2019/04/07:
●山口もえ氏のいじめられてる期間は人生で一瞬だけ…に非難
●むしろいじめられている子を救う発言として適切だった?
●ダルビッシュも炎上…健康関係のコメントも芸能人には鬼門
●そもそも怪しい健康本がなぜ堂々と出版されてるの?
●芸能人が健康やいじめを語ると最悪人が死にかねない…
●山口もえ氏のいじめられてる期間は人生で一瞬だけ…に非難
2019/04/07:タレントの山口もえさんがは2018年8月28日放送の「ザ!世界仰天ニュース」(日テレ系)で、以下のように発言して「何も分かってない」との否定的な反応が相次いだそうです。
「人生が90歳までだとして、嫌なことがあるじゃないですか。例えば、(いじめが)中学3年間って思うと、90分の3年なんですよ。だから、人生を長い意味で考えたら、この時間すごく辛いけど、頑張ろうって思うんです」
「人生を見ると、辛いけどそれも一瞬かなって思います」
山口さんは翌日のブログで「言葉足らずで真意が伝わらなかったことをお詫びいたします」と謝罪。いじめられている子を救うための発言と、一応捉えられなくはありません。
●むしろいじめられている子を救う発言として適切だった?
ただし、精神保健福祉士の新行内(しんぎょううち)勝善さんによると、これは実際に、いじめられている子を普通に追い込みかねない発言だとのことでした。
「いじめは3年などの短期間では終わりません。大きなトラウマとして残りますし、その後の人生に大きな影響を与えるものです」
「(カウンセリングで俯瞰的に捉えるようにアドバイスすることはあるが)事前に相談者との信頼関係をしっかりと築いていることが大前提です。相手の辛さや大変さを十分に理解していない状況で、そうした見方をアドバイスしても、視野を広げてもらうことは難しいです」
(山口さんの言葉が逆にいじめに悩んでいる人の重圧になってしまう可能性も)「考えられます」
●ダルビッシュも炎上…健康関係のコメントも芸能人には鬼門
新行内さんは「山口さんは芸能人で、専門家ではありません。いくら発言に責任が伴うとはいえ、今回の件で山口さんがネット上で過度に批判されることも、ある意味でのいじめにならないか心配です」と、山口もえさんをも気遣うコメントをしていました。これで思い出したのが、
ダルビッシュ選手も炎上、怪しい「健康本」が生まれる理由:日経ビジネス電子版(中山 祐次郎 外科医)という記事です。
大リーガーのダルビッシュ有選手が、ツイッターで根拠の弱い健康本をオススメして炎上。責任転嫁ともとれなくはないのですけど、ダルビッシュさんは以下のようなツイートで、疑問を呈していたそうです。
「いわゆる"トンデモ"と言われる本が世の中にいっぱいあるわけなんですが、なぜそのような本って売っていいんだろ?? その根絶させれば間違った道に行ってしまう事は防げますよね。 誰か詳しい人教えてください!」
●そもそも怪しい健康本がなぜ堂々と出版されてるの?
外科医の中山 祐次郎さんはこの理由について、書籍はほとんど著者と編者だけで作られており、他の専門家のチェックが入らないため、と説明していました。とはいえ、これはやや説明不足。医師たちの間では間違いなく「一般の方向けの本を書いている医師=怪しい医師」というイメージがあるとされるほど、ひどい本ばかりである理由は説明できません。
より適切な理由の説明は、最後の方で出てきた、<怪しい本が出続ける最も重要な理由は、「過激なタイトルの健康本がよく売れるから」>でしょう。テレビの専門家なんかもそうだと感じるところがあるのですけど、怪しい専門家ほど露出が多くなるという逆転現象が起きてしまっています。
あと、これは微妙に「なぜそのような本って売っていいんだろ?」というダルビッシュさんの疑問に答えていないですね。これはおそらく「表現の自由」というのが最も良い回答でしょう。私もこの現状をどうにか変えてほしいと思うのですけど、国が出版物を逐一チェックするといったことは先進国では行われません。
薬機法(旧薬事法)違反などの場合は明確な法律違反であるために対処できるものの、よほどひどいごくごく一部のケースに限られる上に非常に時間がかかり、出版自体は全く止めることができません。なので、ほぼ100%近くが野放し状態でやりたい放題になっているのです。
●芸能人が健康やいじめを語ると最悪人が死にかねない…
以上のような話でしたが、私が山口もえさんの話と繋がる考えた部分について書いていませんでした。ダルビッシュさんのツイートに関して、中山 祐次郎医師が以下のように書いていたのです。
<ダルビッシュ氏のような有名人で影響力の強い人は、たかがツイート一つでも十分に気をつけて発信をせねばならないと私は考えています。ダルビッシュ氏のフォロワーは200万人を超えておりますから、単純比較すべきではないかもしれませんが、その数は産経新聞の発行部数や、ほとんどすべての地方紙の部数を超えているのです(中略)
影響力の強い有名人がうっかり誤った医療・健康情報を発信してしまうことは避けるべきです。有名人にはそういう責務があるのだろうと思いますが、医療のバックグラウンドを持たない人にそういう責任を求めることもまた、一方で酷なお話です。(中略)
有名人の皆さんにお伝えしたいことは、「健康関連の発信はしない」ことが最も単純なリスク回避ですよ、ということです。(中略)炎上くらいならまだ良いですが、正しくない健康情報を発信すると最悪の場合、人が亡くなってしまいますからね>
これはうちで書いている
芸能人は常識ないのだからコメンテーターにするな 松本人志・長嶋一茂などとも通じる話。「芸能人は思いついたことも言っちゃいけないのか!」と思うかもしれませんけど、影響力が大きく人を殺しかねない立場なので、十二分に気をつけていただきたいです。
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