「汗臭い」という言葉があるように、汗には臭いがあると多くの人は思っています。当たり前じゃん!という話ですね。
というか、そういう言い方をするということは違うのだとわかってしまいますが、実は違うのだそうです。

●汗臭いというけど実はほぼ無臭
サイトの記載によって多少異なりますが、たとえば、ニベア花王(※1)では、"身体から分泌されたばかりの汗はほぼ無臭"だとしています。「ほぼ無臭」であり、「身体から分泌されたばかり」という条件付きですが無臭となっています。
ライオン株式会社の健康キレイナビ(※3)でもこれに近く、"一般的に汗は“におう”ものと思われがちですが、実は、汗そのものには、ニオイがほとんどありません"としていました。
ただ、デオ研(※2)だと、もっと極端で" 実は多くの人が気にする「汗」は無臭なんです!"と断言しています。"運動、あるいはサウナに入浴して汗をたくさんかいても、直後ではくさいと感じません"という話もありました。言われてみればそうでしょうか?
では、「汗臭い」の原因、「汗の臭い」だと私たちが感じていたものは、実際には何の臭いなのでしょう?
※1…
ニベア花王|8x4|汗とニオイのメカニズム※2…
体臭の原因、対策がわかる女性・男性も必見のにおい情報サイト|デオ研 » 汗は無臭だった!!じゃあ、臭いの原因ってなに???※3…
汗のニオイについて|健康キレイナビ|ライオン株式会社●「汗臭い」の原因は細菌
「汗臭い」と思っていたものは、実は人の皮膚に住む細菌が汗を分解しているときに発生する臭いでした(※2)。この細菌は微生物と表現されることもありますが、より難しい言い方だと「皮膚常在菌」(※1)とも言うようです。
「皮膚常在菌」は"皮膚の表面に住んでいる菌の総称で、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、黄色ブドウ球菌などがいます。人の皮膚には、なんと1兆個もの常在菌が住んでい"るとしていました。(※2)
「皮膚常在菌」という名前の通り、人の皮膚には複数の細菌が存在しています。"皮膚が皮脂や垢で汚れていたり、温度が高く湿っていたりすると繁殖します"。(※3)
また、臭いについては「分解臭」(※3)という言い方もされていました。汗をかくのときに特にこの「分解臭」がするというのは、"汗には細菌のエサとなる皮脂やタンパク質が多く含まれているため、汗をかくと細菌が増殖しやすくな"るためです。(※3)
触れられていないサイトもありますが、"汗に含まれる成分が変化することによって生じる「酸化臭」"もまた臭いの原因となるようです。"皮脂が汗の成分に含まれる鉄イオンによって酸化され、ツンとする「酸化臭」も発生"するとのことでした。(※3)
●人の皮膚に菌がいる理由
なぜそんな細菌が人の皮膚にいるのか?と疑問に思うかもしれません。「細菌」には悪いイメージ、汚いイメージを持っている人が多いでしょう。
この細菌についてはデオ研(※2)が、ヨーグルトの例を出していました。
「菌」と言われるとなんだか汚いもののように感じてしまいますが、人はたくさんの微生物と共存しながら生きているってご存知でしたか?
ヨーグルトのCMなどで耳にする「乳酸菌」も人と共生している菌の1つ。人と一緒に暮らしている微生物が「常在菌」と呼ばれています。
では、「皮膚常在菌」は、どんな役に立っているのでしょうか?
皮膚常在菌には肌をしっとりつややかにしてくれたり、肌トラブルの原因となる病原菌から守ってくれる「良い菌」もいます。
"「良い菌」もいます"という言い方だと他は役に立っていないみたいですね。結局、これ以上良い菌の話はありませんでした。
また、ニベア花王(※1)では、"皮膚の上にいる菌(皮膚常在菌)は、皮膚表面だけではなく、毛穴の開口部付近にも生息しており、この菌が体臭発生に関与していることを確認しました"ともしていました。

●1日にかく汗の量はおよそ1リットル
ニベア花王(※1)によると、"私たちが1日にかく汗の量はおよそ1リットル"だそうです。2リットルのペットボトルの半分にもなります。"汗をかいたと感じていなくても、じつはそれだけの量の汗をかいている"ということです。
これは逆に言うと、汗をかいたと感じたときはもっとすごいということです。"真夏の暑い日や激しいスポーツをした時などはなんと3リットルにおよぶことも"あるという話がありました(※1)。2リットルのペットボトル1本じゃ足りません。1本半分ですからすごい量ですね。(1.5リットルのペットボトルなら丸2本分)

●汗の臭い対策
今回参考にしたサイトは企業系のものですので、もちろんデオドラント製品(制汗剤)を買ってくださいという宣伝になります。
しかし、これまで見てきたように、"放っておくと汗にふくまれた皮脂や老廃物、塩分などの成分が皮膚常在菌により分解され、腐敗してニオイの原因"(※1)というのがわかっています。これは「放っておくと」という話です。
ですので、"汗を皮膚常在菌と反応させない"(※1)ようにすれば、お金をかけずに対策が可能だということになります。具体的には以下(※1)。
・お風呂やシャワーを浴びる。
・下着や衣類を清潔に保つ。
・汗をかいたらこまめに拭き取る。
こうやって見ると、ごく普通の内容ですね。汗自体はほぼ無臭、汗の臭いの原因は細菌…というところが、一番おもしろかったです。
関連
■
自分の匂いが気になるのにわからない理由 スメルハラスメントの危険性 ■
人が嗅ぎ分けられる匂いの種類は約1万種類もある ■
嗅覚過敏?フェロモン?自分にだけにしかわからない匂い ■
貝殻を耳に当てたときに聞こえる音の正体は? ■
嗅覚過敏(嗅覚過敏症)とは何か? 妊娠・片頭痛・神経症など ■
科学・疑似科学についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|