商社の話をまとめ。<商社はいらない?必要性を感じない商社のトンチンカンな仕事ぶり>、<世界の株式市場で商社が評価されたことは過去一度もない>、<世界で最も成功した投資家が日本の大手総合商社5社を大量購入!>などをまとめています。
2023/07/03追記:
●あの人が買うなら儲かるに違いない!商社株に買いが殺到する 【NEW】
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●商社はいらない?必要性を感じない商社のトンチンカンな仕事ぶり
2020/07/16:
三菱商事・三井物産・伊藤忠商事の不満点 社員の評価が悪いのはどこ?で「やっぱり商社はすごい!」という小見出しを使っているのですが、何がすごいかというと給与の話。大手商社では、30代で1000万円以上が普通なのです。
ただ、仕事をしていて、不思議に思ったのが、この商社の仕事。私が付き合っていたのは、上記のような大手商社じゃないのですごさがわからないというのもあるのかもしれませんけど、すごさがわからないどころか、いらないんじゃ?と思ったんですよね。
仕事で必要なものの発注の際、遠回りするルートとしては、技術職、自社の調達部門、商社、メーカーの営業、メーカーの技術職といった感じになります。ただ、商社の人に専門知識がないためか、トンチンカンな見積もりを持ってくることが多く苦労しました。
私はメーカーの営業でも同様にトンチンカンな対応に苦労。結局、技術職同士でやり取りした方が良いんですよね。全く進まなかった案件が、技術職と話すとあっという間に解決することが何度かあり、驚きました。商社も営業も必要性がよくわからなかったです。
とはいえ、一応、商社のメリットもわかるにはわかり、いくつか思い浮かべびます。例えば、他人任せにすると楽で早いということ、もしかしたら自分で探すよりも良いものが見つかる可能性があることなど。営業も含めて、専門的な知識が必要な難しい注文ではなく、決まりきったものならたぶん大丈夫だったんでしょうけどね。ただ、商社の場合は本来なら、難しいものだからこそ腕の見せどころだと思うんですけど…。
●世界の株式市場で商社が評価されたことは過去一度もない
そんな商社不要論は素人だからこそ!と言われそうなのですけど、実際いらないと思っている人はいるみたいですね。
アパレル商社の断末魔1 「サステイナブル経営」が商社を殺す訳 _【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】(2020/07/14 05:55)という記事でそういった話が出てきました。
ただし、作者の河合拓さんは、商社不要論者ではありません。これは繊維商社限定の話だったのですが、アパレル企業の社長に「今、アパレル業界で最も不要なのは繊維商社だよね、河合さん」と言われても同意はしませんでした。むしろ「商社こそがアパレル業界の救世主たり得る」と作者の河合拓さんは、考えています。
とはいえ、アパレル企業の社長でも、「商社はいらない」と考えている人がいることはわかるでしょう。業界では、世界で最も「不要」な業種として繊維商社、あるいは、商社の繊維部門だといわれだしている状況だそうです。直貿と呼ばれる商社飛ばしが拡大しているともあり、実際、商社がなくてもやれるということでしょう。
私が一番おもしろいと思ったのは、「世界の株式市場で商社が評価されたことは過去一度もない」という話。商社のPBR<株価純資産倍率>は、巨大商社であっても過去から1倍を超えたことはないんだそうです。本当なんでしょうか。これは、繊維商社以外を含めた話かは明記されていませんでした。
なお、元記事のタイトルになっている<「サステイナブル経営」が商社を殺す訳>ですが、「サステイナブル経営」が悪いという意味ではありません。サステイナブル(持続可能)がリデュース(減らす)などが目的である一方、従来型の商社は「超売上至上主義」であり、「過剰供給」を前提しているため絶望的に合わない…といった感じの話でした。
●世界で最も成功した投資家が日本の大手総合商社5社を大量購入!
2020/09/06:商社が評価されていないって本当かいな?と思っていたら、
「投資の神様」が着目した日本商社の強み 協業に期待も:朝日新聞デジタル(江渕崇=ニューヨーク、橋田正城 2020年8月31日 18時32分)というニュースが出ていました。
世界で最も成功した投資家と言って良いであろうウォーレン・バフェットさんが率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイが、子会社を通じて5大商社の発行済み株式のそれぞれ5%超を取得したと発表。なんと日本の大手総合商社5社に大きく投資し、大株主になったというのです。
大手総合商社5社というのは、伊藤忠商事と丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事の5社。過去1年間かけて、株式を東京市場で買い進めていたみたいです。バークシャーが日本株を大量保有すること自体珍しいのですが、バフェットさんは「世界で合弁事業を展開しており、提携関係はさらに増えるだろう」と説明。バークシャー・ハサウェイ自身による商社との協業にも期待を示しています。
ただ、そもそもこれが商社が高い評価を受けている証拠と言えるかどうかは微妙。もともとの話は、商社のPBR<株価純資産倍率>が高くなったことがないというものでしたが、これは要するに割安であるということ。商社がすごいのではなく、単に実際の価値より安すぎるから買っただけかもしれません。
記事でも、市況の影響を受けやすい資源ビジネスを手がける商社は、市場では「資源リスクが敬遠される割安株」(関係者)と位置づけられてきたという説明がありました。配当を今までより重視することも買った理由として推測されています。また、私はバフェットさんらしからぬ企業への投資で、大丈夫なんかな?とも思いました。
●あの人が買うなら儲かるに違いない!商社株に買いが殺到する
2023/07/03追記:<世界で最も成功した投資家が日本の大手総合商社5社を大量購入!>で書いたウォーレン・バフェットさんによる日本の5大商社株買い。買い増しを続けているようで、
三菱商など5大商社株に買い、バフェット氏が保有比率引き上げ | ロイター(2023年6月20日)などの記事が出ていました。
<三菱商事など5大商社株は買いが先行している。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが19日、持ち株比率を引き上げたと明らかにし、好感されている。(中略)
市場では「着実に買っているのは好材料」(国内証券のアナリスト)との声が聞かれる。バークシャーによると、現在の持ち株比率は平均8.5%強で、合計の投資額は米国外の上場株式では最大規模。長期保有が目的で、出資比率を9.9%まで増やす可能性があるとしている>
以上のように、ウォーレン・バフェットさんのバークシャー・ハザウェイが5大商社株を買った話がメインというよりは、バフェットさんが買うと聞いて他の人も買いまくっている…というのがメインの話ですね。なんだかヘンテコな話ですけど、株式市場ではよくあること。そして、たまに実態から乖離するほど買われ、暴落して損することがあります。
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