「関西大学第一高校」(関大一高)の話をまとめ。<関大一高、こっそり受験相談で内定 高得点多数の試験組は不合格>、<なぜ頭の悪い生徒をわざわざ優先?お金儲けのため…という理由か>などをまとめています。
2023/08/05:
一部見直し
●関大一高、「受験相談」という事前の話し合いで内定
2015/8/21:擁護もありましたが、おかしいのでは?と思った
関西大学第一高校 9割近くが“話し合いで合格” NHKニュース(8月20日 18時18分)というニュース。9割近い88%が「受験相談」という事前の話し合いで内定する受験相談組です。試験組はわずかでした。
<大阪府によりますと、「関西大学第一高校」ではことし春の入学試験を巡り、筆記試験の1か月から2か月ほど前に、中学校の進路指導担当者との間で「受験相談」と呼ばれる話し合いを行い、中学校側から示された生徒の成績などを基に合否の見通しを伝えました。
この「受験相談」で合格の見通しを伝えられた生徒119人は、その後、筆記試験を経て全員が合格したということです。内部進学者などを除いた全体の合格者は135人で、88%余りが「受験相談」を経た生徒だったことになります。>
●「合否は筆記試験の点数だけで行っているわけではない」と正当化
問題だろうと思うのは試験組は高得点でも不合格になっているということです。
<一方で、当日の筆記試験では、47人の生徒が受験相談を経て合格した生徒よりも高い点数を取ったにもかかわらず、不合格となりました。中には500点満点のうち合格者の最低点より79点高い点数をとった生徒が不合格になったケースもあったということです>
一方、関大一高は以下のようなコメントでした。
「合否判定は筆記試験の点数だけで行っているわけではない。しかし、受験生にとっては分かりづらい部分があったので、すでに来年度の学校案内を改訂した。今後さらに透明性を高めたい」(校長)
●関大一高、こっそり受験相談で内定 高得点多数の試験組は不合格
擁護意見的なものとして、内申点重視で合格者を出すことはよくあるというのがありました。しかし、関大一高はこれとも違うみたいなんですよ。、関大一高の場合、実際には内申点の配分は低い上に、それ以外に「受験相談」があるという位置づけです。
何よりまずいのは、この「受験相談」のことをきちんと知らせていないということでしょう。ここがどうやっても養護できない一番の問題です。「不透明」というごまかした言い方をしていますが、はっきり二重基準で差をつけています。
「内申点を重視する」というだけならそれを重視していることを明記して、同じ基準で比較しなくてはいけません。一部の生徒にだけ別の判断基準があるというのは変な話です。現状明記もされずこっそり内定を決めておいて、何も知らされていない高得点多数の試験組を不合格している形です。
大阪・関大一高:入試前に大半「合格」 中学側と調整 毎日新聞 2015年08月20日 10時30分(最終更新 08月20日 12時28分)<関大一高がホームページなどで公表した今春の募集概要によると、入試は筆記試験が国語、社会、数学、理科、英語各100点の計500点。これに
内申点として音楽、美術、保健体育、技術・家庭各20点の計80点を加えた580点満点の試験で合否を決めると明記し「中学3年間の活動実績なども考慮する」としているが、
「受験相談」については一切記載していない。 しかし、複数の関係者や関大一高の内部資料によると、今年2月10日の筆記試験の約1カ月前、少なくとも数十校の中学の進路担当者が「受験相談」として決められた期日に関大一高を訪問し、受験生の内申点や中学でのテストの点数を提示。関大一高はそれを基に個々人の合否の見通しを中学側に伝えていた。ただし、多くの中学は「筆記試験まで勉強を続けさせる」などの理由で、受験生には受験相談の存在やその結果を明確に伝えなかったという>
●「受験相談」組優先で試験組の数をさらに削減
「受験相談」組と試験組をはっきり別枠にするのならそれでOKです。ただ、関西大学第一高校はこっそり別枠でした。そして、このこっそりやっていた別枠の合格者数も、事前の説明よりさらに激減しています。
<一方、同校は主に試験の成績で合否を決める「当日枠」も設けており、
当初はその定員を約50人と中学の進路担当者らに説明していた。しかし、受験相談での内定者が当初想定していた約100人から119人へと増えるなどしたため
当日枠を削減。
合格者は16人にとどまり、50人が不合格になった。>
そして、この歪んだ合格基準のおかげで不合格者のほとんどが最低点の合格者の最低点より上、というめちゃくちゃなことになりました。
<合格者の最低点は男子で390点、女子で370点。
不合格50人のうち47人は受験相談での内定者の合格最低点を上回り、女子では79点高い363点、男子では66点高い378点を取っても不合格とされていた。>
●なぜ頭の悪い生徒をわざわざ優先?お金儲けのため…という理由か
これ、毎日新聞を読む前の時点で、なぜこんなことするのだろう?と不思議でした。関西大学第一高校は私立であり、わざわざこのような優秀じゃない生徒を増やしかねない制度を取る意味がわかりませんでした。ただ、毎日新聞の最初の方で以下のような話が出ており、やっと理由がわかります。
<試験の前に生徒を早めに確保するこうした仕組みは全国の私立高校に広がっており、不公平な選抜や入試の形骸化につながるとして受験関係者の中から批判する声が上がっている>
なるほど、より優秀な生徒を選抜することより、安定的に生徒数を確保することを優先しているんですね。理由はわかりましたが、好感度の上がる理由ではありません。むしろクズみたいな高校(関西大学第一中学校・高等学校なので中高一貫校?)だなと感じました。
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