初読時はてっきり学生向けの例だと思ったら、転職の例でした。転職者でもこういうレベルなんですね。
●最悪な志望動機の例 「人の役に立ちたい」が幼稚である理由
私は企業の社会貢献活動はあまり好きではありませんし、一般の人のボランティアとか寄付だとかも好きではありません。別にやめるべき!とまでは思わないのですが、偉い!と褒めたり、もっとやるように勧めたりはしません。
なぜ好きじゃないのかと言うと、特別なことをしなくても、本来、仕事というのはそれだけで社会貢献である、むしろそうあるべきだと考えているためです。社会に貢献していると言えない仕事というのは、よほどひどいものでしょう。
何か特別なことをやったとしても、普段の仕事を疎かにしては意味がありません。でも、目の前の仕事をいい加減にして、自己満足的に社会貢献活動をするという人がいるんですよね…。
他にももう少し理由があるんですが、とりあえず、今回関係あるのはここの部分だけ。以下の記事ではこの考え方のような理由において、「人の役に立ちたい」という志望動機は、"仕事に対する理解が浅い、あるいは幼稚というマイナスの印象を与え"るとしていました。
「人の役に立ちたい」はNGワード!?面接官が呆れる志望動機|転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏|ダイヤモンド・オンライン 丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役] 2015年7月27日
「人の役に立つ仕事をしたい」
転職の志望動機としてこのような理由をあげる人がよくいます。本人は真面目にそう考えているのかもしれませんが、話を聞いた人事担当者や人材紹介会社のコンサルタントはこう感じているはずです。
「人の役に立っていない仕事などない!」
誰かの役に立っていなければ、その仕事は仕事として存在し得ないからです。この観点からすれば「人の役に立つ仕事」はすべての仕事を含んでしまい、志望動機としては非常にナンセンスです。
●「人の役に立っているという実感」のなさは会社側の課題でもある
「人の役に立ちたい」という志望動機が幼稚性を際立たせてしまっているのは、"「人の役に立つ仕事をしたい」を志望動機にあげる人の多くは、正確には「人の役に立っているという実感を得やすい仕事をしたい」"という考えの浅さを露呈しているせいでもありますね。
ただ、就活・転職活動とは離れてしまうものの、この「人の役に立っているという実感」がないというのは、会社側の問題が大きいと考えています。
よく社員のモチベーションの話がビジネス記事で出ていますが、仕事によっては自分の仕事がどのように役に立っているかわからないという人も多いと思います。これを知るだけで、ずいぶん気持ちが違うと思うんですよね。
会社側も、社員が世の中でどのように役に立っているか、また、会社にどのように貢献しているかを把握できるように努力すべきです。
●最悪な志望動機の例 「社会貢献したい」が良くない理由
余計な話をしてしまいましたが、元の話に戻ります。
"「人の役に立つ仕事をしたい」と似た志望動機に「社会貢献したい」があります"。これがまたまずいそうです。
先ほどの私の考え方からすれば、「人の役に立ちたい」が幼稚である理由と同じもので説明できそうです。しかし、記事ではさらに突っ込んで以下のように書いていました。
仕事の話と一緒で企業も社会の役に立つことで存在できるわけですが、社会貢献軸だけを志望動機とする人はまず落とされます。志望動機が営利企業とはミスマッチだからです。本気で社会貢献だけを追求したいのであれば、NPOに行くべきでしょう。
●「ワーク・ライフ・バランスを重視」も禁句
ここまでの話は賛同できたのですが、以下はどうかと思います。
注意すべきはワーク・ライフ・バランスという言葉を人事や経営者はあまり好まないという事実です。誤解を恐れずに言うと、ビジネスは甘いものではないので、基本的に四の五の言わず一生懸命働いてくれる人を人事や経営者は好みます。ただし、そんな本音をむき出しにしたら、自社がいわゆるブラック企業になってしまいかねず、働いてくれる社員もいなくなってしまうので実際に口にはしません。
ワーク・ライフ・バランスを重視したいという希望を持つこと自体にまったく問題はありませんが、前記のような本音を持っている人事や経営者に対し、転職活動で安易にワーク・ライフ・バランスという言葉を持ち出すのはやめておいたほうがよいと思います。
もともとの話は「ワーク・ライフ・バランス」という言葉は、本人が誤解している場合があるという話。安易に流行り言葉を使わずにというもの。これ自体は理解できます。
ただ、上記のアドバイスのように本来の希望を隠してしまっては、就職・転職できたとしても後々トラブルになるおそれがあります。それは本人にとっても会社にとっても不幸なことでしょう。本気で希望するものがあれば隠さずに言った方が良いと思います。
それでは全然採用されない…というのはおそらく本当でしょうから、妥協してとりあえず合格を目指すというのならそれでも良いですよ。でも、飽くまで自分で納得した上で取る選択肢であるべきです。
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