2020/05/04:
●黒ベースに白の水玉模様のシマウマを発見、メラニン異常が理由
●ユニークな模様のシマウマは寿命が短くて大人になれない?
●偽メラニズムのシマウマと同様にアルビノもメラニンが関係してる
●アルビノは寿命が短い…はデマ?短命説以外のデメリットも…
●黒ベースに白の水玉模様のシマウマを発見、メラニン異常が理由
2020/05/04:最初にアルビノではない話を。
水玉模様のシマウマが見つかる、偽メラニズムか | ナショナルジオグラフィック日本版サイト(2019.09.19)は、黒ベースに白というケニアのマサイマラ国立保護区で、水玉模様をしたシマウマの子どもが発見されたことに関するニュースです。他にボツワナのオカバンゴ・デルタでは、よく似た配色の子どもが何度か確認されているそうです。
赤、黄、茶、黒の色素であるメラニンはメラノサイトという細胞で生成されます。そして、哺乳類の毛色や肌色はこのメラニンによって決まります。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の生物学者で、シマウマのしま模様の進化を研究しているレン・ラリソンさんによれば、これらの水玉の個体は「偽メラニズム」という遺伝子変異を持つとしていました。
米ハドソンアルファ・バイオテクノロジー研究所の遺伝学者グレッグ・バーシュさんは、メラニン合成を阻害する突然変異がいくつもあることを指摘。メラノサイトの分布は正常である一方、メラノサイトがつくり出すしま模様を描くメラニンに異常があると考えらえているそうです。
●ユニークな模様のシマウマは寿命が短くて大人になれない?
ところで、私が気になったのは、前述のラリソンさんが、風変わりな配色のシマウマは長生きできない可能性が高いため、水玉シマウマの未来は不確かだと指摘していたことです。特殊な模様を持つ子どもの写真が結構ある一方、成体の例はほとんど確認できないとされていました。
この理由については、説得力のある説明があります。「ほかの種についての研究によると、群れの中にいるある個体を捕食者がねらうのは難しいが、特徴が異なる個体であれば容易だという結果が出ています」 ということでした。また、以下のような理由もあるとされていました。
<最近のいくつかの研究で、シマウマは吸血性のハエから身を守るため、進化によってしま模様を獲得したことが示唆されている。例えば、野外実験では、吸血性のハエはしま模様の面にとまりたがらないという(中略)
こうした研究結果が正しいとすれば、ティラは普通のしま模様のシマウマよりハエを寄せつけてしまい、馬インフルエンザのような病気にかかる可能性があると、カリフォルニア大学デービス校の生物学者ティム・カロ氏は指摘する>
●偽メラニズムのシマウマと同様にアルビノもメラニンが関係してる
私がこの話を読んでいて思い出したのは、人間を含めた動物で毛が真っ白になる、目が赤いなどの特徴があるアルビノについての説。「アルビノは短命である」と私がアルビノを知った頃には言われていましたが、後にそれを否定する「アルビノが短命だというのはデマ」という説を読んでそれが本当だと思っていました。
ただ、上記の話からすると、やはり短命説が正しいようにも感じられます。で、気になって検索してみると、ニュース系のサイトが少なくて困ったのですが、
猫にもアルビノっているの? 白猫との違いや寿命について解説 | ペトことが比較的信頼できそうだったので読んでみました。
まず、アルビノの全般的な説明。これは猫の話ですけど、基本部分はいっしょですね。「偽メラニズム」のシマウマと同様に、アルビノもやはりメラニンがこの特徴的な外観に関係してきています。
<アルビノとは、色素が欠乏する障害のために色が白、もしくは著しく淡い色になった動物のことを指します。アルビノは遺伝子の変異で発症するとされており、突然変異や遺伝によって先天的にメラニン色素が欠乏することで起こります。肌や毛の色はメラニン色素によって決まりますが、そのメラニンが欠損しているので肌や毛の色は白色化し、目の色素もないために瞳孔が血液の色を反映して赤く見えるのです>
●アルビノは寿命が短い…はデマ?短命説以外のデメリットも…
さて、知りたかったアルビノの寿命についての話。根拠となる話がなく、作者も動物保護ボランティアというだけで特に専門家ではないようです。結局、信用して良いんだろうか?という書き方なのですけど、こちらはアルビノ短命説を紹介していました。
<アルビノの猫は目の虹彩も色素がなく、無色透明です。そのためものを見るための光の受容が不十分になり、視力が弱いという障害が出やすいとされています>
<紫外線から体を防御するメラニンという色素が、アルビノの猫は欠乏しています。紫外線から体を守ることができないため、日光を浴びてしまうと日焼けによる火傷や皮膚がんを発症するリスクがより高くなります>
<自然界においては真っ白な体は天敵に見つかりやすいうえに、視力が弱いなどの障害が発生しやすいため長く生き残ることが難しくなります。そのため野生の動物がアルビノで生まれると短命であることが多いといわれています>
ただし、ペットで飼う場合は、これらの短命である理由について、かなりの部分防ぐことができるため、必ずしも短命とは言えないだろうとのこと。おそらく人間の場合にも、皮膚がんリスクなどはあるでしょうが、ある程度対処できるために極端に寿命が短いということもないでしょう。
ここらへんは今度さらに別記事も読んでみたいのですけど、上記までの理解だけでも短命説、短命じゃない説どちらも説明できそうな感じ。自然界においてはアルビノが短命であるのは事実であるものの、人間が適切な対処を行えば寿命が短くはならない…といった感じではないかと想像します。
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