1メートル80センチくらいで黒っぽいジャンパーにズボンを身につけ、短髪で、がっしりとした体格だったということです>
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20221130/1000087183.html


●切りつけられた宮台真司・都立大教授、オウム真理教テロで問題発言

 では、オウム真理教の話を補足。ウィキペディアによると、<「オウム真理教事件真相究明の会」の呼びかけ人であり、「似たような事件は必ず繰り返される」と松本死刑囚(麻原彰晃)を知らない若い世代へ警告を発信している>といいます。これだけ読むと、とてもいい活動をしているように見えるのですが、実際には複雑なのです。

 2018年6月4日の「オウム事件真相究明の会」立ち上げ記者会見では、「私利私欲に基づく犯罪、人殺し、あるいは、いわゆる誰から見ても脅迫だと分かるような手段による、そうした手段を用いた命令による人殺しと今回の事件は違っている」、「今の凶悪犯罪と違って、自分は攻撃性は無いと、人を憎んではいない」と発言しています。

 これに対して、<江川紹子、滝本太郎、青沼陽一郎、山口貴士は、長年に渡って行われていた裁判の結果を見ていない、信者の主張を助けているなどと批判した>とのこと。なぜか?と言うと、以下のように裁判で確定した判決の内容と全く異なる主張であったためでした。少なくとも私利私欲がなかったってことはないでしょう。

<オウム真理教については、教祖の麻原彰晃(2018年7月6日死刑執行)に対する確定判決で、「被告人は、東京に大量のサリンを散布して首都を壊滅しその後にオウム国家を建設して自ら日本を支配することなどを企て、ヘリコプターの購入及び出家信者によるヘリコプターの操縦免許の取得を図るとともに、大量のサリンを生成するサリンプラントの建設を教団幹部らに指示したものというべきである」という事実認定がされている>

 同じ宗教関係で今一番問題になっている統一教会問題はどういう見解?とウィキペディアを確認。こちらは、<安倍晋三銃撃事件では自民党と統一教会についての関係を指摘しており、原理研究会(統一教会の学生フロント団体)が正体を隠して学生に対する勧誘活動をしていた事などの警鐘を鳴らしている>とのこと。ここはまともなのが逆に不思議です。


●切りつけ事件で宮台真司教授を批判する人たちの反応はどうだった?

2022/12/08追記:宮台真司教授が退院されたとのこと。「不思議な事が起こったとは思わない」宮台真司さんが公開動画で言論活動の再開宣言 | TBS NEWS DIG(TBSテレビ 2022年12月7日(水) 20:56)によると、当然驚いたものの、以前から脅迫があり全くの想定外ではなかったとの説明。最初のときに書いたように、悪い意味でもいろいろな発言をしてきた方でした。

「皆さん、お騒がせしました。僕にとっても驚天動地の事態ではありました」
「30年弱くらいの間、脅迫の手紙や、ネットの時代になり、殺害予告はよくあることだった。今回の事件について、まったく不思議なことが、考えられもしないことが起こったという風にはまったく理解していない」

 宮台真司教授は褒められないこともやっているわけですが、「明るい材料もあった。僕の表現に賛成の方もいらっしゃればアンチの方もいらっしゃるんですけど、アンチの方の9割が、今回の事件について『許せない』としている」としており、宮台真司教授を批判している方でも多くの方が「切りつけは許せない」としていたようです。

 これはまだ日本が健全だと言える点であり、良いこと。ただし、逆に言えば、1割は「切りつけを許せる」と思ってしまっているわけで、評価が分かれるかもしれません。また、宮台真司教授への批判はおそらく右派・リベラル両方あったと予想されますので、真っ当な批判者が比較的多かった可能性もあるでしょう。

 過去にあったいわゆるネトウヨ的な人たちが批判する人への脅迫事件では、脅迫を批判せずに脅迫を半ば許容している人がツイッターで多かったので、切りつけられた人の属性が宮台真司教授とは違ったものであった場合、「切りつけを許せる」という人の割合は1割よりもっと多かったかもしれません。


●2ヶ月経ってやっと容疑者が浮かぶも1ヶ月半前に死亡していた

2023/02/04追記:最近は街中に防犯カメラがあり、容疑者がすぐに特定されることも多いです。ただ、宮台真司教授の事件では思ったより苦戦。2ヶ月経ってやっと容疑者が浮かんできたものの、容疑者は事件の2週間後にはすでに死亡していたことがわかり、これらの情報がまとめて発表される展開になりました。

<東京都八王子市の東京都立大南大沢キャンパスで昨年11月、教授で社会学者の宮台真司さん(63)が首などを切られて重傷を負った事件で、警視庁捜査1課は1日、容疑者とみられる相模原市南区の無職男性(41)が死亡していたと明らかにした>
<捜査1課によると、昨年12月17日に同居の母親が自宅から約300メートル離れた別宅で死亡している男性を発見した。男性は普段別宅で寝起きしていた>

 上記の話は、宮台真司さん「心当たりない」 死亡の男性、別宅からおの発見 毎日新聞 2023/2/1 18:17という記事からの引用でした。最初にも書いていたように、やはり見ず知らずの人による犯行だったと考えられます。

『おどろきの中国』




●自宅で宮台教授の共著「おどろきの中国」発見も本の内容が… 

 一方、容疑者の自宅で宮台真司さんの共著書が発見されています。ただし、後述するように、宮台真司さんへの恨みをつのらせることが想像しやすい書籍ではありません。とりあえず、死亡した男の自宅に宮台真司さんの共著書「おどろきの中国」 事件後に購入した山刀も押収、再び襲おうとした?:東京新聞 TOKYO Web(2023年2月3日)では、以下のように報じられています。

<自宅から、宮台さんの共著書が見つかったことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査1課は男が宮台さんを襲った動機を調べる。
 捜査関係者によると、著書は社会学者3人による「おどろきの中国」。男の父親が過去に購入し、自宅リビングに置かれていた。男が読んだかは分かっていない>
<自宅からは男が事件後の昨年12月上旬に注文したとみられる刃渡り21センチの山刀も押収。捜査1課は男が山刀で再び襲おうとした可能性があるとみている>

 報道によると、現在のところ容疑者の自宅からは宮台真司教授に対する記述は見つかっていないとのこと。宮台真司教授に執着していたのであれば、何らかの記述があって当然だと思われるので、これは妙だと感じる部分。この後、書く書籍の内容との話を含めて、第三者からは動機を想像しようがない感じがあります。
(2023/02/17追記:関連して、この後、<そもそも容疑者は動機を知られたくなかった?直前にパソコン処分>を追記しています)

 今回見つかった書籍『おどろきの中国』が、中国の称賛、あるいは激しい中国の批判などセンセーショナルなものであれば、動機が想像されやすいでしょう。ところが、アマゾンでは「難しい内容でした。(中略)勉強してから再度読みたいと思います」「内容があまりにもアカデミックで専門的なため、難解な部分も多かった」といった感想があるなど、過激ではない地に足がついた内容のようですね。

 人気レビューを一通り読んで乱暴に一言でまとめると、「中国について学ぶ本」といった感じ。これが殺人の動機になるとは思えません。しかも、橋爪大三郎さんがメインで、宮台真司さんは質問役にすぎないようです。あれこれ殺害動機を想像する人はいそうですが、無理のある憶測になりそうなので私は想像しないでおきます。とりあえず、アマゾンでは以下のあたりが書籍内容のわかるものでした。

<鼎談は、行き成り興味深く幕が開きます。「中国とは"国家"なのか?」という宮台さんの問いかけに始まり、先ずは、巷の中国関連書籍では話題にされていないという"中国の定義"なるものから論じられます。その後に、通俗的に中国を語る上で欠かせない"道教"、近代中国の理解に欠かせない、"中国的皇帝"の話とも繋がる"毛沢東信仰"、そこに密接に結び付くのではないかと恐れながら私は思いました"中国人の階層意識"、そして"日華事変の政府の事後処置が持つ意味(A級戦犯の問題)"、更には"中国が覇権国になる可能性"、など、好奇心を煽る話題がズラリと連なっています。
 読み終えてみて、橋爪さんが、「この本に全ては書いていないが、この本では、どういう考え方をすれば中国(人)と連携出来るのかを考える際の基本スタンスを提案した。」と言われている様に、中国(人)の理解に際し素晴らしい手引きをして頂いたという感じです>

<読むべきは、何と言っても第二部でしょう。(中略)
 単なる世界帝国の再来では緩やかな紐帯のため、濃密な固まりである民族自決主義には対抗できないはずですが、毛沢東の作り上げた体制の強力さは、世界帝国でも国民国家でもない、別の国家像を示しています>

<中国がどういう意味で国家なのか。国家って漢字で書くけれど、中身はヨーロッパの概念。ヨーロッパの概念で中国が計れるか。
 なんで、自分の国をさす名前がないのかというと、世界に唯一無比で、世界の中心だと考えているから。いわゆる中華思想。名前を与える必要が無かった>

『おどろきの中国』




●そもそも容疑者は動機を知られたくなかった?直前にパソコン処分

2023/02/17追記:タイトルの話自体は予想された話であり、特に注目すべき点はないと思うのですが、<
宮台教授襲撃事件 死亡した男を容疑者と特定 書類送検へ>(2023年2月16日 12時11分 NHK)という続報が出ていました。警視庁は、近く殺人未遂の疑いで書類送検する方針だといいます。

<東京 八王子の東京都立大学で、教授で社会学者の宮台真司さん(63)が刃物で襲われ重傷を負った事件で、事件後に死亡していた男について、警視庁が防犯カメラの映像やDNAの型を分析するなどした結果、容疑者と特定したことが分かりました。近く殺人未遂の疑いで書類送検する方針です>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230216/k10013982121000.html

 一方、記事を読んでいていて「そうだったのか!」と思ったのが、<男の自宅からは宮台さんが共著者となった書籍が見つかっていますが、直前まで使っていたパソコンなどは処分したとみられ、襲撃に至った詳しい動機は分からないまま、捜査を終えることになります>という記述です。

 前回、容疑者が宮台真司教授に執着していたのであれば、容疑者の自宅からは宮台真司教授に対する記述は見つかっていないのは不自然だと書きました。しかし、直前まで使っていたパソコンなどは処分したのであれば、意図して動機を隠蔽したということになり、見つからないのは当然という話になります。

 逆に動機を隠蔽したかったのであれば、書籍も処分しそうなもので、これだけ残しておくことが今度は不自然に。前回書いたように、唯一見つかった宮台真司教授に関わるものは書籍でしたが、その内容は難解で真面目。センセーショナルな内容で動機が類推しやすいものではなく、動機と無関係なために処分しなかったのかもしれません。

 ただし、前回の報道によれば、書籍は容疑者の父親が過去に購入したものであり、容疑者の管理外にあった…という可能性もありそう。同じく前回の報道によれば、そもそも容疑者がこの書籍を読んでいたかどうかすら不明。結局、パソコンが処分された以上、動機はもう永遠にわからないかもしれません。


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