2020/06/30:
●人間だけでなく動物も友達をつくる!蛇・コウモリ・象・フラミンゴなど
●蛇が友達をつくるなんて胡散臭い!研究ではどのようにして証明した?
●友達ではなく恋人では?ヘビが好んだのは異性か同性か調べてみると…
●人間だけでなく動物も友達をつくる!蛇・コウモリ・象・フラミンゴなど
2020/06/30:カナダの平野部からコスタリカの森林地帯にかけて生息するトウブガーターヘビ。このトウブガーターヘビの新たな研究で、「ヘビも人間のように社会的接触を求め、親しくする相手について選り好みする」ことが判明したとのこと。最近の研究はこのような行為について、「友達がいる」ということが多いそうです。
ヘビというのは特に意外性がありますが、動物が友達をつくること自体疑わしいと思う人もいるかもしれません。ただ、研究によると、フラミンゴからゾウまで、動物界全体で見られることがわかってきており、むしろ一般的みたいですね。
例えば、ナミチスイコウモリに関する最近の研究では、コウモリも人間のように条件付きの友好関係を築くことが示されました。こうした研究は近年進展しており、社会がこの概念を受け入れるようになり、データを収集・分析するためのツールがはるかに進歩したからといった説明もありました。
(
ヘビも友達をつくる、「動物の友情」に新研究 | ナショナルジオグラフィック日本版サイトより)
このうちの「社会がこの概念を受け入れるようになり」というところは個人的に気になったところ。現在でもそういう人はいるでしょうが、以前は今よりも「人間は他の動物とは違う特別な生き物だ」という意識が強かったのかも…と想像しました。
●蛇が友達をつくるなんて胡散臭い!研究ではどのようにして証明した?
さて、具体的な研究の話です。今回の研究は、2020年4月に学術誌「Behavioral Ecology and Sociobiology」に発表されたもの。研究リーダーは、カナダ、ウィルフリッド・ローリエ大学の行動生態学を専攻するモーガン・スキナーという方です。指導教官の比較心理学者ノーム・ミラーさんとともに研究しています。
実験では、研究室の実験台を壁で囲い、その中に小さな出入口を開けたプラスチックの部屋を4つ配置。その中へ、印をつけたヘビをオスとメスを合わせて10匹入れました。10匹のヘビに対して部屋は4つしかないため、10匹のヘビはグループを作らざるを得ない状況になります。
こうしてできたグループが偶然かどうか調べるためでしょう。実験では、一度すべてのヘビを取り出し、掃除をして匂いを消したあと、以前とは違う場所にヘビを戻すということを行いました。すると、前に一緒にいた特定のヘビを探し出す…という行動をヘビたちは行ったといいます。
●友達ではなく恋人では?ヘビが好んだのは異性か同性か調べてみると…
今回の研究が実験室で行われたという点は留意する必要があるとのこと。しかし、野生のガーターヘビも実験室のヘビと同じように集団を作るそうです。さらに、このような関係は自然界でも形成され、爬虫類の多くの種で広く見られる可能性にも触れられていました。
ガーターヘビがこのような友好関係を築く目的は、わかっていません。ただ、実験では友達として異性を好む傾向は見られなかったので、繁殖や交尾とは関係がなさそうでした。とはいえ、何らかの利点があるとは考えられています。
メリットしては、例えば、ヘビが友達同士で絡まり合っているのは、熱を逃がさず、捕食者から身を守るのに役立っているのでは?といったこと。ただ、そうであった場合、特定の友達を選ぶ必要はないように思えるので、ちょっと納得しづらい仮説ではありますけどね。
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