山口組、山健組などが分裂 司忍組長の出身母体弘道会に不満か？

　山口組分裂の件であと二つほど書きます。まずこれがひとつ。


●山口組の組長の出身母体弘道会への反発で、山健組などが分裂

　世界一の暴力団山口組が分裂 弘道会 VS 山健組,宅見組,俠友会などで使った記事では、指定暴力団6代目山口組の司 忍(篠田建市)組長の出身である弘道会(名古屋市)への反発で、関西の組織が中心に分裂するとされていました。

　筆頭で名前が上がっているのは、前の５代目組長(故人)の出身母体である山健組(神戸市)。ここは山口組での最大組織でもあるそうです。山健組の他は、宅見組(大阪市)、俠友会(兵庫県淡路市)の名前が報道されていました。


●古株の直系組長らの間で現体制に不満

　現体制での不満に関する話としては、イロリオがまとまっていました。

「また抗争になるのでは…」国内最大の暴力団“山口組”の分裂に不安が高まる - IRORIO（イロリオ）　2015年08月27日 16時22分　長澤まき


山口組では2005年に弘道会の篠田組長が6代目に就任。ナンバー2の若頭も弘道会出身者が占めている。

2008年、6台目体制の元で後藤組の組長が除籍処分に。反発したとされる直系の組長約10人も一斉に処分された。

また、組ごとの雑貨の購入義務や会費の支払いなど、古株の直系組長らの間で現体制に対する不満がくすぶっていたとみられている。

●後藤組組長除籍も弘道会主導、神戸市の井奥会などを処分

　このうち、まず、除籍のあった後藤組について。

後藤組 - Wikipedia　最終更新 2015年8月13日 (木) 10:07

2008年秋に山口組執行部から除籍処分を受け、組長･後藤忠政は引退。後藤組にかわり、元傘下の良知組、藤友会が山口組直参となった。

この処分については、六代目山口組執行部による『反執行部勢力の排除』の一環であったとする見方がある。[1]

この処分に連座した団体は後藤組のほかに7団体。すなわち、井奥会（神戸）、大門会（熊本）、六代目奥州会津角定一家（福島）、二代目一心会（大阪）、浅川会（大阪）、太田興業（大阪）、二代目浅川一家（福岡）で、わけても井奥会と大門会が受けたのは最も重い処分にあたる絶縁であった。[2]

この処分の意思決定者は、高山清司率いる名古屋の弘道会であった。このことから、警察庁の組織犯罪対策局は、後藤組と弘道会の間での対立抗争の発生の懸念を2008年10月度の愛知県公安委員会に報告するに至っている。[3]

●暴力団のマフィア化を牽引する山口組の中核組織である弘道会

　次に現在の山口組の中心である弘道会について。弘道会については別途もう一つ書く予定です。

弘道会 - Wikipedia　最終更新 2014年4月21日 (月) 02:23

二代目弘道会（こうどうかい）は、名古屋市中村区宿跡町に本拠を置く日本の暴力団で、指定暴力団・六代目山口組の2次団体。構成員は約4000人。(中略)

司が六代目山口組組長を継承すると、2005年（平成17年）3月に弘道会若頭・髙山清司（二代目髙山組総裁）が二代目を継承、山口組若頭にも就任した。

自らの組織の実態を秘匿することに努める一方で、警察の取り調べや対話に対して完全に黙秘を通したり、家宅捜索では出入口を封鎖して捜査員の入室を妨害するなど警察に対して対決姿勢を示す組織である。さらに、内部の「十仁会」という組織が中心となって暴力団捜査担当の警察官の氏名や年齢、住所、所有車のナンバーから家族や親戚知人に至る様々な個人情報を収集し、暗黙に警察官に圧力を示すなどしている。そのため、警察庁は暴力団捜査において暴力団のマフィア化を牽引する山口組の中核組織であるとして弘道会への徹底取締りを最重要課題としており愛知県警刑事部捜査第4課内に弘道会特別対策室が設置されている。

一方で愛知県警察の暴力団担当刑事との癒着が指摘されており県警内部からは逮捕者が出ている[2]。

●「ヤマケンにあらざれば、ヤマグチにあらず」　山口組の最大組織・山健組

　対する山健組。既に書いたように、山口組の最大組織です。

山健組 - Wikipedia　最終更新 2015年8月27日 (木) 06:42

山健組（やまけんぐみ[1]）は、兵庫県神戸市中央区に本部を置く暴力団で、指定暴力団山口組の二次団体。山口組の最大派閥であり、構成員の総数は警察当局により6000前後と見積もられている（2005年時点）[2]。本部直参は約90人、構成員は約4000人、準構成員は約7000人、直系団体（二次団体）は約80。

●弘道会の勢力が増して、全盛期の勢いを失くしていた山健組

　しかし、"一時は「ヤマケンにあらざれば、ヤマグチにあらず」と言われるほどの勢力を誇った"と過去形で書いているように、今はそこまでではないとのこと。理由はやはり弘道会と関係があります。

六代目体制下にあっても山口組の最大派閥であり執行部メンバーも輩出しているが、同体制の司忍組長、高山清司若頭がともに弘道会出身であることから、山口組内では弘道会の発言力が増してきており、一時の「ヤマケンにあらざれば、ヤマグチにあらず」と言われた時期に比べると、その勢力はやや陰っている。

●刑務所に入っていた司忍組長

　もう一つ、司忍組長のWikipediaからも引いておきます。

司忍 - Wikipedia　最終更新 2015年7月26日 (日) 14:49

司 忍 (つかさ しのぶ[1]、本名: 篠田 建市[2] (しのだ けんいち[3]) 、1942年1月25日[4] - ) は、日本のヤクザ。指定暴力団・六代目山口組組長。身長165cm

　実は山口組組長になってから、刑務所に入っています。

1997年8月28日の宅見若頭射殺事件を受けた「新頂上作戦」で、護衛の配下組員に拳銃を持たせていたとする銃刀法違反容疑で同年11月に指名手配を受け、翌年6月に逮捕・起訴された。1999年7月、10億円の保証金で保釈された。

2001年3月には大阪地方裁判所で無罪判決を受けたものの、2004年2月24日、大阪高等裁判所で懲役6年の逆転有罪判決を受け、上告。高裁判決後収監されたが、10億円の保証金で即日保釈された。(中略)

山口組6代目を継承すると、確実視された銃刀法違反裁判における実刑確定を念頭に、最高幹部人事にあたる「幹部」職創設、倉本組と小西一家の名跡復活から、國粹会を傘下に収める形での東京進出、五代目会津小鉄会会長との舎弟盃に代表される親戚団体との関係強化を数か月のうちに行った。

2005年11月29日付けで上告が棄却され、銃刀法違反により懲役6年の実刑判決が確定した。同年12月5日に出頭して大阪拘置所に収監され、翌年2月には府中刑務所に移監された。

　司 忍組長の"呼称番号は「5100」であったため、「後藤組みたいだな」などといわれたりした"とありました。「後藤組」というのは、先ほど話の出た「後藤組」、司 忍組長の体制で除籍された「後藤組」のことを指しているのでしょう。

　"2011年4月9日、未決勾留8か月・服役期間5年4か月で刑期満了となり出所"しています。そして、"同年9月には新聞社のインタビューに応え、暴力団排除条例について「異様な時代がきた」とするとともに警察当局を批判して"いたそうです。

　うちでも暴力団排除条例については批判的な話を紹介したことがあります。(暴力団排除条例と暴対法には悪用の危険性ありなど)

　とりあえず、ここでは以上。Wikipediaを中心にやりましたが、弘道会についてはニュースも豊富なので、そちらでも一つ書きます。　→　アメリカ財務省、弘道会を「山口組のなかでも最も暴力的な組織」


　追加
　　■分裂の神戸山口組参加団体一覧 山健組,宅見組,侠友会,正木組,池田組など　住吉会も挨拶に

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