2019/05/31:
●ジャンプとマガジンがまさかのコラボ 若年層がターゲットの理由は?
●サンデーやチャンピオンとの違いでマガジンの方が良い理由
●ジャンプとマガジンがまさかのコラボ 若年層がターゲットの理由は?
2019/05/31:集英社の漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」と講談社の漫画雑誌「週刊少年マガジン」が、2019年4月始めに共同プロジェクトを発表。両誌で連載中の約160作品を無料で読めるウェブサイト「少年ジャンマガ学園」を、6月10日までの2カ月間限定で運営するとしていました。
全部読めるわけではなく、現在連載中の最新話が読めるということでもありません。無料で読めるのは第1話からで、どこまで読み進められるかは作品ごとに異なります。無料の範囲を超える話数については、「少年ジャンプ+」や「マガジンポケット」など漫画を購入できる外部サービスに誘導するというもの。ここらへんは普通にビジネスですね。
おもしろいのは、ターゲットを22歳以下の若者に限定している点。初回のアクセス時に生まれ年を入力させ、23歳以上の場合はサービスが利用できないようにするという方式。
簡単に偽ることもできそうですが、「長期連載の作品も多いので、若い読者に第1話から読んでほしいという思いがあった」と週刊少年ジャンプ編集部の細野修平さんは説明。長く続く作品が増えれば新しい読者は入りにくくなるというジレンマがあるため、若年層に狙いを絞ったということのようです。
(
「ジャンプ」と「マガジン」、異例のコラボで若年層をつかめるか:日経ビジネス電子版 津久井 悠太 2019年4月8日より)
●サンデーやチャンピオンとの違いでマガジンの方が良い理由
記事では、異例で最も注目されるであろう、ライバル的な存在な「ジャンプ」と「マガジン」がコラボした理由については書かれていませんでした。ただ、普通に考えると、業界自体が下降線である中、タブーをやるほどインパクトあることをしたかったのだと思われます。要するにジャンプもマガジンもやばい状況なのでしょう。
4大マンガ雑誌(少年ジャンプなど)の発行部数推移によると、週刊少年ジャンプのピークは635万部、週刊少年マガジンのピークは405万部。それが現在では、それぞれ214万部、101万部まで下がっています。少子化の影響などがあり、ジリ貧です。
また、
少年に読まれていない少年誌は?ジャンプ・マガジン・サンデー・チャンピオンでやったように、実は「少年誌」と言いつつも、週刊少年マガジンはほとんど少年が読んでいないという事実も関係しているかもしれません。このことから両者の連載マンガのタイプが大きく異なっていると考えられるため、ある程度棲み分けできて、コラボしても同じ客の取り合いになりづらい可能性がありました。
ただ、若年層の読者が少ないということは、マガジンの方がジャンプよりも若年層獲得に力を入れなくちゃいけないという話になるので、ジャンプ側にメリットがあまりないようにも見えます。とはいえ、これも逆に言えば、今回の試みでジャンプ側の漫画の方にハマる若年層の方が多いとも考えられるので、やはりジャンプにもメリットはあるでしょう。
なので、マガジンより若年層読者が多く、なおかつ実売部数が少なすぎて差が大きく、ジャンプ側が一方的に利用されるだけになりかねないサンデーやチャンピオンよりは、マガジンと組む方が理解できる気がします。
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