ナチスの話をまとめ。<最悪なユダヤ人差別「ホロコーストはクッキーを焼いたようなもの>、<ナチス・ヒトラーを支持していたのは若者か親世代か高齢者か?>、<反対者は追放!すべての職業で最もナチス参加の高かった組織>、<実は危ない「経済重視」な投票理由 ヒトラーもこれで支持獲得>などをまとめています。
2022/12/06追記:
●最悪なユダヤ人差別「ホロコーストはクッキーを焼いたようなもの 【NEW】
●反ユダヤ主義者批判の真っ最中なのに「知らなかった」と言い訳 【NEW】
●最悪なユダヤ人差別「ホロコーストはクッキーを焼いたようなもの」
2022/12/06追記:どこに追記するかな?と迷ってこちらに。<「トランプの正体見たり」感謝祭パーティーに“差別主義者”ズラリ…脇の甘さ露呈で共和党からも批判>(22/12/5(月) 17:32配信 FNNプライムオンライン 脇の甘さ露呈 ジャーナリスト 木村太郎)という記事が出ていたのです。
<感謝祭の休日を控えた22日、トランプ前大統領はフロリダ州マール・ア・ラーゴの邸宅に友人を招いて七面鳥料理などでもてなしたが、その出席者の名前がもれ伝わってくると新たなスキャンダルとして批判を浴びることになった。
その出席者とは、以前から親交のあったラップ歌手のカニエ・ウエスト(現在イエに改名)氏とラジオなどのコメンテーターのニック・フエンテス氏、それにジャーナリストのマイロ・ヤノプルス氏の3人で、肩書だけは問題ない顔ぶれに見えるがいずれも超保守派の反ユダヤ主義者として有名人だ。
ウエスト氏は最近も「ユダヤ人と一戦交えるぞ」とツイートして「反ユダヤ主義者」と非難され、ツイッター社からアカウントを一時停止処分されていた最中のことだった。
フェンテス氏はユダヤ人がナチスに大量虐殺されたホロコーストを否定し「あれはクッキーを焼いたようなものだ」と発言したこともある。また「白人が米国国家の中核でなければならない」と主張する白人至上主義者としても知られる。
さらにヤノプルス氏も極右の論客で、超保守派のネットメディア「ブライトバート・ニュース」の編集者を務めたことがある>
https://news.yahoo.co.jp/articles/94d0b0eb9ec6b7c4f5a14dfc01f5eef251deffb4
●反ユダヤ主義者批判の真っ最中なのに「知らなかった」と言い訳
トランプ前大統領自身は、イスラエル寄りの行動をしてきた印象。一方で今回のように反ユダヤ主義に寛容なところも見られていました。今回の記事によると、「私ほどイスラエルのために尽くした米大統領はいないのに、ユダヤ教徒よりも福音派(のキリスト教徒)の方が感謝してくれる」などとSNS上で発言したことはあるみたいですね。
当然、ユダヤ人やリベラル派からは批判されるわけですが、非難の声は共和党内から出ているというのは注目。上院共和党トップのミッチ・マコネル院内総務は「反ユダヤ主義や白人至上主義を提唱する者と会食するような人物は、米国の大統領に選出される資格はないと私は思う」と発言していたそうです。
トランプ前大統領は、ウエストさんに頼まれて会食をしただけで、他の二人が誰なのかもに知らなかったと弁明。ただ、そもぞもそのウエストさんが「反ユダヤ主義者」とマスコミに批判されている真っ最中だったので、「二人が誰なのかもに知らなかった」以前の問題だと思われます。
ヤフーニュースのコメント欄では、「トランプの忠犬マッカーシー次期下院議長も珍しくトランプを批判した」というコメントも…。作者の木村太郎さんに関連して、「さすがの木村太郎もトランプを見限ったのね。遅いわ」などといったコメントも多数ありました。あと、娘のイヴァンカさんらと決別していた…という話もあります。
<娘のイヴァンカ氏が次回の大統領選挙には協力しないと言った理由が良く分かった。父より夫を取ったと言う事だ>
<娘のイバンカさんの旦那はユダヤ系で、確か娘さんもユダヤ教に改宗したと思いますが、それで反ユダヤなのかな?>
一方で、「トランプ氏の差別主義は、新しい事実では無いし、メディアが煽って、どうするの。トランプ氏と変わらないですね」というマスコミ批判も。うーん、ユダヤ人差別が問題ではなく、マスコミが問題というのは妙な反応。ユダヤ人差別について問題を感じない人が、日本にもいるようですね…。
●ナチス・ヒトラーを支持していたのは若者か親世代か高齢者か?
2015/8/13:ヒトラー率いるナチス政権下のドイツで、市民として当時を過ごしたという95歳の老齢の女性が、孫の力を借りて海外掲示板で質問を受け付けていたという話。
「ヒトラー政権下でナチス・ドイツの市民として過ごしたけど、何か聞きたいことはある?」95歳の女性が質問に答える:らばQ(2015年06月01日 12:49)という記事からです。
女性は1920年に生まれ、戦時中(1939年~1945年)はオーナーの妻とのその兄弟がユダヤ人のハーフという会社に勤めていました。村で収容されなかったユダヤ人は彼らだけ。会社が兵士の制服などを作っていたためとの理由だとのこと。
個人による情報ということで、間違いなどあるかもしれませんが、興味深い話でした。例えば、「 当時のナチスに対する意見、戦争に対する意見はどうでしたか? 現代の意見と比べてどうですか?」という質問に対して以下のように答えています。
<ヒトラーがしていることを国はあまり欲していないとは思っていました。しかしながら思っているよりことが早く進んだのです。ほとんどのことは、当時そこまで間違っているとは思っていませんでした。
我々は戦争は怖かったのです(引用者注:別の質問でも、「私の周りの人々は戦争は必要はないと言ってました」とあります)。しかし今ではヒトラーが何をしようとしていたかはわかっています。そしてそれはひどいものでした。父はいつもひどいと言ってましたが、私は信じていませんでした。世代によっても違いがありました。我々のような若者は好んで支持していたのです。
ですが多くの両親たちは支持をせず、ひどいことであると伝えていました。戦争が終わってから父親が正しかったことを知りました。極端に悪い気持ちになりました>
●会員数はなんと540万人!ナチ党が最も重視した世代とは?
こういったQ&Aはみんなでそうですが、飽くまで一人の人の見解。ですので、他でも若者の支持者が多かったが確認できないか?と検索。ただ、しっかりしたデータ的なものはありませんでした。
仮に若者が多かったとすれば、若者の方が洗脳しやすかったというのはあるかもしれませんね。
青少年への洗脳(ホロコースト百科事典)では、以下のような話があり、ナチスは若者をはっきりとターゲットして定めていたようです。人数の多さにも触れられており、若者の支持率が高かったこともある程度確認できます。
<1920年代から、ナチ党はそのプロパガンダメッセージの特別な対象として、ドイツの青少年に的を絞りました。 このようなメッセージでは、ナチ党は活動的で回復力に富み、先進的で希望に満ちあふれた青年の運動であることを強調しました。 何百万人ものドイツ人の若者が、学校の教室で、そして課外活動を通じてナチズムに説得され、取り込まれていきました。 1933年1月、ヒトラー青年団の会員数はわずか5万人でしたが、その数は年末までに200万人に増大しました。 1936年までに、ヒトラー青年団の会員数は540万人に達しました。これは1939年に入会が義務付けられる前のことでした>
●反対者は追放!すべての職業で最もナチス参加の高かった組織
ここからの引用は上記で終わりのつもりでしたが、他にも興味深い話がありました。ホロコースト百科事典によると、教育は、生徒を国家社会主義的な世界観で洗脳する役割を果たしていました。教育で洗脳を行っていたんですね。
私が注目したというのは、1933年以降、ナチス政権は、ユダヤ人教師や「政治的に信頼できない」と考えられる教師を公立学校から追放したという話。政府の意図に賛同しない人たちを排除したのです。
ただし、そのような気概のある教師はごくわずか。ほとんどの教育者はその職務に留まり、ナチス教師同盟に加盟したといいます。1936年までに、全公立学校教師が教師同盟に加わっており、この数字はどの職業より高かったとのこと。完全にここを掌握してしまいました。
検閲により教室からは書籍を排除。さらにドイツの教育者たちは、ヒトラーに対する愛情、国家権力への従順、軍国主義、人種差別主義、反ユダヤ主義を教える新しい教科書を導入したといいます。
●ユダヤ人の収容所がひどいものだとは知らなかった
だいぶ道草しました。最初のQ&Aに戻ります。
曽野綾子さんの件でわかるように今の考え方ならユダヤ人を隔離する時点で問題なわけですが、この人は収容所の実態は知らなかったと言っていました。
「あなたのコミュニティでは、どれくらい収容所のことが知られていましたか?」の質問に、「全く知りませんでした」と答えています。「ユダヤ人の収容所が東にあるという噂はありました」といった程度です。しかも、収容所がそんなに悪いものだとは信じていなかったといいます。
日本では、ドイツ人はナチスのせいにして責任逃れをしているといった批判があります。とは言っても、ドイツ人は負い目を感じているようです。愛国心なんか抱けるはずもないのかもしれません。以下のようなやり取りがありました。
Q: ドイツ人の愛国心についての意見を聞いてもいいですか? バイエルンにいたとき、ドイツの友人たちは国の誇りを見せるべき場面で迷っていたように思ったので。これは一般的な考え方でしょうか? あるいはアメリカ人の前なので礼儀正しいだけだったのでしょうか?
A: 私たちに誇りはありません。歴史が誇りを奪っていったのです。現在ゆっくりとオープンにはなってきています。
●実は危ない「経済重視」な投票理由 ヒトラーもこれで支持獲得
例外も多いですが、経済状況が良いときに支持率が良い傾向になるなど、経済の良し悪しと政治の支持率が一致しやすい傾向があります。この関係では、ヒトラーの治世下の経済も良かったという話がありました。そして、その裏で恐ろしい道へと進んでいたという形です。
これは、実は「経済重視」な投票理由もリスクがあるということですね。経済が良いのだから他に悪いことがあっても良いじゃない…という考えのまま投票していると、とんでもないことになってしまった…ということになりかねません。なので、これは多くの人が知っておくべきことでしょう。
Q: ヒトラー時代のドイツの暮らしは実際はそんな悪くはなかったと聞いています。彼は国をつぶれるような不景気から変えたと言います。そのことについて話していただけますか?
A: ヒトラーはそんな風にして、私たちをうまく取り込んだのです。生活はよくなりました。食事や仕事で問題はありませんでした。それまでは毎日のように物乞いが家に来ていました。ヒトラーの時代になって、みんなに仕事ができました。湖までのフリーウェイに満足もしていました。ヒトラーは他の国には手を出さなかったらよかったのだと思います。
順番を入れ替えて、以上を踏まえてから見た方が良いかなという、「21歳の僕にどんなアドバイスができますか?」への回答を見てみましょう。<理解することはとても困難なので、政治的に中立でいるのがいいと思います(中略)。それから仕事には几帳面、正直、誠実に。それらが自分を幸せにしました>というものでした。
政治の話になると、人って途端に馬鹿になるんですよね。そして、政治的な支持によって結論を先に決めてしまうと、めちゃくちゃな話でも賛成してしまいます。なお、軽い話もあり、「最も重要な発明は洗濯機です。ほかのどのテクノロジーも2番以下です」というのが微笑ましかったです。
【本文中でリンクした投稿】
■
曽野綾子のアパルトヘイト賛美、海外メディアが安倍首相の恥と報道【関連投稿】
■
アメリカの教科書では原爆投下をどう教える? トルーマンの決断についての設問など ■
自民党有志が戦艦大和の引き揚げ検討 税金の無駄遣いや墓暴きと批判 ■
戦艦武蔵は先に見つけてた!ポール・アレン氏に日本人団体が異議 ■
北岡伸一「安倍晋三首相に侵略したと言わせたい」首相重用の学者だった ■
雑学・歴史についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|